何度か経験はありますが、今一つ確信が持てなかったテンプへの注油

先日ジェミニ相談し、図まで用意して間違いのない注油に挑戦しました。

 

機械式腕時計の心臓部である「テンプ(バランスホイール)」の軸受けには、摩擦を減らすために主に2種類のルビー(人工サファイア)がペアで使用されています。これらは「穴石(あ穴石)」「受石(ふた石)」と呼ばれ、それぞれに明確な裏表(表裏の方向)があります。

組み立てる際や確認する際の、それぞれの裏表の見分け方と配置の方向は以下の通りです。


1. 穴石(あ穴石 / ジュエル・ホール)

中央にテンプの軸(ホゾ)が通る穴が空いている、ドーナツ状のルビーです。

  • 表(外側・受石と接する面): 平ら、もしくはわずかに緩やかな凸状(ドーム状)になっています。中央の穴の周りに、オイルを溜めるための「オイル溜まり(窪み)」が掘られているのが特徴です。
  • 裏(内側・テンプの軸が差し込まれる面): ホゾがスムーズに入るよう、穴のフチがすり鉢状(面取り)に大きく削られています。

【向きの正解】 オイル溜まりがある**「表(平らな面)」を外側(受石側)に向け、すり鉢状に削られている「裏」を内側(テンプの軸が来る側)**に向けてセットします。


2. 受石(ふた石 / エンドストーン)

穴石の上に被せるように配置し、テンプの軸が上下にブレるのを抑える、穴の空いていない円盤状のルビーです。

  • 表(外側・目に見える面): 中央に向かってなだらかなドーム状(凸状)に丸みを帯びています。
  • 裏(内側・穴石やホゾと接する面): 完全に真っ平ら(フラット)に磨き上げられています。

【向きの正解】 完全にフラットな**「裏(平らな面)」を内側(穴石と合わさる側)に向け、丸みのある「表(ドーム面)」を外側**に向けてセットします。

 

文字で見るとややわかりにくいので、下図を参照されるとどの部分を指しているのか理解しやすいと思います。

稼働を謳うも動かなかったローレルが生贄です。

 

抑えのバネを外し

ロディコで摘出(裏)

これを2つに分解するには…

ロディコにくっつけてバネ棒外しなどで挑んでも上手くいかない

ベンジンで洗えば分離してくれました。

穴石をはめて注油

その後受石をはめて(ちょっと浮いている?)

ついでに下座体にも注油し、

完成させた

 

結果

 

 

動きませんでした((-_-;))

 

テンプ部分のみ注油しても動かないのは仕方ないとして、

2枚のルビーの裏表等、今まで適当な作業でしたが、

ただ、今回は間違いはなかったのではないかと思っています。

 

本音を言えば、これで動き出してくれれば文句なかったのですが…