■「白物家電」という言葉が死語になってしまった。


ご自宅の冷蔵庫、炊飯器、洗濯機をご確認いただきたい。それぞれ、何色だろうか。


ちなみに我が家はいずれもグレーだが、現在は「白物家電」におけるカラーは、グレーがどうやらトップシェアらしい。


ただし、白がグレーに取って代わっただけでなく、選択の幅も随分広がっている。


例えば、ビックカメラの「冷蔵庫」カテゴリを見てみると、カテゴリ検索欄に、「本体の色で選ぶ」というものがあり、「メタリック系」「赤・ピンク系」等で選択できる。

http://www.biccamera.com/bicbic/jsp/w/catalog/list.jsp?DISP_CATEGORY_ID=251010&PARENT_CATEGORY_ID=25


それだけ多様な色があるということであり、色が製品選択のキーファクターになっているということだ。


特に家電やインテリアは部屋全体の色調とあわせたい、といったニーズがある。


■自動車の色のトレンドも、10年単位様変わりしている。


私自身の記憶でも、幼少の頃は白い自動車が圧倒的に多かったことを覚えているが、最近街で白い車はあまり見かけなくなった。


統計データが下記URLで確認できる。

http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/200602/05_t1.html

このデータによれば、かつて日本では、白い車はほとんど走っておらず、ブルー系、グリーン系、イエロー系などのカラフルな車で占められていたことがわかる。


その後徐々に白系に人気が集まり、全盛期の85年には実に7割が白だったことがわかる。


現在は、グレー系が4割程度、次に白系が2割程度と続き、ブラック系やブルー系が続いているようだ。


海外ではまた事情が全然異なる。


以前中国に出張に行った際には赤色の車が圧倒的に多かった。中国では赤や金は縁起がいいらしく、人気があるのだそうだ。


また、BMWやVWなどのメーカーがあるドイツでは紺や赤が人気だ。


そういえば確かに、BMWは紺のイメージがある。


■マーケティングにおいて、色の存在は重要だ。


企業のロゴや名刺、パンフレットの色は、その企業の印象を大きく左右するし、飲食店の看板や外装の色は直接的に来店者数に影響を与える。


そして、上述のように製品一つ一つについても、色はヒットを生むためのキーファクターになっているのである。


そのトレンドは国ごと、時代ごとに変遷するし、ターゲットの年齢、性別、趣味嗜好などによっても異なる。


まだ色についての探求を始める前の方がいたら、何か身の回りの1つの製品・業態に着目して、そのトレンドにアンテナを立ててみることをお勧めしたい。


そこには必ず理由があり、その理由を見つけることがマーケティング脳を強化していくからだ。


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■ワークショップ


(1)次の製品・店舗・業態の色に注目し、トレンドや共通点とその理由を考えてみよう。

・携帯電話
・ファミリーレストラン
・人材派遣企業


(2)貴社における製品・店舗・業態・パンフレット等の色は、現状で最適だろうか。
よりよくするためにはどうしたらよいだろうか。


(3)競合他社におけるカラーマーケティングは適切に行われているだろうか。
競合との差別化、という観点で考えると、現状のカラーバリエーションから改善すべき点は無いだろうか。

■東海道・山陽新幹線の「エクスプレス予約」というサービスをご存知だろうか。


ケータイやパソコンで新幹線のチケット予約ができ、しかも割引料金が適用されるというお得なサービスである。

http://expy.jp/service/index.html


同じJR系のJR東日本でも、同様に東海道新幹線を含め、各種列車の予約ができる「えきねっと」というサービスを行っているのだが、こちらは割引などの特典は無い。(最近一部始まったようだが)


