『風の中のマリア』~オオスズメバチの生涯を通じて何を伝えたかったのか~ | 堅忍不抜を目指したい

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本日、百田尚樹さんの『風の中のマリア』を読み終えた。

オオスズメバチの戦士の生涯を描いた物語です。

もちろん百田さんなので読みやすいです。

しかし、百田さんの本しか最近は読んでないなwwまぁいいや!

丁度先ほどの情熱大陸にも出てたね。気さくなおっちゃんって感じの方でした。



それはさておき、本の中身なんですが、まずハチを主人公にした物語なのに感情移入してしまった。むしろ、人間よりもはるかに生きることに命を燃やし続けているオオスズメバチなんだから当然かもしれない。

しかし、虫の世界はホントに生きるか死ぬかだよね!まさに弱肉強食だし仲間も死んでしまえばただの邪魔な死体・・・過酷な世界だ!

この本にはほかにもたくさんの虫が出てくるし、ハチも多くの種類が出てくる。ちゃんとそれぞれの特徴を描き出しているんだからスゴイ!


さて、僕はこの作品を読んで色々思うことがあった。

百田さんも生きるとは何かを描いたとおっしゃられているように、これは現代の人間、とりわけ日本の若者に向けた勇ましいメッセージなような気がした。

ちゃんと命を燃やしてる?命を懸けて何かを守ろうとしたことある?ただ生かされているだけじゃない?etc...というメッセージがひしひしと伝わってきた。

マリアは30日しか生きられない。その中で自分の役目を最後まで全うする。ほかの虫、例えばカゲロウなんかは水の中で一年間暮らした後は成虫になるんだが、一日で死んでしまう。成虫になったとたんに口は無くなり餌を食べられない。しかし、その一日の間に子孫を残すためにオスはメスを探して交尾をする。そして子孫をのこせるとわかったらそのまんま死ぬ。

もちろん虫たちにも他の虫に捕食されるリスクもあるし危険だらけだ。でも、命がけで闘う。

人間はどうだろうか?特に最近の方々は命は無限だと思い込んでないか?
限りある命。そして事故や病気でいつ消えてもおかしくない命。命がある限り毎日やらなきゃいけない務めを果たし、時が来るまで戦い続けよ!!

ボクはこんなメッセージを受け取った。


しかし、さっきの情熱大陸でも言ってたけど百田さんは人間のいい部分
を描きたい
というヒューマニズムの感覚があってとても好き。

ホントに素晴らしい人間への愛。次の作品も早速読みます!