ピカデリーサーカスの シンボルでもあるエロス像があるこの広場の正式名称は「Shaftesbury Memorial Fountain(シャッフツベリー メモリアル噴水)」と呼ばれるのだそうです。かつては水が出ていたのでしょうね。

 

 

シャッフツベリー メモリアル噴水(Shaftesbury Memorial Fountain)はウェストミンスター公によって1893年(明治26年)に建てられました。

 

トップに立っているエロス像は世界で初めてアルミニウム製で作られたモニュメントなのだそうです。(イギリスは世界初のものが多いです。)

 

 

ロンドン生まれの彫刻家アルフレッド ギルバートによって造られたエロス像はアルミニウムの軽さと柔らかさを最大限に生かし、ブロンズではバランスを支えきれない大きな翼と細い足で、躍動感のある天使のモニュメントを完成させました。繊細に作られている天使の翼の表現はアルミならではの造形です。

 

 
エロス像には、「キリスト教的慈愛の天使」というタイトルが付いているそうです。
 
設計者のアルフレッド ギルバートがギリシャ神話に登場する愛の神エロス(Eros)の双子の弟アンテロス(Anteros)を想定してこのモニュメントが作られ、“キューピッド”として親しまれているエロスは性愛の神で、アンテロスは相互愛や同士愛を表す神なのです。
 
ところが、このセミヌードの少年像は当時のロンドン市民にとってあまりにも官能的でした。

有徳の伯爵を記念するモニュメントにふさわしくないとする多くの苦情への対処として、「アンテロス像」から「キリスト教的慈愛の天使」に改名されても浸透することはありませんでした。

そんなストーリーを持つエロス像はロンドンにはなくてはならないランドマーク的な存在となりました。