2022 マーチングブラボ! 後半(今さら) | fire-windのブログ

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たぶん、そんなにブログアップしないです(苦笑)

前半観覧記事からすっかり間があいてしまい投稿タイミング逸してしまって全日本マーチングコンテスト出場校が次々に定期演奏会終え今年度体制から新体制に移行しているのでもういい加減、今さら感たっぷりですが「スカイA マーチングブラボ!」後半放送観覧記です。

 

年明け早々、マーチングブラボ!昨年度放送まで解説者として出演されていた日本マーチングバンド協会理事長 田中久仁明先生ご逝去の報は衝撃でした。

ご逝去から1カ月近く経過してやっと日本マーチングバンド協会ホームページにも公式訃報が掲載されています。

2/18マーチングステージ全国大会のあとに開催する「田中先生を偲ぶ会」、後任新理事長選出などの調整があったため協会公式発表は今になったのでしょう。

 

もう来年以降は田中久仁明先生解説の「マーチングブラボ!」が放送されることはないのかと思うと残念でなりません。。。

 

日本マーチングバンド協会理事長という他マーチング組織の要職にありながら吹奏楽連盟マーチングコンテストに対して敬意を払われ、吹連マーチングコンテスト支部大会・府県大会の審査員としても従事されるなど吹連マーチングにも積極的に関わっててこられたと感じています。吹連マーチングコンテストや出場団体のことを熟知しておられ、的確な解説をされていた姿がハッキリと記憶に残っています。

 

あらためて田中久仁明先生のご冥福をお祈りします。

 

 

 

14.船橋市立船橋高校(東関東代表/千葉県)

後半には東関東代表・千葉勢3校がいます。

後半1番手&千葉勢トップバッターは市船。

クラシック作曲家A.ハチャトゥリヤンの代表曲”仮面舞踏会”,”ガイーヌ”,”バイオリン協奏曲”,”スパルタクス”のクラシック名曲4曲を顧問高橋先生によりアレンジしたナンバーでの演奏演技です。

中盤でのサックス・クラリネットパートによるソロ・ソリ場面ではアンサンブルソリおよびソプラノサックスソロが秀逸、また全編にわたってクラシカルナンバーの優雅&壮大な演奏と演出でした。

マーチングコンテは全編にわたって大きく広がる曲線を用いたコンテで、これも演奏のクラシックナンバーとうまく融合していました。

ラストは市船合言葉の「SOUL」の人文字でフィニッシュ☆

 

15.島根県立松江商業高校(中国代表/島根県)

マーチングコンテスト挑戦開始から約10年を経てついに全日本マーチングコンテスト初出場です。

マーチング挑戦開始したのも隣市のライバル出雲商業高校とほぼ同時期、しかしその出雲商業は2010年代序盤から大阪城ホール出場果たしていたのを複雑な思いでみてきたことでしょう。

そんな苦節年月積んだ松江商業が今回夢の舞台に立つ切符を手にしたのです。

この松江商業、出雲商業、京都橘は女子メンバー衣装シルエットが酷似していますが実際に同じマーチング外部コーチが指導、顧問先生も前任校・現任校(出雲商業→松江商業)と何かとつながりがある3団体です。

でも一つ、全国の舞台に初めて出てきた松江商業の名誉のために書きますが、松江商業のこの京都橘・出雲商業とシルエット酷似している衣装、2010年代序盤マーチング挑戦し始めてすぐのころたぶん出雲商業があのピンクのマーチング衣装あつらえたのと同時期にあつらえています。(あ、でも肩のケープマント着けるようになったのは出雲商業前顧問先生が松江商業に異動赴任されてからですね)

そんな松江商業ですがマーチングスタイルは松江商業が一番トラッドスタイルを踏襲していると思います。

京都橘はダンスステップを最小限に抑えるスタイルに変革してきているとはいえダンスステップは残しています。

出雲商業はかつて京都橘にあこがれマーチング挑戦開始した経緯があるのでかつての京都橘バリのダンスステップを取り入れたマーチング。

対して松江商業はマーチングコンテスト演技にダンスステップは一切盛り込んでおらず、トラッドスタイルなマーチングです。

1番 愛工大名電と同じ”「GR」よりシンフォニックセレクション”からのカットアレンジナンバーですがこちらはソロパートがふんだんに盛り込まれています。

オープニングからトランペットソロではじまり、そのすぐあとの全隊列Uターンではスリークォーターターン(270°ターン)を組み込むなどマーチング基本動作もハイレベルなことがうかがえます。

