バッハ/ナウモフ編曲:ピアノのためのトランスクリプション集
BWV 582,622,533,245,536,198,147,599,202,127,244,544
エミール・ナウモフ(ピアノ、編曲)
ナウモフを知ったのは、ストラヴィンスキーの火の鳥のピアノ編曲で。凄まじい編曲とその技術に圧倒された。有名なアゴスティの編曲よりナウモフ編のほうが凄いと思う。
で、このバッハも素晴らしい編曲になっている。多分全てもしくは殆どはナウモフ自身の編曲と思う。
演奏効果抜群の編曲(BWV588 パッサカリア ハ短調の前半部分)もあるが、全体的には音楽の深遠さをしみじみと感じさせるじつに味わい深い編曲と演奏で、どんな人にも勧められる素晴らしいものです。
ただ、派手ではないもののこうゆう曲を美しく表現仕切るには相当の技術や音楽的教養(センスとも言える)が必要だと思う。聴いた印象と実際弾くときの印象にギャップが生じることが多いです。(例. インヴェンションとか、やればやるほど難しく感じる。でも同時に好きにもなっていく。)
少しだけいちゃもんがあるとすれば、手に入りにくいということと、パッサカリアハ短調の全部を編曲してほしかったなぁと。全部編曲している版のもあるので。
ナウモフは他にも色々編曲物のCDが出ているので、聴いてみようかと思っている。