ややこしいのは、都内の、例えば品川駅などでは、「エクスプレス予約」のチケット受け取り場所と「えきねっと」のチケット受け取り場所が異なることだ。


同じJRでも、JR東日本とJR東海で管轄が違うため、物理的な場所もそれぞれの管轄内に分けているのだろう。


民営化時の企業分割の弊害である。


さて、「エクスプレス予約」の話に戻るが、このサービスの利用には専用のクレジットカードを作成する必要がある。


私はそれが面倒で、「えきねっと」を使用していたのだが、関西出張が増えてきたため、ある特典に惹かれて「エクスプレス予約」に鞍替えした。


それが、ポイント制度である。

利用に応じて貯まるポイントで、グリーン車にアップグレードできるのだ。
http://expy.jp/service/green/index.html


■このサービス、JR東海側の視点に立つと、すごく合理的なマーケティングだと気づく。


通常、新幹線の座席は自由席⇒指定席⇒グリーン席の順に埋まっていく。


グリーン席は、いつも結構空いている。


余った席は、無駄な在庫、遊休資源である。


ならば、新幹線のヘビーユーザー向けサービスとして、無料でアップグレードさせても良い。


それによりヘビーユーザーは満足し、JR東海のファンになり、利用が促進される。


更にそのユーザーが普段乗っている指定席がその分空き、そこに次のビジネスチャンスが生まれる。(最近ののぞみは時間帯によって結構満席もある)


■「エクスプレス予約」を利用し始めて約半年。ようやくグリーン席にアップグレードするはじめての機会が得られそうである。


妻の実家がある高槻にあそびに行く時に使おうと思っている。


妻の分のグリーン席代は余計にかかってしまうが、まあ半分浮くから、よしとしよう。

と、JR東海の狙いにまんまとはまってしまうのであった。


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■ワークショップ


(1)貴社のビジネスでは、遊休資源、余剰在庫は発生しているだろうか。
それは年間どのくらい発生しているだろうか。


(2)その遊休資源、余剰在庫を減らすだけでなく、例えば上記の例の
ように、販促目的としての利用など、別の目的で使用する方法はあるだろうか。
それにより貴社が得られるメリットはどのくらいあるだろうか。

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■+α

JR東日本の「えきねっと」とJR東海の「エクスプレス予約」、システムの使い
勝手やGUI(画面デザイン、画面遷移)などを比較してみても面白い。

両社のシステムに対するポリシーの差が明確に表われている。

■今日、新聞のテレビ欄を眺めていて、あることに気づいた。


一番上段に、各テレビ局の代表番号が書いてあるのだが、都内の民放各局に一定の傾向があったのである。

下4桁が、同じ数字なのだ。


更に注目してみると、その数字にも一定の傾向が見られた。


地デジのチャンネル番号と同一なのだ。


例えば日テレは03-6215-4444、テレ朝は03-6406-5555である。


ちなみに、テレビ朝日とテレビ東京は、地デジ化に伴いチャンネル番号が変わったため、これを機に番号をチャンネル番号に合わせたらしい。


新チャンネル番号の周知が狙い、ということのようだ。


■各社が足並みをそろえる中、異色だったのがフジテレビだ。


上記法則から行けば、フジは「8888」であるべきなのだが、「1111」なのである。


「1111」のほうが代表番号としてふさわしい、という判断だろう。


番号一つとっても決定に至るまでの各局のドラマがあるようで、面白い。


ちなみに各局ともフリーダイヤルではないのは、代表電話がクレーム受付の顔を持っているからだろう。


中にはクレーム電話が趣味というような人もいると聞く。


そのような人たちにフリーダイヤルを提供してしまったら、それはまるで、フェラーリにアウトバーンを与えるようなものだ。


ちなみに、NHKは「0570」ではじまる、「ナビダイヤル」を採用している。


全国一律料金になるため、不公平感が出ない。このあたりもなんともNHKらしい。


■しかしこのような見立ての良い番号、どうやったら取得できるのだろうか。


我々一般人が固定電話を移転するときなどは、番号は数候補から選ぶ仕組みだ。

なかなか思うような番号は取得できない。

(携帯電話等では個人でも番号をある程度指定できるサービスもあるようだ)

調べたところ、法人向けには、良い番号を仲介する事業者が存在するようだ。

(参考「良番」 http://www.telecom-net.co.jp/tel_number.html )


切りの良い番号が、結構な値段で売られている。


それだけ電話番号が覚えやすい、ということに市場価値があるということだろう。


■インターネット隆盛のこのご時世、検索で大抵の記憶忘れは取返しがつく。


だから今は、各社が販促時に、検索キーワードを掲載するようになってきている。


電話番号を記憶に残すことは必須ではない時代である。


しかし、だからこそ、改めて自社の電話番号、電話窓口の価値について、見直してみるといいかもしれない。


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■ワークショップ


(1)貴社の現在の電話番号には、何か意味合いがあるだろうか。
語呂など考えることで意味が出せるだろうか。
フリーダイヤル、ナビダイヤルなどにするということは考えられるだろうか。