その全隊列Uターンの際にはトランペットトリオソリも組み込んであり、個人演奏技量の高さもみせています。

このあとにはDMの「ワン・ツー・スリー GO!」の勇ましいコールで周回開始。

マークタイム時にはオーボエソロ、その後にはアルトサックスソロとソロ・ソリ場面ふんだんです。

アルトサックスソロあとのカンパニーフロントではダイヤフォーメーションでの前進と他団体との差別化を図っています。

このダイヤフォーメーション&フォワードマーチの歩を一歩づつスローかつ膝を曲げずにピシッと踏み出すカンパニーフロントはとても気に入った場面です☆

でもこのカンパニーフロントフォーメーションからメンバー数人が欠場していることがみてとれました。。。

フィニッシュは手のひらを広げて前方に突き出す所作&「ヤッ!」のコールで締めました。

松江商業は今年度吹奏楽コンクール自由曲でも“「GR」よりシンフォニックセレクション”を演奏し、吹奏楽コンクール中国大会金賞を手にしています。

今期の松江商業にとってこの曲は忘れられないナンバーとなったでしょう。

中国代表枠は来年度は再び2枠です、今回涙をのんだ出雲商業が返り咲きを誓っているでしょう、ここ近年はマーチング活動休止年があったりと厳しい状況のかつての全国常連団体 古豪岡山東商業も全国復活を目指してくることでしょう、広島翔洋も2大会連続全国狙って来るでしょう。

来年度の松江商業にも期待しています♬

 

16.帝京安積高校(東北代表/福島県)

「ていきょうあさか」と読みます。

東北代表は実はけっこう入れ代わり立ち代わり激しいのです。

ここ10年ほどは弘前実業(青森)、専修北上(岩手)、宮城広瀬(宮城)、聖ウルスラ(宮城)、帝京安積(福島)が全国に名を連ねてきて、ここ最近は聖ウルスラと帝京安積が東北代表2枠をおさえてきています。

 

オープニングは、マーチングトラディショナルナンバーの”マーチ・ザ・ナイン”の演奏に乗って軽快な規定周回。

 

そしてトランペットペアソリのファンファーレからはじまり、”ディープパープルメドレー”をもってくるところは実際に会場を盛り上げてくれました。

 

”スモーク・オン・ザ・ウォーター”のフレーズシーンでのカンパニーフロントのステップの踏みかたや金管メンバー二人ペアになって一方が膝を付きもう一方がその膝の上に足を載せてのパフォーマンスなんて「It's Show Time!」という感じでエンターテインメント感あふれるマーチングでした♪

 

17.柏市立柏高校(東関東代表/千葉県)

千葉県勢2校目です。

イチカシもプログラム1つ後の同じく千葉県勢 市立習志野も高速周回パレードを披露し、周回パレードのテンポ競争かと思うほどでした☆

イチカシは”サーカス・ビー”の高速テンポ演奏で周回です。

そしてここもバッテリー布陣が重厚。

バスドラム×4、テナードラム×2、スネアドラム×4というバッテリーセクションから体に響くほどのマーチングバッテリーサウンドを響かせます。

 

それからイチカシは以前はマーチングチューバを使っていたと記憶していますが、今回目を引いたのはすべてブラススーザフォンに置き替わっていました。

 

今大会通じて目についた事の一つに以前はマーチングチューバ使っていた団体のいくつかがブラススーザフォンに楽器変更している点でした。

 

後半2曲目に今回イチカシマーチングテーマでもある「仲間たちへ」を表現するナンバーとして”仲間たちへ~シャクルトン、伝説の南極遠征~”を演奏します。

 

水平線からの日の出を思わせる美しい放射状の大きなコンテから始まります。

 

