小高芳太朗

生誕44周年記念ソロリサイタル~光編~

2024.4.14.(日) 新代田crossing

 


LUNKHEADの小高芳太朗さんは、本日4月15日に44歳のお誕生日を迎えられました。

おめでとうございます!

毎年この時期に開催されている生誕祭、今年は2日にわたりソロリサイタルをされるということで、「闇編」と「光編」に分けて行われた。

前回に続き、今回は2日目の「光編」の感想を。

2日目は、小高さんのソロやバンドの光寄りの曲を集めて披露。

2日目も配信で観させて頂きました。

 

「僕と君が不完全な理由」からスタート。

「光編」はいきなり優しい空気感に包まれたなぁ。

配信で観ているくせに現場にいたような書きぶりですが・・・

今回の配信は歌の力はもちろん、カメラアングルも良くて、より伝わってくるものが大きかったんよね。

画面越しに観ていても歌やギターから溢れる熱さやあたたかさ、優しさ(前日の「闇編」は鋭さややりきれなさなど)が凄く伝わってきた。

これは小高さんの伝えようという想いの強さ、そして表現力があるからでしょうね。

大好きな「眠る前」にもグッときたなぁ。

この曲は結構落ち込んでいる時や納得いかないことがある時に、気づくと口ずさんでいる。

この曲、Aメロはちょっと怒りや矛盾みたいなもの描きつつ、サビに向かってどんどん優しくなっていくのが興味深い曲だなぁと。

この相反したものを見事に表す歌が凄くいいのよ。

あと、この曲を聴くと必ずボビーさんのことも思い出す。

この曲のMVにボビーさんが出てこられるのもあるんだけど、最初にこの曲を聴いたのがLUNKHEADのアルバム「青に染まる白」リリース時の大阪のインストアライヴで。

この時、ボビーさんも同行されていてお会いできたこともあってね。

ちなみにこのインストアライヴで初めて聴いた時から、凄くいい曲だなぁ・・・と思っていた。

 

ファルセットも美しい「十六夜の月の道」の後、この日は前日と違い合間でMCを何度か挟まれた。

前日の「闇編」を本編ぶっ通しで歌われたことで、お客さんが飲み物のおかわりとかできず、crossingの売上に貢献できなかったから・・・とお話されて。

序盤からぜんぜん前日とは違う雰囲気。

「プリズム」は凄く好きで、バンドでも最近ライヴで聴いたのですが、ソロでも聴けてとても嬉しかった。

「光の街」もたまらなかったなぁ。

イントロでピックを落とされたのは「どうせなら」だったか。

「だったか」というのは、配信でも感想を書くのは最初に観た時の感覚で書くようにしているのでまだ見返してないんですよ。

リアルタイムで観ながらセットリストとMCとかちょっとメモしていたので、それを見ながら書いています。

ライヴレポート書くなら見返すと思うけど、ただの感想でそんな大層なものでもないんでね。

ピックを落としてもあまり笑ってくれないお客さんに、「今日は光編ですよ~!昨日と違うんだから、ここ笑うトコですよ」と小高さん困惑(笑)

久々に「どうせなら」が聴けて嬉しかったな。

 

「光のある方へ」は観ながらひとり部屋で手を叩き、歌っていました。

歌いつつ、海北さん(LOST IN TIME)はお元気にされているかなぁ・・・と考えてた。

これ、曲は小高さんと海北さんとで作られたんでね。

そしてこの季節はやっぱりこれでしょ、「葉桜ファイター」

力が湧いてくるこの曲を聴くと、やっぱりLUNKHEADの元現場マネージャー、厚石さんが浮かんでくる。

この曲の歌詞はあっちゃんがいたから生まれたし、私もあっちゃん大好きだったんでね(今でも大好き)

小高さんは人があまり目を向けないものをすくい取ることができるのも素敵だなと思っていて。

私が葉桜を意識しだしたのも小高さんが昔から「葉桜が好きだ」とブログなどによく書いておられたのがきっかけ。

今ではピンクと緑が美しく、この曲に描かれているように、ここから進もうというエネルギーを感じる葉桜の方が好きです。

 

次の曲のイントロを弾いて・・・

「この曲、何かわかります?わかった人、手を挙げて下さい」と小高さん。

こういうの、もしわかったとしてもなかなか手を挙げる勇気ないよね。

お客さんの手が挙がらなくて、スタッフのちゃんぽんさんに「わかった?」と振る。

ちゃんぽんさんはセットリストを知っておられたみたいで「そうきたかと。いいアレンジですね」と。

「コード弾いてるだけやけど」と小高さん。

すぐこの曲に繋がらなかったけど、小高さんがお客さんやちゃんぽんさんに話しかけている間、小高さんが弾いたイントロを自分で口ずさんだ後に出てきた歌メロが♪隣で泣いている~♪だったので一応当たってました。

