東京都新宿区に住む30代後半の男の話である
バカノマンは偶然 ネットで とてもテンションが上がる動画を目撃してしまった。
＊広島県境にある三倉岳の山頂広場にて人気YouTuberたまきん が100万円を宝箱に入れて埋めたという動画だった。 1時間限定だったので すぐ削除したそうだ
「大金だぜーーっ、山賊村って人が行方不明になるってことで有名らしいけど オレには そんなの関係ねぇーーぜーZ」
バカノマンはバイト代で 新幹線とタクシーを使って 東京から広島県と山口県境にある三倉岳へ向かった。
「すっげぇ遠かったしー
金もかかったが オレの努力は
報われるぞーーーさん」
山頂で動画で見たYouTuberが掘ってた穴を実際に掘ったバカノマン。
ザグザグ
ザグザグ
しばらくすると
なんと 穴の中に宝箱を発見
バカノマンは宝箱を調べた
「100万円が入っていた」
やったーやったーやったーオレっち
なんか 夢みてえにすげえよーーよーyoyoyo
ラップを歌いながら 大金なのでバッグに100万円入った札束を仕舞い込んだバカノマン。
下山しようとしてたが 多分
彼は慌ててたのか？大金ゲットして心が乱れていたのか？
帰り道に迷ってしまった
「あれぇ おかしいなあ
どっから来たっけ？」
4時間迷った
「腹減ったなあ〜
誰か タダ飯くれんかなあ〜
オレ やばいよー」
体力も限界って思った時に
なんと 集落が見えてきた
「あっ，村だぁ 助かった〜
遭難せずに すんだよーー」
「山賊村へようこそ」と
優しそうな村長がバカノマンの前に現れた。
そして昭和風なのか変な？レトロな衣装の村人達も後ろに控えていた。
「ひでえ古臭え村だなあ。」
バカノマンの 爆弾発言に いきなり眉間に皺を寄せる村人達。
「ていうか 腹減ったわ 飯ある？」
と バカノマンから 空腹だ はよ飯食いたい宣言してきた。
「あります あります しばし あの向こうにある宿で 寛ぎください。」
「やたぁーー」1人はしゃいで 村長から案内された宿へ出向く
そして 村人達はキジ鍋だとか 猪肉とか山菜など
あれやこれやと バカノマンにご馳走を振舞ってくれた。
「タダ飯 ただ飯〜 美味しかった〜
ふぅ〜食った食った」
「大変素晴らしい食べっぷりでしたね
さあさあ
しっかり食べた後は ゆっくりとお寛ぎください
寝室はこちらです」
村人に案内されて
古ぼけた畳と障子に囲まれた和室に案内されたバカノマン
数時間後
「なんか 胸騒ぎがするYO〜
で、なんか 変な声が聞こえてくるYO〜」
バカノマンは ヒソヒソ人間の声とは思えないような快音が聞こえたので障子に穴を開けて中を覗いた
障子の向こうの声
「今日は まあ すげえうめえもん食わせたが
明日には この人肉を食わせてやる」
「人肉ねぇ これ食えば 奴は腹を下す
そうなれば 皆で襲って 奴も この人間と同じ目に遭わせられるな ふははっ」
バカノマンは 震えながら その声を聞いて
さらに その部屋の奥に目を向けた
すると そこには 先日から行方不明になってる
YouTuberたまきんが やられて バラバラにされてるのを発見した。
なお 彼の衣装も 妖怪が着ていたり 畳に置かれていたりしていた
でたぁーーバケモンだぁーー
バカノマンは大きな声をあげて
必死で逃げた
しかし すぐに妖怪達に囲まれた。
「見られてしまったようだな」
「見られたら最後 ここがキサマの墓場となる」
妖怪達に囲まれて
完全に 震えながらちびってるバカノマンがいた。
そして一匹の妖怪がバカノマンを斧で攻撃しようとした刹那
バキュン
うぐっ
斧を振り上げた妖怪は絶命した。
「何奴？」
「武田巡査 参上！」と武田巡査は再び銃を他の妖怪に向けた。
「武田さん きてくれたんだね。」とバカノマンは安堵した。
「最近 行方不明者が この山で多いと聞いたんで調査に来てたんだ。
なんと バカノ、お前に会えるとはな」