この曲は1900年初頭、南極大陸探検黎明期に南極大陸に挑み、氷海での遭難に遭い探検計画は失敗したものの探検隊メンバー全員、一人の犠牲者も出さずに生還したイギリスの探検隊を率いたアーネスト・シャクルトンの史実をモチーフに作曲されたナンバーです。

 

絶対的困難な状況を打破する場面のリーダーシップ自己啓発の題材としてA.シャクルトンの南極大陸生還に関する伝記著書はよく読まれ、実際私も読んだことがあります。

 

後半”シャクルトン~”を演奏しながらのマークタイム、シップベル(イチカシはシップベルの代わりのなにかではなくパーカッションメンバーの一人がキャリングホルダーにシップベル&ハットシンバルを取り付けて演奏していました)が鳴り響く場面~カンパニーフロントの場面では大阪城ホール観覧時には胸が熱くなりました。

 

そしてイチカシといえばシンバル隊。

今回も8人のシンバルメンバー擁しての登場、終盤DMをシンバル隊が円状に囲みローテーション、シンバルを反射板演出に使う場面は定番♬

 

現地観覧でイチカシ演奏演技終わった時点では、「イチカシらしい壮大なマーチング!これは金賞だろう☆」と思ったものです。

 

でも全国金賞常連のイチカシでも金賞に届かない年だってあるのです。

 

でも今回イチカシが銀賞に終わったポイントははっきりと「これだ!」なんて私にわかるはずもありませんでした。

 

18.習志野市立習志野高校(東関東代表/千葉県)

市立柏~市立習志野と立て続けのこのプログラム順は「おー!!」と思ったものです。

市立習志野は毎年どこかの国をテーマとした選曲・演技を披露しています。

今回はアメリカです。

 

たしか2010年代前半か半ばころも市立習志野はアメリカテーマで全日本マーチングコンテスト出場していました。

 

そのときは近代ニューヨーク~東海岸に視点を置いた選曲とマーチングでした。

 

今回は古き良き時代のアメリカを中心に置いた選曲のようです。

 

今回の習志野のDMは1年生部員からの抜擢とのこと。

 

前半で演奏した”リパブリック賛歌”は”トゥルーパー・サリュート”にもメドレーインされている楽曲で、実は市立習志野の次、叡明高校は”トゥルーパー・サリュート”を演奏するので叡明高校と市立習志野はほんのちょっとですが楽曲がかぶっていたりします。(アレンジやテンポは違いますけどね)

 

”古き良きアメリカ”らしい選曲の中で唯一近代的なのが3曲目の”スタートレックのテーマ”でした。

 

この曲を高速テンポ&マーチングアレンジし、高速周回をここで見せます。

 

先ほどのイチカシとどちらがどれだけ早く周回できるのか競っているのか?というほどの高速テンポによる周回パレードです。

 

そして市立習志野も重厚なバッテリーパート(バスドラム×4、テナードラム×2、スネアドラム×3)から繰り出される迫力ある重厚バッテリーサウンド。

 

”スタートレックのテーマ”アレンジ版途中に鳴り響くバスドラムサウンドが迫力。

 

周回パレード途中の隊列ローテーション&コントラクション&エクスパンドの動きが美しいです。

 

隊列のスクエアローテーションをスクエアを崩すことなく美しくこなすだけでも難しいのにそこにコントラクション(縮小)とエクスパンド(拡大)を同時にやっているのです。

 

この動き、難しいですよ。

 

中盤のカーペンターズナンバーでのユーフォソロ&ソリからカンパニーフロントの場面、そしてソプラノサックスソロと聴かせる場面が続きます。

 

フィニッシュはお決まり、習志野市章のコンテを描き「サンキュー!」のコールです。

 

金賞常連らしい堂々の金賞でした☆

 

19.叡明高校(西関東代表/埼玉県)

今回初出場4団体の中で最もマーチング歴の浅い団体です。

西関東代表枠が1つ増えて3枠になったことが幸運に働いたとしてもマーチングコンテスト挑戦1年目にして全日本マーチングコンテスト高校以上の部に出場した団体というのはここ近年ではお目にかかったことがありません。(中学校の部では近年でも時々そういう団体があります)

 