というわけで過去あまりソロでは演っていない「サイダー」へ。

前日と違い「休憩しようか」と小高さんもお水を飲んだり、「(ドリンクの)おかわり大丈夫ですか」とか髪を触りながら「髪、変になってないかな?」とかお話された。

続いて初めてソロで披露されたのは、壮さん作詞作曲の「スポットライト」

壮さんの曲だけど、おうちで弾いていたらなんか良くて、これ弾き語りでできるのでは・・・と思われたそう。

この弾き語りもよかったなぁ。

そしてもちろん、つばきも歌われた。曲は「花火」

この曲も大好きだし、いろんな思い出が浮かんできた。

一色さんもきっと喜んでおられるだろうなぁ・・、「小高君、誕生日おめでとう」と言っておられるんじゃないかな・・・と考えていた。

 

優しい「トット」の後は「ゲノム」へ。

「ゲノム」大好きなので嬉しかったし、歌に惹きこまれた。

確かちゃんぽんさんも「ゲノム」お好きだったと思うので、嬉しかったのではないでしょうか。

そして「葉桜ファイター」がきて、これやらないわけないよね・・・と期待していた「桜日和」

この時期に聴く「桜日和」はやっぱり最高。

「新曲を演ります」と「この歌が終わるまで」も披露。

バンドで先に聴いていたけど、弾き語りもグッときたなぁ。

 

そして物凄く好きで思い入れのある「明日」

初期の世界観だけじゃなくこのあたりの時代でも凄く思い入れのある曲はいろいろあって、「明日」もその中のひとつ。

いつ聴いてもいろんな意味でグッとくるし泣けるし、救われ力になる曲。

この曲も「『明日』って『明るい日』と書くんだな・・・」というところから書かれた歌詞で、言われてみればそうやん!と気づくけど、小高さんの視点が光る。

そして、小高さんお得意の情景描写もいろいろ出てくる。

やっぱりこういう独自の視点と情景描写の曲が私は一番好きなんよね。

この曲、歌詞も曲も好きすぎるのですが、「何もない手でいっそ全部壊そうとした日も」のところも、あ、これ、母親亡くなった後の私や・・・と思って。

あの時の自分の心境をこの言葉が見事に表してくれたというか。

小高さん、凄いな・・・と思った歌詞のひとつです。

♪何かに抗いたくて手を伸ばす♪のところで、こぶしを作った腕を前に出された小高さんがまた素敵だったな。

バンドの時はメンバー皆さんが演奏してくれているから、ギターから手を離していろんな動きを見せることができる。

でも、弾き語りはご自身しか演奏されないから、バンドライヴの時のように何か動きで見せるっていうのはしづらいんじゃないのかな。

それでも、こうした動きが観れたのが嬉しかった。

そして、この手の動きから「まだまだ抗って前に進むぜ!」みたいな強い意志も感じられてグッときたなぁ。

最高の「明日」でしたね。

本編最後の「燦燦」も心にしみました・・・

 

アンコールではなんと「ここで言うんや」とビックリしたお知らせが!

もう発表になったので書いていいかな。

6月に東京と大阪で25周年記念アコースティックライヴを開催されるのです。

これは今、25周年アコースティック企画「exposed by LUNKHEAD 25th anniv.」と題し、毎週フルver.とショートver.でいろんな曲のアコースティックヴァージョンをYouTubeにアップされているのもあり、出てきた企画のようで。

アコースティックライヴってずいぶん観てないよなぁ・・・

久々に観てみたいのですが、会場の規模を考えるとチケット取れるんかなぁ・・・

 

アンコールはもうめっちゃ嬉しかったね。「そして朝が来た」

これ最後に聴けると思ってなかったから泣いたわ。

この曲も思い入れあるからなぁ。

こういう闘っている曲もホンマ大好きなんよね。力出てくるもん。

この曲の歌も凄かったけど、特に♪変わらずそこにあった~♪のところが奥深くて、まさに魂の叫びのようで震えた。

はぁ~小高君の歌、凄いなぁ・・・と。

最後まで感動しまくった「光編」でした。

 

メンバー皆さんの演奏も大好きなので、もちろんバンドライヴも楽しい。

でも小高さんのソロも凄く好き。

歌とギターという曲の骨組みだけになるからこそ気づく楽曲の良さもある。

 

