■最近、テレビCMで、アスカコーポレーションが「モンドセレクション最高金賞受賞。世界が認めたこの品質!」などと謳い、宣伝しているのをご存知の方も多いだろう。( http://www.aska-corp.jp/campaign_event/2008monde.html
)
個人的には、小学生のころ、ギンビスの「アスパラガス」というビスケット菓子に付いていた記憶がある。
子供心に、なんだか正統派な菓子なんだな、と思ったものだ。
しかし、モンドセレクションって、そんなにすごい賞なのだろうか。調べてみた。
モンドセレクションとは、ベルギーに本部を置く国際的な品評機関で、世界各地にある優れた市販商品の評価、品質向上を目的として、1961年にベルギー王国経済省とEC(欧州共同体:当時)が共同で創設したものだという。
「食のオリンピック」「食のノーベル賞」に例えられるように、商品の品質に関するコンクールとして歴史のある、最も代表的なものだとされるが、一方で国際的には知名度は低く、盛り上がっているのは日本だけのようだ。
日本ではサントリーが「プレミアムモルツ」のテレビCMなどで「3年連続モンドセレクション最高金賞受賞」と大きく打ち出して知名度が向上し、それ以来他の日本の食品メーカーもこぞって審査に出品、結果的に全世界からの審査対象品の5割が日本からの出品という異常な状態にあるらしい。
更に驚くべきは、日本から出品した食品の8割が何らかの賞を受賞しているということだ。
どおりで最近モンドセレクション受賞の食品が多いわけだ。
最高位の最高金賞だけでも、近年、毎年50~100点の日本製品に与えられているとのことである。
詐欺ではないかと思われるかもしれないが、これにはカラクリがある。
絶対評価を用いており、審査によって得られた総合得点の平均点に応じて受賞が決定するのだ。つまり、同一ジャンルで1製品というわけではなく、評価基準を満たせば複数の商品でも受賞することができるのである。
うーむ。何か釈然としない。。。
基準は本当に厳密なんだろうか。。。
我々消費者は「最高金賞」という響きに騙されていないか。。。
日本では、サントリー効果で知名度と信頼感があり、受賞側には様々な恩恵がありそうだ。
モンドセレクション公式サイト( http://www.monde-selection.com/jp/
)によれば、モンドセレクションへの出品には次のようなメリットがあるという。
・優秀品質賞に対する世界的かつ専門的な承認及び認識
・消費者に与える知名度
・確立された売り上げ増加力
・製造業者並び消費者にとっての理想的な品質比較基準
・マーケティング投資からの明白なリターン
・独立系かつ公平な優秀品質賞並びラベル
・安定した品質比較ベクトルツール
・分かり易いメダル
・公認ラボとの独自のパートナーシップ
・安定かつ経験豊富な評価員パネル
・品質に対する公平なアドバイス
・情報活用型ウェブサイト
・毎年1500以上もの製品が分析、味見されている
・20%にも及ぶ、過去5年における新たなエントリー商品の増加率...
いくつかは別にメリットではないような気がするが、原文のまま載せてみた。
■モンドセレクションの流行以前から普及しているものに、「グッドデザイン賞」というものもある。( http://www.g-mark.org/
)
こちらは日本国内の賞のようだ。
財団法人日本産業デザイン振興会の主催で、一年に一度、デザインが優れた物事に贈られる賞であり、日本で唯一の総合的デザイン評価・推奨の仕組みとのこと。1957年創設というから、既に50年の歴史がある。
工業製品からビジネスモデルやイベント活動など幅広い領域を対象とし、これまでの総受賞対象数は30,000件以上にのぼる。
毎年数千点の応募があり、1千点前後が受賞するようだ。
特別賞や金賞が審査員によって選ばれるのに対し、大賞は投票によって選ばれる。
対象は結構アバウトで、テレビ番組の世界ウルルン滞在記や、タレントの明和電機も受賞しているようだ。
グッドデザイン賞は特にマークが有名だが、これはあの有名なデザイナー、亀倉雄策が作ったものだそうだ。
公式サイトによれば、受賞のメリットとして、以下のようなものがあるという。
・同様な商品であれば、Gマークが付いた方を選ぶといった調査結果がある
・販売ルートの新規開拓に有利
・公的な融資の導入に有利
■賞はそれを目指す人にとって大変励みになり、新規開発、品質向上に貢献するであろうし、また有名な賞はプロモーション上大変有利になる。
受賞側が築いてきた各賞に対するブランドイメージをうまく活用し、自社のプロモーションに生かしていきたいものだ。
■賞の主催側になってしまうという発想もある。
モンドセレクションの場合、1製品ごとに1100ユーロ、グッドデザイン賞の場合、1点あたり一次審査料10,500円、二次審査料31,500円、部門によっては52,500円の審査料がかかるようだ。
また、それぞれ受賞後にロゴマークを使用する際に使用料を徴収している。中立的な立場をキープし、賞をうまく流行させることができれば、数億円単位のビジネスになり得る。
軌道に乗れば賞の宣伝は受賞各社が無償で一生懸命行ってくれるのだから、これほどおいしいビジネスもないかもしれない。
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■ワークショップ
(1)貴社のビジネスにおいて、何か利用できる賞はあるだろうか。
また、受賞できた暁には、どのようなプロモーションができるだろうか。
その効果はどのようなものが期待できるだろうか。
(2)貴社がなんらかの賞の主催者になるということはできるだろうか。それをひとつのビジネスとして捉えることはできるだろうか。
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