今回初出場4団体のうち2団体は公立校、2団体は私立校でしたが。

公立2校はマーチング挑戦10年以上を経て掴んだ悲願の全国キップに対して私立2校はマーチング挑戦1~2年という短期で手にした全国キップ。

私立校は強化クラブ化しそこに人・費用・環境を重点投入し一気に躍進させてきますね。

 

この叡明高校は初出場4団体の中で唯一マーチングコンテスト定員いっぱい81名編成でした。

このことからも叡明高校吹奏楽部の強化ぶりがわかります。(叡明高校吹奏楽部は150名規模と聞いています)

 

オープニングは個人的に好きなマーチトラディショナルナンバー”グランド・マーチ”の演奏&周回パレードです。

”グランド・マーチ”の厳かな旋律からはじまり少しづつ勇ましい演奏に変化していくサウンドにのっての堂々と周回パレードする様カッコいいです☆

「これぞパレードコンテスト」という雰囲気に溢れます。

現地観覧した時は「うわ~、グランド・マーチ来た~!!!」と心の中で叫んだほどです♪

 

かつてこの”グランド・マーチ”を十八番としてマーチングコンテストに出場していた団体があり、その団体の”グランド・マーチ”での周回パレードを見て「かっこいいな~」と思ったのがこの曲を好きになったきっかけでした。

 

その団体はわが子たちが所属していた団体のライバル校の一つでかつてはこの大阪城ホールで競演したものです。

 

叡明高校のシンプルなジャージスタイルウェアのバックにプリントされている「EIMEI Wind Orchestra」のロゴは実際現地肉眼ではすごく鮮やかなフラッシュピンクカラーで目を引くワンポイントアクセントでした。

 

先ほどの習志野高校が前半で演奏した”リパブリック賛歌”のフレーズを演奏しながらのカンパニーフロントでは、多くの人が「お、習志野高校と同じ曲フレーズだ」と思ったことでしょう。

 

ラストは「EIMEI」の人文字コンテでフィニッシュ。

 

初出場での銀賞は拍手です。

 

来年以降も楽しみな団体です。

 

20.出雲北陵高校(中国代表/島根県)

今回は部員数が少なく50名を切る編成でした。

コロナ禍で部員数維持または増加した団体、減少した団体と二分しましたね。。。

メンバー数が減っても、それでも中国エリアの雄。

さすが出雲北陵サウンドです。

樽屋雅徳氏によるオリジナル委嘱作品「Splendid Ireland」というアイリッシュ・ケルトナンバーのアレンジ曲で昨年に続いての2年連続金賞に挑みます。

 

 同じ島根県勢 松江商業と偶然にもウェア配色が白&濃紺と同じ色使いですが出雲北陵のウェアはスパルタンなイメージ、そして赤のサッシュ(飾りたすき)がワンポイントでスパルタンさを一層ひきたてます。

 

サッシュ風プリントが施されたウェア着用している団体が多く見られますが出雲北陵はちゃんとサッシュを着けています。

 

出雲北陵高校は今回で全日本マーチングコンテスト出場節目の10回目です。

 

そうなんです、今でこそ中国支部の雄・・・中国支部内高校の中で近年唯一の吹奏楽コンクール&マーチングコンテスト両方の全国常連バンド・・・の出雲北陵は2009年頃にマーチング取り組み始め、2011年全日本マーチングコンテスト初出場を果たして今回で10回目の大阪城ホールというマーチングコンテスト全国常連校の中では比較的若い団体なのです。

 

2010年代以降、全日本マーチングコンテストに名を連ねている島根県勢高校はどこもほぼ同じくらいの時期にあたる10年少し前くらいにマーチングに取り組み始めていることになります。 

 

そんな出雲北陵も今年度は吹奏楽コンクール全国キップを手にすることができませんでした。

 

その分、マーチングコンテストに注力して練習してきたことでしょう。

 

カンパニーフロントに導入していく場面では各スカード(4,5人単位のマーチング最小単位グループのこと)が細かいタテ・ヨコの動きをしながら少しづつコート後方に横並びしていき、サッとカンパニーフロントラインをかたちづくっての“ロンドンデリーの歌”フレーズを演奏しながらのカンパニーフロントは堂々としてカッコいいです☆

