天皇陛下が皇后雅子様と結婚されたのは1993年のこと。

 

陛下(当時は皇太子殿下)の、「雅子さんのことは僕が一生全力でお守りしますから」が雅子様の心を打った言葉として婚約会見の時に伝えられました。

 

当時すでに結婚して子どももいた私は「そんなの最初だけ。絶対長続きしないから!」とテレビを見ながら思っていました。夫も最初は家でも外でも私を大切にしてくれましたが、数年で「男はかっこつけたいものだから」と外で私を雑に扱うようになり、そのうち家の中の扱いも同じようになってきたところでした。

 

そして、婚約会見での雅子さんの聡明さ、そして「私が一つ付け加えるとすれば」と、はきはきご自分の意見を述べる姿に、これからつらい思いをされなければいいけれど。。と及ばずながら心配をしておりました。


だから、2004年に当時の皇太子殿下が「雅子のキャリアや、そのことに基づいた雅子の人格を否定するような動きがあったことも事実です」と発言されたときの私の感想は、「この方は約束を守ったのだな」でした。守り切ることはできなかったかもしれないけれど、守るために全力を尽くされたのだと。

 

お立場を考えると適切な発言だったかどうかということはさておき、少なくともこの方は何年も前に言った言葉に責任を持つ方なのだということがわかりました。

 

「人格否定発言」の後で義母が「皇太子さんは変なことばかり言っている。秋篠宮さんのほうがよほどまともだわ」と言うので、「でも皇太子殿下は「雅子さんを全力でお守りする」という約束は守られましたね。その点は素晴らしいと思います」と答えました。

 

義母は「そんなこと!外に出していい話ではないでしょう。あのお立場ならなおさら」と全く納得できない様子でした。

 

それから何年もたって、夫が不倫した時、義母は「会社に知られるようなことがあってはだめ。心配するからあなたのご両親にも言わないように。」と私に申し渡しました。そして「夫がモテないよりはモテたほうがいいでしょう。家にお金をちゃんと入れてくれるんだもの、いいじゃない。その分こっちは子育てに専念できるし」と。

 

全力で守ってくださる方を持たない普通の人である私は、本当は自分で自分を守ってやらなきゃいけなかった。今は本当にそう思います。その時義母に従ってしまった自分を叱ってやりたい。