そして、歳を重ねるにつれ、小高さんの歌がどんどん良くなっているなぁと。

「お前、何様やねん!」的なちょっと失礼かもしれないことを正直に書かせて頂くと・・・

私は昔の歌も好きなのですが・・・

昔も激しさや優しさとかは表れていたけど、なんていうか歌にそこまでの奥行きを感じなかったんよね。

これは単に私の感性の問題だったのかもしれませんが。

あと一時期、曲によっては荒々しく、ちょっと悪ぶって歌うことがカッコいいって思ってるのかな・・・と感じていたこともあって。

これも私の思い込みかもしれないけど。

そんなに荒い感じに歌わず、素直に歌っても鋭さや激しさも表れるし十分カッコいいのになぁ・・・と思ってて。

それがここ数年なくなったというか。

いらない力が抜けたというか、伸び伸び歌われているのが凄くいいなと(こう感じているのは私だけかな)

ほとんどの曲をご自身が作られているから、その曲で表現したいことは一番わかっておられると思うし、それをまっすぐに出されたら自然といい歌になると思うんでね。

今の歌はその時に伝えたいことをまっすぐ届けようとされているのが素晴らしいし、歌に凄く奥行きも感じるようになった。

伸びだけではなく奥の深い声。

奥が深くなったから、昔以上に鋭さも優しさも凄く伝わってきてカッコいい歌になっているなぁと。

配信だけど、今回2日間ソロリサイタルを観て一番感じたのはこれでした。

これ、バンドのライヴの時も感じていたのですが、弾き語りだと裸の歌になるというか、歌がより前に出るからね。

そしてバンドライヴと同様、ソロでも本当にいい目をして歌われているのも素敵でした。

昔、喉の調子が悪い時のライヴも観たことがあるから、今は喉自体もタフになられたよなぁと思うし。

きっと喉に負担をかけずに声を出すスキルも昔より身についておられると思う。

これも25年間歌い続けてこられた賜物ですよね。素晴らしい。

2日連続でも声もよく出ておられた。

まぁ普段、あの凄い音をバックに2日連続とか、1日2公演ワンマンで歌い切っておられますもんね。

でも技術だけじゃ人の心は動かせない。

その瞬間、瞬間、歌とお客さんに対して真摯に向き合っておられるから、いい歌になるんだろうなぁ・・・

 

「光編」でも終わった後、お客さんの反応が元気ないように見えたのか、小高さんは「やっぱり悟ぐらい光ってないとダメだな」と言われてましたが・・・

小高さんも十分、光を放っていたんですよ。

ただ、小高さんが放つ光と悟さんが放つ光は違うだけでね。

悟さんはその場をパーン!と明るくするような光。

小高さんはやわらかいけど、後ろからそっと私達の行く道を照らしてくれるような光。

そのうえ、小高さんの弾き語りはバンドライヴ以上に「一対一」の世界になる。

だからお客さんはみんなそれぞれ、小高さんが放たれたやわらかい光に包まれて、そのあたたかさにしばし浸っておられたんじゃないかな。

少なくとも私はそうでした。

なんか嬉しくてしばらくボーっと浸ってた。

 

2日にわたり最高の歌とギターを聴かせて下さった小高さん、そして配信して下さったcrossingの皆さん、本当にありがとうございました。

光も闇も徹底して描ける小高さんだからこそ、闇の向こうに見えた光はとてもあたたかかった。

そんなソロリサイタルでした。

長いうえにちょっと失礼なことも書いたかもしれませんが、それも今の歌の素晴らしさを書きたかったからなのでご容赦下さい。

 

改めまして・・・

小高さん、お誕生日おめでとうございます。

ラジオであんなに拗ねておられたけれど(笑)、今日私も含めたくさんの人が小高さんのお誕生日をお祝いしていると思います。

自分で言わなきゃ誰も祝ってくれないような私からしたらホントに羨ましいですよ(私も拗ねてるか笑)

あなたの歌に、曲に、救われたり励まされたりしている人、あなたの歌を必要としている人はいっぱいいます。

私はあなたの言葉、歌でとりあえず死ぬのをやめたんでね。

これからもお体には気をつけて、ずっといい歌を歌い続けて下さい。

44歳が実りの多い素敵な1年になりますように。

 

小高さん、生まれてきてくれてありがとう。

そして、音楽を選んでくれて本当にありがとう。


【セットリストは小高さんがアップして下さった画像を拝借】

※アンコール

そして朝が来た