カイパーベルトとオールトの雲
誰も興味を持たなくても関係ない「星のはなし」です。
今回は、「カイパーベルト」と「オールトの雲」をご紹介します。どちらも20世紀半ばに提唱された、冥王星以遠に存在が予測された天体群を指します。
太陽系ができた時、重力の影響が及ばず、惑星になることができなかった星間物質がそのまま取り残されてできたとされるのが「カイパーベルト」で、もっと内側にあったにもかかわらず、できたばかりの惑星の重力に振り回されて、太陽系外に弾き飛ばされた物質が存在するとされる領域が「オールトの雲」なのです。
「カイパーベルト」は1992に最初のカイパーベルト天体が観測され、その後、毎年いくつもの新星が発見されており、その存在は確実なものとなりました。一方、「オールトの雲」は、あまりにも遠すぎるため未だに観測された天体はありません。前回の「セドナ」が発見された際には、最初の「オールトの雲」に所属する天体か?とも騒がれ、発見者も「内オールトの雲」という、従来の「オールトの雲」の
内側にあり、「外オールトの雲」までつながっている領域の天体であるとしましたが、どちらかと言えば、カイパーベルトが予想よりも広い領域に存在していたとする説が優勢のようです。もともとは彗星の起源に関連して立てられた予測で、短周期彗星の供給源が冥王星の外側に帯状に分布していると予測したエッジワースと、冥王星が放出した物質が冥王星軌道の外側に分布していると考えたカイパーの説を元に、「エッジワース・カイパーベルト」と名付けられました。ちなみに、カイパー説は1978年に冥王星の衛星カロンが発見され、冥王星が予想された大きさより遥かに小さいことが分かり、完全に消滅しました。
一方、オールトの雲は、長周期彗星の軌道が地球の公転面と関係なく、あらゆる方向からやってきますが、その遠日点は遠くても5万AU程度であることから、太陽系外から来るのではなく、太陽系の周囲に球状に小天体が存在しており、それが起源であるとした説です。
このように、太陽系内でかつ、冥王星よりも遠くにまだまだ沢山の未知の天体が存在することが分かってきましたが、一般人にとって興味の対象は、その中に「第10惑星」が存在するのかどうかということに集中することでしょう。
様々な仮説がなされ、そのほとんどが科学的に否定されてきました。そもそも、そんな大きな天体が太陽から遠く離れた場所に存在すれば、広い範囲にその重力の影響が現れます。そのような痕跡が見当たらないので、もう、これ以上の惑星は存在しないと言われているのです。
しかし、カイパーベルト天体の公転軌道のバラツキは、さらにその外側、「太陽から100AUほどの距離に、火星くらいの大きさの天体があるとすれば説明がつく」とする説が、2003年に提唱されています。今のところ、珍説の一つではありますが、新たな発見があれば、一躍有力視されないとも限りません。
次回は、惑星発見の歴史について述べたいと思います。
参考URL
http://forum.nifty.com/ffortune/fortune/astro/sensitive/ekbo.htm
http://www.geocities.jp/planetnekonta2/hanasi/hiddenplanet/hiddenplanet.html