「フン！意外な知り合いに再会できたのは
良いが 我ら妖怪は人間より強いのは確実
そう……その武器さえ封じれば我らの敵ではない」
一匹の妖怪が遠距離から手裏剣を武田巡査の銃を持ってる腕に当ててきた。
「うっ」
思わず銃を落とす武田巡査。
「今だー みんなぁ やっちまえぇー
非力な人間だが 我らがよってたかって
いたぶり ミンチにしてやろうじゃあないかあ！」
ドカ
バク
スカ
ドンッ
妖怪達の攻撃に確かに
フルボッコにされてて 手も足も出せない武田巡査。
「武田さぁん」涙声になるバカノマン。
「案ずるな フフフフ」
敵に攻撃されてると思いつつ
ガードしつつ余裕の表情を見せてきた武田巡査。
「我ら妖怪の身体能力は野獣にも匹敵する
なのに どうして？？」妖怪は武田巡査の強さに驚く！
「私はなぁ 元は魔法や武器、カンフーの盛んな異世界出身なのだよ。
つまりオレが幼き頃より学んできた肉弾戦だけでも
お前たちは 簡単に倒せると見た！」
「い、せ、か、い人 ？？？なんだ そりゃあ
よーわからんが 防戦一方じゃねえかよ」
妖怪達が 相変わらず隙の大きな攻撃で武田巡査を攻撃しようとしてきた。
「では 見せてやろう
この私の本気を」
はぁあああぁ
丹田に意識を集中して呼吸を繰り返し
気をためる武田巡査
そして 独特の構えから
妖怪達に特攻した武田巡査
「フォーメーションNo.44 ルヒョン式特攻ver」
武田巡査が本気モードになったら
もう弱い妖怪達では 手がつけられない
完全にフルボッコにされている妖怪達。
その様子を見ていた村長が部屋に入ってきた
「おい お前達では その男に勝てない
ひっこんどけ」
「そ、村長さん……」普段 空気の読めないバカノマンが村長の ただならぬ妖気に 身体も声も震えている
「ついにおでましだな
ラスボスさんよぉ」
武田巡査は狐のような構えをとった。
(鬼めが フォッグレボリューション 九尾のキツネのカンフーをお見舞いしてやる）
対する村長はカマキリのような構えをとってきた。
(カマキリのような動きでキサマの動きを全てみきって鎌のように切り裂いてやるぞ）
武田「武田流カンフー 九尾の速射砲 からの〜シャイニングウィザードからの 足払い」
村長は 九の拳も少し被弾し シャイニングウィザードもくらう。だが足払いは ジャンプで避けて
武田巡査の頭に延髄蹴りを決めた。
「なんの これしき」
その後は武田巡査は打撃からのフェイントで何度も寝技に持ち込もうとするが
村長は武田のタックルを再三に渡ってきってきた
「見切っておる 見えておるぞ
そろそろカマキリの鎌をふらせてもらおうかのお」
「くるなら来い 鬼め」
「よし 今度はこっちの番だわさあー
目には目をタックルにはタックルを」
村長のタックル
だが 武田巡査はタックルに膝蹴りを合わせたので
村長は大ダメージを食らった
NICE counter〜カウンター〜スクーター？とバカノマンが喜びでラップ調に歌い出す
「うぐうぅうううううう
許さん
許さん
許三蔵法師〜」
「ぷぷっ ……西遊記か〜い」とおもわずツッコミを入れる バカノマン
武田巡査も笑でしばし動きが止まる
その隙に
村長が あぁあああああああ
と 倍音のような響きの声をあげた。
バカノマン「んん？」
武田巡査「こ、これが 真の力な の か……」
村長は 鬼に変身した
鬼になって身体もデカくなって
とてつもなく凶悪な気で包まれた村長。
「この姿を見られたからには キサマらにはすぐに死んでもらう」
「させるかーっ」
武田巡査は打撃で鬼村長に攻撃をしかけた
かなりの乱撃だ
しかし 鬼が身体に力を入れると ほとんど効いてないのが手に取るようにわかった。
「やばいにょー
やばいにょーーー武田さん
頑張って……って そりゃ無理だな
オレ もっとモテたかったあ
今日 死ぬのか……」
すみっこで小さくなって ただ泣きながら震えてるバカノマン
