Finn Søeborg "Med åbne arme"
半年かけてついに「諸手を挙げて」をデンマーク語から読了することができました。
物語のあらすじを夫に聞いてもらいました。
夫はフィクションはあまりすきではありませんから反応はいまいちでしたが、
最後まで聞いてくれました。
1章から15章まであるのですが、1章をもういちど振り返ってみました。
政治難民ヨセフ・クラインがデンマークに亡命してからのさまざまなことが記されています。
デンマークになぜ亡命したのか?彼はデンマーク語を学んだことがあり、アンデルセン准教授が
彼の国を訪問したとき、質問したのです。
デンマークはどんな国か。亡命するのに適しているかを。
アンデルセン先生はあまりストーリーには出て来ません。
ストーハウンという町の大物メアケ領事(領事を実際やったことがあるか分からないのですが)
に相談し、後は表にあまり出て来ないのです。
メアケ領事は町では一目置かれた人物です。お金持ち、町の為に尽くしている、人付き合いがいいなどが彼の長所です。反面彼は子どもみたいなところがあって、新しいメカを買っては夢中になってのめり込むことなのです。
難民を支援するために組織された協会はメアケ領事派と女性教授派に分れて町はほぼ二分されます。
最初は募金も集まり、記事への投稿もあって、町民の関心は高いのですが、だんだん忘れられる存在となります。
物語のあらすじを書きすぎると、まだ読んでない方のために失礼ですので、この辺で止めます。
フィン・セーボーはユーモアと皮肉を描くことで知られています。
ユーモアの中には意表を突くというのもあります。男らし女とか、大人なのに妻から子ども扱いされる夫とか、出てきます。
皮肉、これは物語の背景がデンマークだからデンマークへの皮肉ということでなく、正義とか道義的な生き方がいかに難しいかということを考えさせられました。
でもフィン・セーボーはこの小説を娯楽として仕上げています。本当に楽しい読書でした。