(2)自社にとって、電話というチャネルは、今後どのように位置づけられていくのだろうか。
将来に向け、いまから準備しておくことはあるだろうか。


(3)競合で電話番号・電話窓口に着目してうまく電話チャネルを利用している
ところはないだろうか。あるとすればそこはどのような手法を取っているのだろうか。
そこから取り入れるべきことはあるだろうか。


■慣れというのは恐ろしい。


最初は刺激的だ!面白い!とおもっていたことも、毎日続くと飽きてきたり、より強い刺激を求めるようになったりする。


皆さんもそんな経験はないだろうか。


■広告メッセージも同じだ。


毎日大量に流れる刺激的メッセージの波にさらされ、我々は少々の表現ではもう興味を引かなくなっている。


「地域一番店を目指します!」といったような声高な表現はもう辟易だし、一度や二度は表現を信じてみたものの、結局ただのスローガンだったのか、と裏切られた気分になったこともある。


そうして徐々に広告メッセージには、狼少年に接する大人たちのように、潜在的に疑りの目をもって迎えるようになっているのである。


■そんな中、不況の中でなんとか生き延びようと、西友とイオンが最後の手段に

出てきている。


「過去の自己否定」と「謝罪」だ。


【西友】スーパーで日用品を買うと高いと思っているアナタ、裏切ってすいません。
http://www.seiyu.co.jp/


【イオン】イオンは反省します 
 イオンの価格は他店に比べて決して安くはありませんでした
  イオンの売り場には、欲しいと思える商品が並んでいませんでした
   イオンはお客様へのサービス改善を怠っていました
http://www.aeonretail.jp/info/hansei2.html


いずれも日用品の価格値下げをアピールするための広告メッセージだが、過去の自社(もしくは業界)を否定することで、最大限の刺激を創っている。


また、趣は異なるが、いずれも「謝罪」のメッセージ形態を採ることで、これもまた最大限の刺激創造を意図している。


■この「過去の自己否定」と「謝罪」は、最終キーワードだ。

トランプで言えば、ババを切った状況である。


なぜなら、このメッセージを打ち出した以上、それに見合った実体がないともう二度と顧客はその企業を信用しないし、同じ事を2度いうと、それこそ狼少年になってしまうため、一度限りのキーワードとなるからだ。


両社、それだけの覚悟を決めての販促ということだろう。


■とかくプロモーションは、少しでも人目を引こう、販促につなげようとして誇大表現をしがちである。

しかし、次の世代のプロモーション効果を考えると諸刃の刃になりかねない。

刺激的キーワードのご利用は、くれぐれも計画的に。


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■ワークショップ

(1)上述の「過去の自己否定」、「謝罪」をプロモーション手段に活用している事例を3つ、探してみよう。


(2)貴社の製品・サービスのプロモーションにおいて、「刺激的メッセージ」は現状どの程度刺激的だろうか。
より刺激的にするにはどうしたらよいだろうか。


(3)貴社において、「最終手段」を使うタイミングは、いつが最適だろうか。
それはどのような状況のときなのだろうか。



■「"いかなご"の釘煮」というのをご存知だろうか。


「いかなご」という魚の稚魚を佃煮にしたもので、関西では2月後半の時期になると風物詩として いかなご漁解禁のニュースが流れ、阪神間の各家庭で一斉に作られるらしい。

(参考 http://homepage3.nifty.com/kouchi-suisan/ikanagokugini.htm )


私は静岡出身、東京住まいなのでつい最近まで知らなかったのだが、妻が関西出身ということで、妻の実家に行った折に知ったのだった。


その普及度たるやものすごく、スーパーなどではお惣菜コーナーに出来合いのものが並ぶだけでなく「釘煮用の鍋」や「釘煮保存専用容器」なども店頭に並ぶ。


■釘煮は季節限定商品のようで、2月末にいっせいに出回り、大量に作られ、消費次第終了、また来年、というタイプのものらしい。


だから、大量に作って保管、知人親戚などにお裾分けするという用途が生まれる。


調べてみると、クロネコヤマトや郵便局などでは
『いかなご宅急便』『いかなごのくぎ煮容器付きエクスパック500』などという、
釘煮を入れる容器付きの専用商品まである。