「あきらめるな バカノ！
オレ達は いつも奇跡をおこしてきた
だから あきらめるな」
鬼に殴打されて 激しくふらつきながら武田巡査は
少し笑った顔でバカノマンを横目で見て言った。
「さあ
化物並みに強い人間よ！
ワシのフェイバリットフォールドで
とどめをさしてしんぜよう」
「とりゃあぁああ」
武田巡査を中庭に突き出し 遠心力で上空に吹っ飛ばした鬼。
さらに 上空の武田巡査をつかまえて
錐揉み飛行で 武田巡査の頭蓋骨を落下と同時にへし折る魂胆のようだ。
「あ、あきらめるな オレ……武田さんを
助けなきゃ どうする？
どうするよ？
考えろーーー 奇跡よ おこれー」
転がってるバランスボールを武田さんの頭に向けて
ダメージを緩和させるぜーーっZ
「バカかぁ
ワシのフェイバリットを その程度で 防げても
ワシは
再び お前らを追撃するぞ？ バカめがぁ」
武田巡査 救出作戦成功なるか？！
逆さの武田巡査のポケットから
山道で食べたらしいバナナの皮が
落ちてきた
つ〜る〜っ
の声と同時にバカノマンが足を滑らせた
落下速度の凄まじい鬼
対するバカノマンはバナナの皮の
すべった勢いがスーパー頭突きのような威力になり
鬼の股間に もろにバカノマンの頭が入った
悶え苦しんでる鬼村長
「うぐぉおおおおお
偶然にしては できすぎて おるぅ〜
ここを ね、ねらうかのぉうううおぅう泣」
股間を押さえて うずくまって 小声でぼやく鬼
ハプニングにより技から逃れたはずの武田巡査は
見渡すと 消えていた
「あれ？武田さん？」
キョロキョロするバカノマン
2分後
少しずつ回復してきて まさしく鬼の形相になり
再びバカノマンに襲い掛かろうとしてる鬼村長
「まだ ぐ ぐるじぃが
キサマ1人なら い、今でも や やれるぞ…」
「げぇえええ
こぇええーー
武田さん
こんな時に うんこかぁーー？」
再び泣き叫ぶバカノマン
大ピンチーーっ
そこに 倉庫から強力なライフルを見つけた武田巡査が戻ってきた。
これでも
くらぇええええ
鬼村長「いつの間に……
そ、倉庫に武器取りに行ってたのだな
ぐううう」
ガク……
鬼は死んだ
さすがにライフルの連射には鬼は勝てなかった。
バカノマンの変な意味でのミラクルが
山賊村の鬼を倒すという快挙を成し遂げた
鬼を始末し妖怪達も 降参した
そして
バカノマンと武田巡査は無事に下山できたそうな
そして
一週間後
「し、しまった
そういえば 山賊村に カバンわすれてもおたわーー
あのカバンの中に 100万入ってたんだったーー
すぐ 取りにいかなくちゃ」
バカノマンは もう金が少ないので新幹線ではなくて鈍行=JRで新宿からJR大竹駅まで行き そこから死に物狂いで徒歩で三倉岳へ歩を進めた
歩くだけでも気が遠くなるほどの距離である
「めっちゃ疲れた
ふぅ〜
マジで死ぬかと思った〜
ゴホゲホッ
でも 取るもんとってこねえーとなあ
もお道も覚えたし」
ちゃっかり下山途中に 武田巡査から
もらった三倉岳マップをポケットから出して
ニヤニヤしてるバカノマン。
そして 三倉岳の下のトイレのある登山口に到着した
しかし
「嘘だろ……侵入禁止の看板が……
でも
オレには関係ねえ
100万円手に入れるために 不法侵入してやるぜーい」
バカノマンが看板の向こうの柵を越えて行こうとした時
トイレ休憩から戻ってきたポリスマンに止められた
「それ以上行くなー 危険だと書いてあるぞ」
うるさい！オレの100万円が 村に残ってるもん
それでも入ろうとするバカノマン
「だから もう入ってはいけないんですってば
これ以上 我々の邪魔するなら不法侵入罪に問いますよーー」
ぐすん……(怒りから泣きに変わるバカノマン）
YouTuberたまきんの100万円は結局
ゲットできなかったバカノマン。
しかし 武田巡査と共に山賊村の鬼を退治できたのは ミラクルだったと言えよう
終わり