 

フィニッシュはお決まりの「IZUMO」の人文字コンテです。

 

 出雲北陵高校には今まで遠方から進学してくる生徒のための寮がなかったそうです。

 

そのため他県から出雲北陵高校吹奏楽部に進学入部してくる生徒が少なかったようですが今年度念願の寮が新設されたとニュースでみました。

 

来年度からは他県からの進学生徒が増え部員数増加することを願っています♪

 

昨年までの何年かは出雲北陵高校、出雲商業高校が中国代表常連でしたが今回その顔ぶれは出雲北陵以外入れ替わりました、マーチング新進広島翔洋の躍進、かつての全国常連校岡山東商業の返り咲き狙い、そして来年度は再び中国代表は2枠・・・と来年度さらに中国支部内激戦の様相です。

 

 2年連続全国金賞には届きませんでしたが個人的には今期の出雲北陵マーチングとても好きな演奏演技でした。

 

21.精華女子高校(九州代表/福岡県)

言わずとしれた金賞常連校です。

全日本マーチングコンテスト出場した23回全てで金賞獲得しています。

全国初出場した回から金賞獲得ということです。

 

出雲北陵につづき精華女子も樽屋雅徳氏によるオリジナル委嘱作品“Inverno~冬~”の演奏で挑みます。

クラシック名曲「白鳥の湖」「四季~冬~」「フィンランディア」のフレーズを織り交ぜた樽屋雅徳氏らしいメドレー的ナンバーです。

 

 「笑ってコラえて!」で取材受けた神村学園中学校・高校がマーチングコンテスト鹿児島県大会と九州大会では演奏曲・演技を変えたのと同じく、精華女子も福岡県大会と九州大会以降では演奏曲・演技構成が違います。

 

福岡県大会では“Excerpt from Swan Lake”(樽屋雅徳氏作編曲)という「白鳥の湖」をフィーチャーしたナンバーでした。

 

福岡県マーチングコンテストは全国で一番早い6月開催ということから精華女子は福岡県大会には2-3年生メンバーで出場しているようでその人数編成で演奏演技することを念頭に福岡県大会での選曲・演技構成をし、そこから間を置き秋に開催される九州大会では1-3年生で構成された大編成で出場するため演技構成も演奏曲も変えてくることがしばしばあるようです。

 

かつては150名前後の部員数擁していた精華女子高校吹奏楽部も今年度部員数は100名切ったようで、全日本マーチングコンテストには定員少し下回る70名台での出場。

部内オーディションをしてメンバー選抜した結果70名台編成となったのでしょう。

 

マーチングコンテスト定員上限が81名と定められた10年前以降、精華女子が81名を下回る編成で全国出場したのは初めてじゃないでしょうか。

 

先ほどの出雲北陵と同じくコロナ禍によって部員数減少影響受けてしまった団体です。

 

 70名台編成でもそれでもやっぱりマーチングの女王 精華女子です。

 

大きなハートをモチーフにしたコンテを描いてのマークタイム場面、続く雪の結晶コンテのローテション、そして女王の風格まとっての白鳥の湖一節によるカンパニーフロント場面ではもう金賞確定の印象でした。

 

周回パレードの途中でオーボエが一人隊列から外れて「白鳥の湖」フレーズでのソロ、そのソロを終えると自然に隊列並びに溶け込んでパレードに加わる場面など玄人らしい演出です。

 

終盤の2本のラインが左右からぶつかりコートセンターのDMを中心にクロスに展開していくフォーメーションは精華女子の十八番フォーメーションです。

 

そしてスターをモチーフにしたコンテ、ここでこれも精華女子お決まりのピッコロトランペットソロ、「2022」のコンテから「SEIKA」のコンテに持っていって精華女子お決まりのフィニッシュポージングでフィニッシュ!

