今回は、5月7日に行われたIBF世界フライ級タイトルマッチ、アムナット・ルエンロンVS井岡一翔の試合に
ついて書きます
井岡選手は、勝てばミニマム級、ライトフライ級に続く日本人2人目にの3階級制覇の
期待がされた試合です。王者のアムナット・ルエンロンは、当日計量(IBFは当日にもう一度計量をし、リバ
ウンドの量を測る)400グラムオーバーしたが2回目でクリアーした。この時点で井岡選手有利と言われて
いましたが…
試合展開は、1Rからアムナットの左ジャブが当たり井岡はガードを固めるがアムナットの振りの大きい
アッパーがガードの隙間から入りヒットする。井岡はアッパーを警戒して前に出られない。
4Rアムナットは長いジャブで距離を作り、井岡がガードを固めていると、その上から右ストレートを叩きつ
ける。このラウンドも中間距離でアムナットの間合いか。井岡は左フックを当てるが、アムナットはすぐさま
右アッパーを当て返す。井岡は右ストレートをノーモーションで繰り出しヒットを上げる。しかしアムナットは
サウスポーに変わって右ジャブから左アッパーと変則的な攻めを見せる。
中盤以降は、井岡も反撃をはじめるが、クリンチを使い井岡の攻めを分断する。
アムナットはロープを背負うが、井岡がボディストレートを放ってくるとそこへ右、左と大きなアッパーを合わせる。
アムナットはクリンチと見せかけて体を近づけ、そこからプッシュしてパンチを放ったりと老獪な攻め。
7R井岡が前に出るとアムナットはまずバックステップかサイドステップして距離をあけ、その後でジャブや
アッパーを振るい、あるいはクリンチ。井岡は戦前から狙うと語ったボディをコツコツ打ち貯めていく。
アムナットはボディブローを警戒してか、やや遠目からジャブを放ち、早いタイミングでクリンチに出る。
9Rは、前のラウンドよりもクリンチを多用してくるアムナット。しかし、クリンチから井岡の体を回し、離れ際
にパンチとアムナットはここも老獪に攻め込ませない。
ボディのダメージとスタミナ切れが見えるアムナットだが、打ってはクリンチ、井岡が来てはクリンチと大き
な攻勢は作らせない。
終盤は、勝利を確信したのか流しに入りクリンチとフットワークを使い井岡に攻めさせない。
井岡が打ち気を見せるとアムナットが組みついてくるため、攻勢を作れない。最後もアムナットにかわされ
た印象で試合が終了する。
判定は114-113(井岡)、119-108(アムナット)115-112(アムナット)の2-1でアムナット。井岡
はプロ初黒星を喫し、3階級制覇成らなかった。
これが初のフライ級での試合となった井岡選手ですが、アムナット選手が恵まれたリーチから繰り出す
ジャブはスピードとキレがあり、容易に接近を許さない。ジャブで距離を保ち放ってくるアムナットのロング
フックや右ストレート、左右アッパーも威力があり、井岡はこれまでの階級とは異なるパンチの強さに接近
出来ない印象でした。
老獪な王者に完全にしてやられた感じですね~
ムエタイで200戦以上、ルンピニー王座も奪取したと
伝えられる老練なクリンチに井岡は完全にペースを掴めないまま試合が終了してしまいました。
序盤のアッパーの印象が強く攻めあぐねて入って行けませんでした。
しかし、井岡選手はこの敗戦を糧にさらに強くなると思いますので、3階級制覇を目指してチャレンジして
欲しいです。



