九八式陸上偵察機の活躍
生産担当です。弊社では7月発売予定で
準備しています。
今日はその「九八式陸上偵察機」について簡単な解説を。
九八式陸上偵察機(略称 九八式陸偵)は
零戦が登場するまでは日本海軍機の中でも最も高速な
機体であり、大戦初期までの航空作戦を支えました。
零戦をはじめとした戦闘機が主体の第三航空隊や台南航空隊などにも配備され、作戦前後の局地偵察・戦闘機隊の誘導など、戦闘機の航法能力支援や天候・敵地情報収集が知られています。
ではどのような作戦に参加したか具体例をあげると、
大戦前に台湾の基地から開戦後の作戦予定地である
香港、フィリピンなどへ度々偵察を行っています。
上図は
昭和16年11月1日の第3航空隊・九八式陸偵(台南空・九八式陸偵と共同)による香港偵察の行動図。
および、
同年11月21日の第3航空隊・九八式陸偵(台南空・九八式陸偵、高空・陸攻と共同)によるルソン島要地偵察の行動図。
いずれも作戦高度7,000mを飛行し、特にルソン島偵察では「敵地上空に長時間行動しない」と念押しされています。
高高度飛行を行う搭乗員は酸素マスクを着用し、
九八式陸偵の胴体下面に偵察窓を活かした水平飛行に
よる垂直撮影や、香港偵察では機体側面偵察窓を利用し
傾斜した撮影を行われました。
九八式陸偵は高速偵察機の能力を十分に発揮して開戦後の作戦に立案に寄与しました。
このほかにもラバウル上空でB-17迎撃などのエピソードがありますが、長くなりますので今は割愛します。
モデルではコクピット内部の偵察機材も、当時の実機資料から再現しています。
キットの販売まで いましばらくお待ちくださいませ。
なおキットは第57回静岡ホビーショーにて完成見本を展示予定です。ぜひ弊社ブースまでお越しください。