少しはこの盛り上がりを感じていただけただろうか。


ちなみにお味のほうは、食感があまりなくて、これならアサリとかマグロの佃煮のほうが美味しいと最初は感じたのだが、慣れるにつれ美味しく感じてきている。


■さて、上述した「釘煮保存専用容器」だが、どうみても単なるタッパーである。


(実はタッパーは商標登録された商品の名称らしい。正確にはプラスチック容器
というべきだが、タッパーというほうがイメージが明確なのでこのまま続ける)


そこに「釘煮保存専用容器」と印刷されたシールが貼ってあるだけだ。


要は、タッパーの釘煮保存用の用途としての利便性に気づいたタッパー業者が「釘煮保存専用容器」というシールを印字して貼ったのである。


それで、「釘煮を大量に作って保管し、時に送る」というマーケットにうまくフィットさせ、購入されて我が家の冷蔵庫まで届いたというわけだ。


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■ワークショップ

(1)次の製品・サービスをそのままで、もしくは少しだけ変更し、別の用途を見つけるとすれば、何が考えられるだろうか。


 財布 バイクのヘルメット 回転寿司のチェーンコンベア 


(2)貴社の製品・サービスをそのままで、もしくは少しだけ変更し、別の用途を見つけるとすれば、何が考えられるだろうか。


(3)その用途に適したネーミングとしては、どのようなものが考えられるだろうか。


■朝カレーが人気らしい。

カレーのスパイスの薬効のおかげで体のスイッチがオンになり、脳も活性化さ
れるという。


mixiでは、「朝カレー部」という名前のコミュニティもあるようだ。


■そうした朝カレーの人気を受けて、ハウスではその名もずばり「めざめるカ
ラダ 朝カレー」というレトルトカレーを発売している。

http://housefoods.jp/company/news/news2018.html


単にネーミングだけでなく、朝食に丁度よい茶碗1杯分にあわせたボリュームにしたり、味覚が敏感といわれる朝にあわせ、スパイスや辛味を控え、植物油脂を使用したりと工夫を凝らしているようだ。


■「朝」の商品といえば、「朝専用缶コーヒー」として、アサヒ飲料より「ワンダ モーニングショット」が出ている。


こちらも、朝に合うような味の調整を行っているようだ。


もちろん製品自体は朝以外に飲んでも美味しく飲めるのだろうから、「朝専用」と言いきってしまうのはもったいないような気もする。


購入層や消費時間帯が限られてしまうからだ。


しかし、そんな心配は無用なようだ。


「ワンダ モーニングショット」は、累計販売本数が20億本を超えているとのことで、確実に消費者に浸透している。


■食品・飲料関連製品は、当初は「味の良さ」をテーマにして市場を拡大してきた。


それが、だんだん市場が成熟していくにつれ、「味のカテゴライズ」が進み、「○○味」を前面に押し出すようになった。


さらに時代が進むと、機能性を打ち出すようになり、サイズ、パッケージ、の利便性や専用性(おこさま用など)、更には栄養素やカロリーなどの特色を出していく。


そうして行き着いたのが、「生活シーン別」というカテゴリである。


「朝専用」はその一つの典型的なカテゴリだといえる。


朝といえば、忙しく、利便性が求められる一方、一日のスタートであり、気持ちよく目覚め、元気を出したいタイミングでもある。


そうした生活シーンにあわせて商品も進化していく。


いずれ「朝」も更に細分化され「早朝専用」や「朝まで徹夜した人専用」なんて商品が出てくるかもしれない。。。


製品開発・プロモーションの切り口は無数にあるが、こうした生活シーン別に想起していく手法は今後ますます発展していくであろう。


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■ワークショップ

(1)貴社の製品・サービスは、生活シーン/ワークスタイルとしてはどのようなパターンの人向けのものであろうか。分析してみよう。


(2)貴社の事業として、生活シーン/ワークスタイル別に新製品/新サービスを発想するとしたら、どのようなものが考えられるだろうか。
それは市場に受け入れられるだろうか。

