ボーボリ庭園からピッティ宮殿内に戻り、
もう既にヘトヘトだった私
でも…
まだ閉館まで時間がある!
と、言うことで、宮殿内の他の美術館も根性で見に行きました。
まずはおなじみパラティーナ美術館。
もうね…パラティーナ美術館の一部屋、一部屋見てたら時間がいくらあっても足りないし、
ここは何度も入って、見たことがあるので、
とりあえず、自分の好きな絵の前でだけ足を止めて鑑賞。
贅沢ね~。
フィリッポ・リッピ作 「聖母子」
ラファエロ作 「小椅子の聖母」
同じくラファエロ作の 「大公の聖母」は修復中でありませんでした。
残念。
この3点は私が大好きな絵です。
特にフィリッポ・リッピ…大好きなルネサンス期の画家です。
あの有名なボッティチェリのお師匠さんなんですよ。
どことなく画風が似ていますよね。
でも、私はボッティチェリよりもフィリッポ・リッピのほうが好きです。
他にも、重要な絵画の前で足を止めつつ…
どんどん先に進みました。
そして、パラティーナ美術館の上の階にある近代美術館へ。
近代美術館は今回、初めて入りました。
やっぱり、パラティーナ美術館のほうが作品の数々が豪華で、
見ごたえがありますが、
近代美術館もステキな絵画(1700~1800年代)がたくさんありましたよ。
また、絵画もさることながら、
ピッティ宮殿の一部屋、一部屋がそれはきれいな壁画や天井画で飾られていて…
本当にため息が出てきます。
もう美術館自体が芸術作品なんですね。
さて、そんな近代美術館の中を歩いていると…
ガラスの自動ドアがあって、
ドアの前に立ててある看板にはUSCITA(出口)と書いてある…
「宮殿の美しい階段を通って外に出られる」とも書いてありました。
こんな出口、知らないぞ???
と、興味が沸いたものの、近代美術館の部屋はまだ続いているわけで…
まだ、見ていない作品が見たいと思い、そこは素通りしました。
近代美術館の作品を見終えて、たどり着いたのは、
入口(兼出口)。
でも、途中で見つけた出口が気になってしょうがなかった私は…
その出口から出たいがために、
もう一度近代美術館をグルリと回りました!
ものすごく歩いた!
そして、たどり着いた出口。
ガラスの自動ドアが開いて、その出口から出ると…
宮殿内の美しい階段が階下まで続いていました。
誰もいなかったので、
なんだか、宮殿を独り占めした気分
豪華な宮殿の階段を、ゆっくり降りて行きました。
こんな場所があったなんて、知らなかった~。
階段を下りて、たどり着いたのは、
宮殿の中庭。
これで、今回の私のピッティ宮殿の旅も終わりです。
今回、私がこれらのものを見るのに費やした時間。
4時間半。
2時に入館し、出たのは6時半でした。
私もこんなに時間がかかるとは、思っていませんでした。
パラティーナ美術館をじっくり見てたら…
ボーボリ庭園を隅々まで見てたら…
本当に1日あっても、全てを見てまわることはできないと思います。
久しぶりに観光客気分になって、
ピッティ宮殿を訪れてみました。
なんだか、初めてフィレンツェを訪れた時のことを思い出しました。
高校生のころからずっと、
この街に来て、
これらの芸術作品を、
自分の目で見るのが夢だったなと。
人生計画がかなり変更されて、
私の夢の街フィレンツェは現実の街になったけれど
それでも、
この街の美しさ、
偉大な歴史は変わりません。
今でも大好きな街です。
「フィレンツェは天井のない美術館」
と言われるこの街。
これから先も、
良くも、悪くも、
イタリア人の、フィレンツェ人の手によって、
その美しさを残し続けるんでしょうね。