 

途中、雪の結晶を模したコンテをローテーションさせる演技シーンと演奏は2020年マーチングコンテストが開催されなかった年、マーチングコンテスト中止ながらも精華女子はマーチングコンテスト用マーチングを作り上げていました。

 

その時の演奏曲“フィンランディア”とコンテフォーメーションを抜粋して今回もってきました。

 

2020年、地元九州での一部イベントでしか披露されなかった“フィンランディア”演奏と雪の結晶のコンテは2年を経て大阪城ホールで披露されたわけです。

 

金賞は間違いない演奏演技で24回目の全国金賞でした。

 

22.東京農業大学第二高校(西関東代表/群馬県)

過去23回出場したすべての全国大会で金賞獲得の精華女子につづいては過去29回の全国出場を誇る、今大会出場高校以上団体のなかでは最多全国出場回数ホルダーの東農大二高。

 

ネットでいまはなき阪急商業学園阪急少年音楽隊の全日本マーチングフェスティバル(全日本マーチングコンテストの前身大会)出場時映像にも東農大二高の名前が映像に出てくるほどのマーチング古参団体。

 

「エメラルド・ナイツ」というマーチングバンドネームを持ち、グリーン&黒を主としたマーチング衣装はアメリカDCI団体Cavaliersを彷彿させるデザインです。

 

部員150名以上の大所帯吹奏楽部ですが吹コンチーム、マーチングチームとわけることなく部員全員が座奏とマーチング(しかもマーチングは吹連とM協の両方)に取り組み吹コンや吹連マーコンではどうしても部内メオーディションを経てメンバー選出していますが部員全員に吹奏楽コンクール、マーチングコンテスト、マーチングバンド大会の全てに出場するチャンスがあるクラブです。

 

東農大二高=マーチングのイメージが強いですが吹奏楽コンクールでは全国大会の一歩手前のステージである西関東大会では西関東代表常連団体に迫る金賞獲得しており、全日本吹奏楽コンクール出場も目標としており座奏も決して疎かにしていません。

 

また大所帯吹奏楽部は取り組みを敬遠しがちなアンサンブルコンテストにも東農大二高吹奏楽部は積極的に参加しています。

 

この活動スタイル(部内でチーム分けせず全員が座奏、マーチング、イベントに参加。大会は吹コン・マーチングコンテスト・M協大会・アンサンブルコンテストに出場しそれぞれでの全国大会出場を目標に据えている。)は兵庫県 滝川第二高校吹奏楽部ととても似た方針に見えます。

 

東農大二高はマーチングバンド全国大会にも駒を進めているマーチング二刀流のツワモノバンドです。

近年マーチングバンド全国大会、全日本マーチングコンテストの両方のマーチング全国大会に出場できている高校団体は東農大二高だけです。

全日本マーチングコンテスト出場団体のなかでカラーガードメンバーを擁する数少ない団体の一つでもあります。

でもここのカラーガードは吹連マーチングコンテストではフラッグとシンバルの持ち替えをしています。

 

マーチングバンド大会テイストたっぷりのサウンド、朱色のガード衣装フラッグの演出を情熱的にスペインサウンドを奏でます。

 

オープニング時、DM、カラーガードメンバーはバトン・フラッグを持たずバトン・フラッグは手前に整列している金管メンバーが手にしています。

 

オープニングのトランペットソロが始まるとDM&カラーガードメンバーはボディパフォーマンスを繰り広げ、そこに手前の金管メンバーのラインが寄っていきます。

 

マーチングブラボ!放送では編集のため映っていませんでしたが、金管メンバーとDM&カラーガードメンバーが交錯するときにバトン・フラッグを手渡しているのです。

 

この所作が金管メンバーがバトンやフラッグを右手で横に出しそれをDM・ガードメンバー交錯時にキャッチしていくのですが、これがまたクールでかっこいいんです。

 

演奏演技途中で管楽器メンバーからDM&ガードへの手具の受け渡しは東農大二高の得意技の一つでクールなんです☆

 

そして東農大二高の得意技のもう一つ、周回パレードのときにほぼ全メンバーが正面審査員席方向を向いたまま周回していきます。(バッテリーだけは後ろ向きになる場面があります)

 

他団体なら背中を向けて離れていく方向に進む部分は審査員席側を向いたままリアマーチで遠ざかっていきます。

 

バックスタンド下や正面スタンド下ををサイドにパレードする部分では上半身は正面向いたまま下半身は横方向に歩くスライドステップで進みます。

 