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■皆さんは、クレームを発信したことがあるだろうか。


また、クレームを受けたことはあるだろうか。


私は営業職という立場上、顧客から直接クレームを受けることもある。


また、最近はよくクレームを発信する側にもなっている。


不誠実な対応をする企業や担当者が、許せなくなってきているからだ。


ヘンに度胸が付いてきたところは、歳のせいかとも思う。


最近も自転車をネットで購入したのだが、保証書に販売店印などが無く、保証が効かない状態で送られてきたので、メールでクレームを出した。


結果、翌日に「急ぎお送りします」という返事をもらったのだが、特にお詫びのコメントも無く、残念だった。


■よく、本当に恐いのは、「クレームを言わない顧客」だといわれる。


クレームを受けると、その場では顧客も感情的で、誹謗中傷も時としてあり、辛い思いをすることが多いだろう。


しかし、クレームを伝えてくれる顧客には、対処のしようがあるし、そこが会社の課題である場合、改善点の発見と改善のきっかけにもなる。


「クレームはチャンスである」といわれるゆえんだ。


一方、不満はあれど我慢して帰る顧客は、二度とその企業のサービスを使わないだろう。更にその体験を口コミとして周囲に広めてしまうかもしれない。


最近はネットに口コミが溢れている。


そして企業は、それを関知する術も無く、顧客を失ってしまうのである。


■クレーム対応の技術が高いことで昔から有名な例がある。


米国のデパート、ノードストロームだ。


例えば、3歳児の子供用の下着を購入し、使用していたものを3年後に

「サイズが合わない」といってクレームを言ってきた顧客に対し、「申し訳ありません」と交換対応したという事例が知られている。


顧客の不条理なクレームや疑わしいクレームにも誠心誠意対応することで、ファンを獲得しているということだ。


■私自身が経験して感動した例を紹介したい。


もう10年ほど前のことになるが、「アラビックヤマト」というノリを購入し、使うために内側についている中栓(一番最初に取るヤツ)を抜こうとスポンジキャップをまわそうとした。


しかし、スポンジキャップが固くてまわらない。


結局固すぎて、中栓を抜くことができず「こんなに固いキャップを作るなんて不良品だ!けしからん!」と製造元のヤマト社にクレームを送りつけたのである。


数日後、ヤマト社より小包が届いた。


小包には手紙が同封されていた。


「このたびはご迷惑をおかけして大変申し訳ございません。昨年度より、当社製品はスポンジキャップを右回しから左回しに変更いたしました。これまで外キャップと同じ向きに回す仕様だったため、一緒にスポンジキャップまで外れてしまうというご意見があり、改善したためです。もしかすると、○○様は、スポンジキャップを従来どおり、右回しにしていらっしゃり、開かなかったのかもしれません。ご迷惑をおかけしたお詫びとして、同製品を1ダースお送りいたします。今後ともアラビックヤマトをご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。」


読み終えて早速逆回しに開けてみると、なんとも簡単に開いた。


しかも割と大きな文字で「左回しになりました」ということが本体に記載されている。


悪いのはうっかりものの私のほうだったのだ!


この日以降、私はアラビックヤマトをの大ファンとして、いまでもこうして語り継いでいる。


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■ワークショップ


(1)あなた自身が過去体験した最高のクレーム対応と最悪のクレーム対応を思い出し、それがなぜ「最高」「最悪」だったのか、原因を書き出してみよう。


(2)貴社では、クレーム対応に対し、明確なポリシーを定めているだろうか。現場ではどのようなクレーム対応が行われているだろうか。


(3)クレーム対応を全社的に改善し、クレームをチャンスに変えるためには
どのような施策が考えられるだろうか。


■皆さんは、ペプシコーラとコカコーラ、どちらが好きだろうか。


個人的には色々好みの変遷を経て、現在はスタンダードなコカコーラが美味しいと思っているのだが、この2ブランドはまさに永年のライバルである。


特に相対的にシェアが低いペプシは、コカコーラに対してのライバル意識が強く、比較広告を打つことで有名だ。


現在流れているCMでも、「あっちのコーラは」などと、暗にコカコーラを指し示して「ペプシのほうが美味しい」ということを表現している。


■プロダクト自体もライバル同士、意識しあっている。

コカコーラは赤、ペプシは青、というカラー戦略もあれば、ダイエット系の製品を競い合って出したり、レモン風味(果汁はコカコーラは入っていない)のコーラを同時期に出したりしている。


