この間ご紹介した映画「ドライブ・マイ・カー」の原作は村上春樹さんの同名の短編で、「女のいない男たち」という本の中に収録されています。

 

 

映画の原作を読みたくて、書店で購入してみました。電子書籍もあるようですが、紙の本が読みたい気分でした。

 

村上春樹さんの作品の主人公はたいてい妻に浮気をされたり、突然家出されたり、彼女にいきなりふられたりと何かしら理不尽な目に遭うんですよね。つらい思いももちろんするのだけれど、その自分をどこか客観視しています。そして、自分の人生を自分の思い通りに変えてやろうとは決してしない。それでいて人に自分の人生を変えさせることもしない。

 

主人公のそういうところが好きで、学生時代から村上作品を愛読してきました。(ついでにいうと、村上作品の主人公はみな家事が上手できれい好きなので、そんなところも好きです。)

 

私は20年前の出来事にやりきれない思いをいつまでも抱いていますが、その自分をちょっと引いて見てみると、もう不倫をしていない、前のように優しくなった夫と、穏やかに暮らしています。今朝も朝早くゴルフに出かけていき、先ほどお土産のスイーツをもって帰宅したところです。2人でコーヒーを淹れて、スイーツを半分だけ食べて残りは私にくれました。その穏やかな日常の中で、時々感情が波立つのですね。

 

上記の本に収録された「ドライブ・マイ・カー」や「イエスタデイ」を読んで、気持ちが落ち着いてきました。村上作品の主人公でも、浮気をした配偶者と何も言わずに仲良く生きていきそうです。

 

そういえば、「ドライブ・マイ・カー」はビートルズの曲ですね。