そして3つ目コーナリングでは高いスキル要する素早いスリークウォーターターンを組み込んでいます。

 

この場面でのとくに長尺・大型楽器のメンバーの楽器を体に密着させて270度スピンした後再び楽器を構えなおす場面、すごくかっこいいし、これすごく難しいです。

 

トロンボーンとスーザフォンのスカードが近くてこのスリークォーターターンの場面ではこの両者がクロスしていくのですが接触することなくライン交錯していきます。

 

 このハイテクニック周回パレードにはシンバルに持ち替えたカラーガードメンバーも隊列に加わって同様のパレード所作をこなしていきます。

 

 東農大二高のこの周回パレードはマーチング手練バンドであることをさらりと魅せています。

 

そしてこの団体はマーチングコンテスト規定演技(周回パレード、Uターン、マークタイム)をショーの一部として魅せることがうまいです。

 

やっぱりM協大会にも出ているだけあってショーの作り方に手練れています。

でもM協大会とマーチングコンテストではサウンドづくりにもそれぞれの大会の特性に合わせて編成を変えてきています。

 

パッとわかるのがチューバ/スーザフォンとバッテリーです。

 

M協大会ではマーチングチューバを8人くらいいれていますがマーチングコンテストでは楽器もブラススーザフォンに変えて4人、バッテリーもM協大会ではドラムライン組めるくらいのスネアドラム布陣ですが、マーチングコンテストでは幾分控えめSD編成です。

 

毎回そうですが全日本マーチングコンテスト高校以上の部出場団体の中で一番マーチングショーテイストの濃いマーチングを披露してくれます。

 

堂々の金賞でした。

 

23.聖ウルスラ学院英智高校(東北代表/宮城県)

キリスト教カトリック系スクールがルーツの高校です。

入れ替わり激しい東北支部にあってここ近年は聖ウルスラが常連一角を占めています。

 

そしてこの団体は全日本マーチングコンテストには1~2年生部員のみで出場しています。

周回パレードには”美中の美”というクラシカルマーチを持ってきての演奏です。

 

終盤には”パガニーニ・フィナーレ”を演奏しながらの大きな錨のコンテをローテーション。

 

この楽曲演奏&コンテは活水中学校・高校が得意としているもので、活水と対比されることは承知の上で持ってきた演奏演技でしょう。

 

活水もキリスト教スクール(こちらはプロテスタント派ですが)がルーツの学校。

 

キリスト教ミッションスクールをルーツとする活水とついいろいろ比較してしまう要素たっぷりの聖ウルスラでしたがそれぞれに特徴があり素晴らしい演奏演技でした☆

 

 24.愛知県立江南高校(東海代表/愛知県)

今大会初出場4団体のうちプログラム順最後の団体です。 

初出場4団体のうち私立校2団体はマーチング取り組み始めて短期間のうちに全国キップ掴む急進ぶりに対して公立校2団体はマーチング取り組み始めて10年以上にしてやっと掴んだ全国キップ。

初出場公立校2団体ともにすぐ隣街の全国常連公立校団体との接戦を制しての全国キップです。

 

私立校は強化クラブ化し実績ある指導者を招聘し、ヒト・モノ・費用を集中的に投入し短期で有力クラブに成長させることことができるのに対して特色類型や専門コースがない普通の公立校はそうはいかないのでしょう。

 

そんな公立校江南高校の全国常連隣街ライバルとは愛知県立木曽川高校です。

 

木曽川高校ブラスバンド部とはちょっとした縁があり、応援しているバンドです。

 

その木曽川高校を抑えて全国初出場果たした江南高校には注目していました。

 

先の聖ウルスラ学院英智と同じく江南高校も1,2年生メンバーだけで構成されています。

 

公立進学校のため、3年生部員は夏の吹奏楽コンクールをもって引退し、秋から始まるマーチングコンテストには1,2年生体制で挑んできています。

 

1,2年生だけの編成だけど70名近くなので普通の公立校吹奏楽部としては部員数に恵まれていることがわかります。

 

映画「キングコング」からのサウンドトラックメドレーアレンジによるマーチングです。

 

