やっと分かった。
それは日本人の資産管理の考え方だった。
世間では景気回復していざなぎを超えたといわれてるが、
世間一般の人はそれを実感できていない。
それは何故か。
答えは
大前健一
日本人の資産管理、大研究 (1)
~経済学の手法が通用しない日本人特有の心理~
を読んでみましょう。
なかなか面白い。
かなり的を射ている
少しだけ面白そうなところを抜き出してみた。
「日本人にはライフプランもマネープランもない」
「いざという時のために」という名目の上で蓄えている。
その「いざ」という時がどんな時なのか、
どのくらいの金額が必要なのかもわからずに
ただひたすら貯め込むだけ。
驚いたことに日本では医療や福祉に不安を持つ人が多いが、
日本は、実は年金でも福祉でも、
世界最高水準のサービスを提供している。
年金も額で言えば、「あの」超福祉国家スウェーデンを抜いているし、
国民皆保険という医療制度があるのも北欧などの
超高税率の国を除けば日本だけ。
そんな状況にあるにもかかわらず、
ひたすらお金を貯め込む日本人は世界にまれに見る
国民性といえる。
さらにバブル崩壊後の失われた12年の間に、
家計の金融資産は増えているという。
1985年に700兆円だったが今は1500兆円。
1500兆円の個人金融資産を、消費に向かわせることができたら、
どれだけの効果が望めるか。1%でも市場に流れたら15兆円。
2%で30兆円だ。消費税をなくす以上の効果があるわけだから
普通の経済政策よりもずっと大きな期待が持てるではないか。
何しろ日本人は、金融商品への安全性志向が高いのだ。
銀行に預けているのは安全性を重視しているからだ。
だからお金を預けるときは「絶対に元本は大丈夫ですか?」と聞く。
資産に余裕があるなら3割くらいは
リスクのあるものを買ってはどうかと思うのだが、
元本を保証されていないのが嫌なのだ。
それで1%以下の金利のところに預けている。
といった具合。
無理にお金を使えとは言っているわけではないと思うが、
要約すると資産運用に関する考え方と方法を
もっと学んだ方がいいのでは?
ということになるのだろう。
そんな状況の中で証券口座数がかなり増えてるみたいだけど、
実際に取引してる人はどのくらいいるんだろう。
実際に株式投資している俺からすると、
お金が増えた減ったより、
経済や政治に対して
非常に関心が高くなったことが収穫かな。
それによってさらにいろんな資産運用への
きっかけにもなるし。
でもやっぱり基本的に日本人は
元本割れのリスクは冒せない。
安全第一指向の壁はかなり高い。
DNAにしっかり刻み込まれてるから
ある意味で仕方ないのかも。
といってもどうして景気回復を実感できないか、
それは自分たちがお金に対する考えが
ちゃんと出来ていないから、
(持っているお金を活用できていない)
ということだけは理解する必要があると思う。
難しいかなぁ~。