■かつてペプシは、コカコーラを名指しで引き合いに出したり、パッケージやロゴを並べて表示したりもしていた。


こうした手法は欧米では一般的なようだが、日本ではクレームが出たり、忌避されたりする傾向があるようだ。

結果、日本では「当社比」というのが良く使われる。


しかし「当社比」は、かつてのその企業の製品を否定する側面もあり、旧製品のユーザーはあまり良い気持ちがしないのではないだろうか。


私は比較広告はあからさまなほうがなんだかドキドキして好きだ。


■比較広告は法律的には禁止されていない。


だから今後日本でももっとあからさまな例が出てくるかもしれない。


トヨタのプリウスとホンダのインサイトなどは、好敵手同士、もっとお互いを刺激しあうCMを打っても面白いと思う。

(ただし不当表示防止についての規制があるので要注意だ。
http://www.jftc.go.jp/keihyo/hikaku.html


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■ワークショップ


(1)貴社では、広告や自社ウェブサイトに他社比較という要素を取り入れているだろうか。


(2)より比較広告の手法を活用するとすれば、どのような方法が考えられるだろうか。


(3)どの企業、どの製品と比較すれば、貴社が引き立つだろうか。顧客が求めている比較広告とはどのようなものだろうか。

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■3/30の日経新聞 11面に「タニタ 本社社員向けに健康改善を支援」という記事が出ている。


同社の機器や栄養士などを活用し、生活改善指導などを行うことで、「メタボ」社員を減らす計画とのこと。


タニタといえば、体重計や歩数計などの健康機器メーカー。そのメーカーの社員が「メタボ」であることは、なんともイメージが悪いというわけだ。


■少し毛色が違うが、自社製品を使うことによるイメージ演出ということではメガネ店での「店員が全員メガネ」という情景が思い浮かぶ。


はじめて店舗に足を踏み入れたときにはちょっと異様なものを感じた。


■トヨタでは、部長級2200名が自社の新車を購入し、業績悪化に歯止めをかける取り組みを自主的に始めたというニュースがあった。


http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090114/biz0901140125002-n1.htm


愛社精神のなせる業か。


■一方で、自社製品、サービスを自社でも利用すればいいのに、できていない、なんて話も聞くことがある。


例えば、某ウェブサイト制作の会社が、自社のウェブサイトを外注している、ということを聞いた。

いわく「自社サイトまで手が回らない」。


顧客優先という意味では好感が持てるが、自社サイトはモデルルーム的要素もあるであろう。


思う存分自社サイトで手腕をアピールし、販促したら良いと思うのだが。。。


■自社製品・自社サービスをちゃんと自社や社員が活用し、満足しているか、成果を出しているか。


自社でアピールしていることを、自社の社員が実感・実践できているか。


これは一つのその会社の実力であり、指標である。


ターゲットがずれている場合は別として、その活用度・実践度に課題がある場合、まずはその理由を検討してみることが、マーケティング施策に大いなる示唆を与えてくれるだろう。

自社の社員へのヒアリングは、一番効率的な市場調査なのだ。



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■ワークショップ


(1)貴社では、自社製品・自社サービスをちゃんと自社や社員が活用し、
満足しているだろうか。また利用して期待される効能を感じているだろうか。


(2)自社社員で自社製品を活用しない人は、なぜ活用しないのだろうか。


(3)貴社では、自社社員を顧客に見立てたマーケティングリサーチを行っているだろうか。もししていなければ、行ってみる価値はあるだろうか。


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【余談】

日本の企業には苗字、もしくは苗字にもある名称が社名になっていることが多い。

自動車メーカーだけでみても「ホンダ」「スズキ」「マツダ」など等。

ということは、「トヨタに勤めるホンダさん」「ホンダに勤めるスズキさん」
「マツダに勤めるホンダさん」などがきっとたくさんいらっしゃるはず。。。

電話口で「トヨタのホンダです」と言わざるを得ないホンダさんの胸中、察するに余りある。

あ、あとは社長じゃないのに「スズキのスズキさん」も抵抗あるだろうな。。。
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