ヘルシンキの冬 | すまいのレシピ【すまレピ】 フィンランド便り

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海辺に広がる住宅地を散歩していると、凍りついた波止場の一画に白鳥を見つけました。
即座にカメラのカップを外して撮影していたところ、動かず同じ場所でもがいていることに気が付いたのでした。

 

氷の厚さはまだ薄そうだったので、氷の上を歩いて助けようとする人はだれもいませんでした。

 

どんな状況で足が氷で固められてしまったのかは分かりませんが、その場からどうしても起き上がる事が出来ないのです。10月の下旬には、南地方へ渡るはずですが、なぜ12月になっても氷張り付く北のヘルシンキに留まってしまったのでしょうか。

 

毎年クリスマス前は、雪が積もっても溶けてしまうような、温暖化現象が数年続いていました。しかし温暖化の終止を告げる事故でしょうか、大きな白鳥が凍った氷に固められてしまい、逃げる事の出来なくなったと思われる事情を想像すると、自然界の恐ろしさを感じさせられます。

 

白鳥は季節を理解でき無くなってしまったのでしょうか。または人間が餌を頻繁に与えることによって、鳥の自然生態が狂ってしまったのでしょうか。
人間の親切心は、必ずしも自然界の動物達には良い結果を生み出さない事もあると、動物と人間との共存について考えさせられました。
 
自然環境保護施設へ電話で助けを求めたところ、既に助け出されており、拍手喝采が止みませんでした。

 

 

午後2時に、波止場のある海岸へ散歩に出かけました。
太陽が低位に落ちかけ始めている光景を撮影。午後4時には、真っ暗になってしまうほど冬の日照時間が短いヘルシンキです。

 

 

 

凍りついた海辺のヨットハーバーには、夏の面影はありません。12月11日のヘルシンキはマイナス11度。
白鳥が珍しくいたので、逃げてしまう前に即撮影したのですが、そこで白鳥が氷に固められていることに気が付いたのでした。

 

 

海辺に広がる住宅地のカナルは野外スケート・リンクに変貌。
子供達のウィンタースポーツ場の一つです。
海辺では、薄氷の危険性がありますが、浅いカナルではその心配は無く、住宅の窓から観察でき安心できます。