私と義母は基本的にはケンカすることもなくうまくやってきたほうだと思います。

お互いの遠慮と我慢があっての関係だったと思います。

 

若いころの私は、「お義母さんは料理が好きで、私たちが孫を連れてくるのを喜んでくれている」と思っていました。1週間近く泊まったこともあります。義母が料理をする横に立ってお手伝いし、料理のやり方を見学しました。義母は3食手作りで私たちをもてなしてくれました。

 

当時の義母の年齢になってみると、これは結構迷惑ですよね。息子一家が来てくれるのは嬉しいけれど、1週間は勘弁だわ。2泊ぐらいでとどめてほしい。人数が増えると食材の買い出しも大変。寝具だって点検しなきゃいけないし、子どもが来るなら床の掃除も念入りにしなきゃ。

 

私は義母が喜んでくれていると思って、「多少気は遣うけれど頑張ろう」という気持ちで泊まって差し上げている気分でした。

 

逆に義母が私たちのところに遊びに来ると、私も一生懸命もてなすのですが、義母が実の息子(私の夫)に過剰ともいえる世話をやき、甘やかすのが気持ち悪くて困りました。少しでも夫が家事らしきことをしようとすると走ってきて代わってあげようとするのです。電球を変えてもらうため脚立に乗って夫が作業していると義母は「ああ、そんなことは私がするのに。まあどうしましょう」と脚立の周りをうろうろしています。義母の息子への真綿にくるむような愛情に軽い嫌悪感を覚えていました。(もちろん気づかれないようにしていました。)

 

結婚してから初めての夫の誕生日、義母から届いたカードには「これからも男として、会社人間として頑張ってください」と書いてあり、義母にとって「会社人間」はポジティブな意味なのだと知りました。マイホームパパになってほしくなかったのですね。それだけ仕事を頑張ってほしいという気持ちでしょうが、家庭を顧みてはだめですよと言っているようで嫌でした。

 

義母の夫への接し方を見ていて、私もそのとおりにしなければならないというプレッシャーを受けて、夫に何一つ家事を頼めず、夫と私はいつか100%分業制になっていきました。義母は「ここまで気を遣ってくださっているから何も言うことないわ」とほめてくれました。でも私の中の我慢は少しずつ耐えがたいものになっていったと思います。ケンカはしませんでしたが、義母の言葉を素直に受け取れなくなっていました。

 

ちょっとしたことなのに、必要以上に嫌だと感じるのは、根底に「義母がいまだに子離れしていない」ことへの嫌悪があったのだと思います。嫁姑問題に悩む方のブログを読むと、はたから見ると些細な出来事でお義母さんを悪く書いておられるのですが、根底に根深い問題があるから小さなことに過剰反応してしまうのだと思います。

 

今私は「姑」と言われる立場になりまして、長男のお嫁さんに私がしたような我慢をしてほしくありません。「君子の交わりは淡きこと水のごとし」でよいのかな。息子たちに贈り物をするときはあらかじめ打診して、ほしいと言われたときだけにしています。(今のところ不要だと言われたことはありません)

 

姑として気を付けるべきこと、何かあったら教えてくださいませ。