【ガンダム00】
ツインドライブシステムは、名前の通りに2つのドライブを同期させて使う。
しかし、粒子産出量が2倍になるなんてレベルじゃない。
なんと粒子量が【2乗】されるという画期的なシステムだ!
たとえば、ドライブ一つの力を【1】としてみよう!
1X1=1
なんと、【1】のまんまじゃないか!
・・・・・・・だまされているぞ、みんな!
【ガンダム00】
ツインドライブシステムは、名前の通りに2つのドライブを同期させて使う。
しかし、粒子産出量が2倍になるなんてレベルじゃない。
なんと粒子量が【2乗】されるという画期的なシステムだ!
たとえば、ドライブ一つの力を【1】としてみよう!
1X1=1
なんと、【1】のまんまじゃないか!
・・・・・・・だまされているぞ、みんな!
【時代劇の謎】
生徒「黄門様(中納言)が薬入れを出したらみんな平伏するのに、吉宗将軍(征夷大将軍)様が正体を現せば、みんな切りかかってくるの?」
先生「見ての通りですよ、吉宗はドケチ、守銭奴の米将軍。和歌山時代のおいたのせいで、跡取り問題で内乱まで起きました。怨まれて当然です」
生徒「でも、江戸幕府の将軍様ですよ?」
先生「日本国の総理大臣はどうだか考えてみてください」
*
サフィリアは、与えられた私室に帰ってきた。
アリウスの発表を聞くようにと、用意された塔の一室である。
椅子に体を預けて、安堵の吐息をついた。
強力な魔術を行使したために、ぐったりと疲れている。このまま眠ってしまいたい。
「シージペリラスの消滅によって、世界に平和が訪れる」
窓の外ではアリウスが同じ言葉を繰り返している。
それこそが、もっとも大切なことだと言いたのだ。
だが、アリウスの演説に反して、シージペリラスは生きている。
シーグ・ペイラックはリーザの治療を受けている最中だ。
4年もの間、どのような監獄よりも過酷な石室にいたのだ。生きているのが不思議なくらいだった。
だが、リーザは優れた治療師だ。3か月の間に確実に回復に向かっている。
アリウスはシーグの無事を知らない。
上位の魔術師ほど、シージペリラスを忌み嫌い遠ざけた。報告を聞くことさえも、耳が穢れると嫌悪を示した。
だから、冥府返しに参加したのは下位の魔術師、それもメティスから追放同然の処分を受けたものだった。
故郷へ帰れず、魔術師としても将来の見込みがない。
だから相応の地位を約束すると、冥府返しを中断し、感謝して即座に去って行った。
そのあと、メティスの魔術師は誰一人として石室を調べに来ることさえない。
サフィリアの作った、嘘の報告書を信じ込んでいる。
忌まわしいものを封じこめ、気に入らぬものを遠ざけて、真実から目を背けながら世界の未来を語る。
それが、魔術師都市メティスの真の姿だ。
メティスが真実から目を背け続ける限り、シーグの生存は知られることがないだろう。
メティスの思い上がりが、シーグを生かす隠れ蓑になるのだ。
その時、扉をノックする音が響いた。
サフィリアは姿勢を正して、扉をにらみつけた。
訪問者には心当たりがある。
「どうぞ」
感情を殺したつもりでも、言葉に思わず力が入った。
扉を開けて入ってきた青年は、気取った仕草で頭を下げた。
「お久しぶりですね、ラスティー・クルス」
ラスティーはわずかに身をそらして、驚きを表現する。
「わたくし如きの名を覚えていただけるとは……光栄ですな」
ラスティーは芝居がかった調子で言った。
好意と反する感情でも、名前は忘れられなくなる
サフィリアは舌打ちを抑え、喉まで出かかった言葉をおさえた。
「有名ですからね」
意識して感情を抑え、言葉を選ぶ。
ラスティーは魔術師としての評価が高く、アリウス長老も一目置いている。
切れ者と評判の青年であり、戦闘指揮を取らせても優秀だ。
近く戦乱の時代が訪れたときに活躍すると期待されている。
先ほど、騎士と魔術師の指揮を執っていたのが、ラスティー・クルスである。
「素晴らしい魔術でしたな」
嫌味を隠そうとしない口調から、わざわざ訪問する理由が分かった。
出番を奪われたので、釘を刺しに来たのだ。
やはり、あの暴動は起きるよう計画されていたのだ。そして、広場を血に染めるのがアリウスの目的の一つだったのだろう。
「風の魔術で群集を呆然とさせ、隙を突いて声を運ぶ。期を読む洞察にも恐れ入ります。私もアリウス長老も虚をつかれましたぞ」
「暴動が起きていた方がよかった。そう言いたいのですか?」
遠回しな長口上に、サフィリアは正面から切り込んだ。
図星をつかれて、ラスティーは言葉に詰まる。
うわさでは恐れを知らぬ男と聞いたが、どうやら間違いらしい。
