この前の講習会の前になり、記事の順番は前後するのですが、CRFのクラッチを交換しました。

 

少し前に苦手な林道でクラッチを多用してしまい、金属を油の中で削ったような匂いを周囲に巻き散らかしてしまいました。その時はクラッチレバーの遊びが無くなり、完全に繋がっていない状態になったのですが、クラッチレバーの遊びを調整すると意外と普通に乗れるように回復しました。この現象、想像ですがクラッチ板が急激に減って、クラッチを引っ張っているワイヤーが張る方向に動いて起こる現象かなと思っています。普通には乗れるのですが、比較的強く加速すると、車速が付いてこない感じもするので、クラッチを交換する事にしました。

 

クラッチ交換は苦手意識のあるエンジン内の作業ですが、オフ乗りとしては今後も必要になる作業だと思うので、自分で作業することにしました。

以前、CRF250Rでも一度作業しているので、そこまでハードルは高くないと感じています。

 

しかし、CRF250Rと大きく違うのは作業性。Rはクラッチのみのフタがあるのですが、Lは右側のカバーにラジエータに通じている部品が付いています。つまり、右側のカバーをあけようと思うとクーラントを抜かなくてはなりません。

仕方がないので、エンジンオイルとクーラントを抜いて作業をします。

 

 

交換用に買ったのはホンダの純正部品。

アマゾンやヤフオクで格安の物もありましたが、千円ちょっとの差で摩耗が酷かったり、ゆがんだりといったトラブルを回避できるのならば安心の純正品が良いと考えました。

CRFは5枚のフリクションプレートがありますが、内側の1セットはジャダースプリングがあるため型式が違います。

 

効果のほどはわかりませんが、一応エンジンオイルに一夜漬けします。

 

 

せっかくエンジンをあけるのならば消耗しそうな部品も交換します。

スプリングはSP武川の強化スプリングセット(25%)で、ついでにSUS441という所のプリロードシムも購入しました。

プリロードシムはスプリングの下にひく事で初期のプリロードを高めて押さえつける力を強くするというものです。

 

交換はカバーをあけてしまえばそれほど難しくなく、スプリングを押さえている5本を外せばフリクションプレートにアクセスできます。

 

しかし、ここで問題が!

元々入っていたフリクションプレートが5枚とも同じもので、ジャダースプリングが無いのです!!

前のオーナーが間違えて組んだのかと思いましたが、ネットで調べてみると、ジャダースプリングとはその名の通りバネでクラッチレバーを離した時に押さえつけられるフリクションプレートが繋がるのを一瞬バネの力で邪魔をする事で、クラッチが繋がる衝撃を緩和するための物だそうです。

その為、クラッチが繋がる瞬間のトルクが欲しいオフ車ではあまり歓迎されない機能なんだと思います。

無いジャダースプリングを購入するか、ジャダースプリング用ではないフリクションプレートを買うかで悩みましたが、クラッチの衝撃よりもオフ車の利点を優先して、通常のフリクションプレートを追加購入する事にしました。

 

交換が済んだらあとはカバーを締めるだけですが、エンジンオイルを入れたり、クーラントを入れなおしたりと手間は多いです。

 

交換後は加速がワンテンポ遅れるという感じも解消でき、安心して乗れるようになりました。

クラッチのつながりについては、元々僕がジワーっとクラッチをつなぐ癖があるので、あまり感じる事は出来ませんでした。