バスドラムヘッドにキングコングがプリントされており、安城学園もそうなのですが愛知県勢ではバスドラムヘッドにテーマタイトルにちなんだグラフィックをプリント演出する団体が多いですね。

 

マーチングスタイルは王道パレコンスタイルです。

 

比較的大きなコンテを1つ1つカチッと決めてくるスタイルのマーチング。

 

ライバル木曽川高校のマーチングとほぼ競合するスタイルです。

 

ウェアも木曽川高校は緑・白の切り替えデザインに対して江南高校は青・白の切り替えデザイン。

 

これらのことからマーチング先輩格である木曽川高校をお手本・意識してきたのだろうということを感じます。


いくつかのコンテで1,2人欠場しているのが見て取れました。


欠場したのが2年生メンバーだったならば今回が最初で最後の大阪城ホールだったことになるので悔しかったことでしょう。

 

今大会では初出場公立校2団体ともに銅賞という洗礼を受けましたが江南高校も松江商業ともに来年度も地元エリア常連団体に対して接戦繰り広げる挑戦者として期待しています。


25.徳島県立城ノ内中等教育学校(四国代表/徳島県)

ラストを飾ったのは城ノ内中等教育学校。


最近は「中等教育学校」という名称に変更する公立校をみかけます。

私立校では昔からある「中学校・高等学校一貫校」の公立版ですね。


少子化や教職員減少の流れを受けこのような「公立中等教育学校」や「公立義務教育学校」(小中一貫校)というのをあちこちで見かけるようになりました。


城ノ内は前身の城ノ内高等学校だった時代からマーチングに取り組んでおり、今回四国代表は徳島商業とともに徳島勢2校が占めました。


四国代表争いは、高知学芸・土佐女子中高の私立高知勢とこの公立徳島勢2校が火花散らしている構図です。


今回の城ノ内の演奏演技、安城学園と並びエンターテイメントショーテイストが色濃かった団体でした。


安城学園のマーチングが勇ましくカッコいいショーテイスト、城ノ内のマーチングはメルヘンで物語性の強いショーテイストです。


「メリー・ポピンズ」をテーマにした城ノ内マーチングで目を引いたのはなんといってもDMのアンブレラを使った演出でした。


他団体と比べると人数が少ない分アイコンとなる演出を持ってきて編成人数ビハインドをカバーしていたのでしょう。


安城学園も城ノ内も次の時代のマーチングコンテストを模索しているように見えました。

 




「マーチングブラボ!」後半放送途中には全日本マーチングコンテスト中学校の部のダイジェスト映像も放送されました。


今までと違っていたのは全日本小学生バンドフェスティバルダイジェスト映像がなかったかわりに中学校の部全団体のダイジェスト映像が流されました。


ただし最初に金賞団体をプログラム順に、そのあとに銀銅賞団体をプログラム順という映像でした。


以前なら全日本小学生バンドフェスティバル、全日本マーチングコンテスト中学校の部 それぞれの金賞団体のみダイジェスト編集した映像でした。


中学校の部出場団体にとっては嬉しい編集でしたね☆


逆に小学生バンドフェス金賞団体にとってはちょっと不服だったかもしれませんが(苦笑)


今大会では表彰式・閉会式も開催されました。

3年ぶりに行われる表彰式・閉会式でした。


閉会式の入退場時に会場に流されたのは2022年度吹奏楽コンクール課題曲Ⅲ「ジェネシス」でした。


今回の「マーチングブラボ!」では箕面自由学園を密着取材していたので番組終盤も箕面自由学園メンバーの映像でした。

3年生メンバーにとっては箕面自由学園で最初で最後の全日本マーチングコンテスト、金賞受賞の喜び溢れる表情、コメントでした。


大阪城ホール会場でも、「金賞ゴールド!」のコールに抑えきれスタンド席から歓声が漏れてしまう団体もありました。


コロナ禍も終盤となってきた今となっては微笑ましい光景でした。


中学校の部含めて全ての出場団体に「ブラボー」の拍手です。


すっかり機を逃した感のある投稿記事になってしまいましたが以上でマーチングブラボ!2022観覧記とさせていただきます。