アリウスの周囲には戦闘中かと思うほどに物々しい護衛がついていた。
それに相反して、壇上にはだれもがよじ登れる程度に無防備だったのだ。
防衛を目的とするときに、魔術師は魔方陣を作り、騎士は防壁を作る。
陣形を組み、要塞化して戦いに備えるのは魔術師も騎士も同じである。
窓から見える風景に、その両方がないことに疑問を感じた。
さらに、各国の外交官や使節団、メティスの名だたる魔術師は広場に出ないように手配されている。
名目上は、特等席を用意したことになっている。
実際のところは、どれほど混乱が大きくなっても外交上の問題が起きないようにしていたのだ。
死傷者が出ても、宣言を妨げた者の懲罰と言い訳するつもりだったのだろう。
たとえ、広場に詰め掛けた人々が全滅しても、惨劇が世界中に伝わるだけだ。
外交的な問題が起きる心配はない。メティスが正義を失うこともない。
「それはですな……」
この期に及んで言葉を濁すラスティーを、サフィリアはじっと見据えた。
落ち着かずに自慢の口髭に手をやっていたが、観念したのか大きなため息をついた。
「メティスの威光を示すためですよ」
「武器さえももたない無力な者たちを害して、何を誇るつもりですか?」
「魔術の技などは、実際に見てみないと理解できないでしょう」
金城鉄壁の陣は騎士が守りを、魔術師が攻撃を担当する布陣だ。
騎士が外側に壁を作り、魔術師が内側から魔術で攻撃する。
ラスティーは集団の中に、火球を放り込むつもりだったのだろう。
惨劇の様子が目に浮かび、サフィリアは身震いした。
惨劇を自ら引き起こすはずだったのに、平然としているラスティーの気がしれない。
「アリウス長老は、これより平和の時代が訪れると宣言していましたが?」
「永劫の平和など存在しませんよ。歴史書のページをいくらめくっても見つからない」
サフィリアはラスティーの真意を想像してみた。
考えてみれば、平和の時代にこの男の才能は役に立たない。
戦乱と流血を出世の手段と考える男は、何を目指しているのだろうか?
「戦の準備を整えるなら、住民の恐怖をあおるのは賢明とは言えませんね」
「…………」
ラスティーは、気まずそうな顔をして黙り込んでしまった。
今の表情はなんだろう?
図星を指されたのとは違う。余計なことを言った、と思った時の表情だ。
ならば、ここで追及しても、相手を警戒させるだけだ。
「……少し疲れました。一人にしてください」
疲労した状態で、探り合いをしても失敗するだけだ。
住民の怒りと恐怖から、メティスはいったい何を始めようというのだろう。
考えをまとめないといけない。
「まだ、何か?」
立ち去る様子を見せないラスティーに、サフィリアはいら立ちを隠して問いかけた。
「アリウス長老はきっとお怒りですよ」
ラスティーはニヤニヤ笑いを浮かべている。
なるほど、これが来訪の真の目的だったのだ。
魔術師は計画を尊ぶ。
予定外の行動をとったサフィリアを、アリウスは責めるに違いない。
アリウスにお気に入りの自分が、口添えをしてもいい。仲をとりなしてやろう。
ラスティーはそう伝えに来たのだ。親切心からではなく、貸しを作るために。
「今回の目的は、魔術の威力を他国に示すことでしたね?」
「その通りです」
「ではこうお伝えください。私はあなたの言葉を風で封じました。また、魔術で風を操り広場中に言葉を届けもしました」
「…………?」
ラスティーは首をかしげている。
明敏な男とのうわさだが、それもあてにならない。
「風は空気の操作にも通じます。つまり、同じ方法で、相手の呼吸を奪うこともできるのですよ」
サフィリアは冷めた目つきで、ラスティーを見つめた。
なんなら、今すぐにやってみせようか?
視線の内に思いを込めると、評判の伊達男はツバを飲み込んで後ずさった。
声を奪われたときのことを思い出したのだろう。
「今は無理ですが、数年のうちに広場にいる全員の呼吸を止めることも可能になります。|一陣の風(リヴァーウィンド)のサフィリア・フェルナンディは、敵対するものに容赦はしない。長老には、そうお伝えください」
ラスティーはコクコクと請われた人形のようにうなずくと、慌てた様子で部屋を出ていった。
「シージペリラスは消滅し、平和の時代が訪れる!」
何度目になるのか、アリウスが壇上から宣言している。
塔の上では、メティスの旗が風にひるがえっていた。
杖と剣が交差する紋章は、まぎれもなく魔術を軍事力と考えている証だ。
メティスは戦いのために用意された城塞都市なのである。
演説を終え、壇上から降りて去ってゆくアリウスを人々は歓声で見送った。
熱狂の声はやむことを知らない。