転職も一般的ではなかった当時、仕事を辞めると再就職は大変難しく、とても不安でした。
でも夫も「子どもができたら家にいて子育てに専念してほしい」と言っており
仕事を続けてもサポートしてくれる人などいそうもありませんでした。
外部の意見に従って仕事を辞めたとしても、最終的には自分の判断で、自己責任。
私に仕事を辞めてほしいといった夫は15年後には「甘ったれるな。母子家庭で子どもを一人で育てている人はたくさんいる」と冷たく言い放ちました。
保育園の子どもたちを見て「まあかわいそう。お母さんが仕事をしているからこんなところに入れられて。○○くんのお母さんはお仕事してなくてよかったわね」と長男に話しかけていた義母は、15年後には「仕事を辞めたのはあなたの自己責任だから人のせいにしないでね。これからはあなたが1人で子どもを育てていかなくちゃならないのよ。あの子(夫)も役職者としての体面を保たなければならいし、新しい家庭を持ったらなおさらあなたにあげるお金はたくさんありません。」と厳しい目を私に向けました。
わざと意地悪なことを言っているわけでも嘘をついているわけでもないのです。
誰でも自分の置かれた状況の中でその時自分が真実だと思っていることを言っているだけなのです。状況が変われば考えも発言も変わってくるのです。
自分軸を失って他人の言葉に従って行動していたら後悔する。
自分の人生に責任をとれるのは自分だけだ。
義母が私に言ったことは真実だし、義母のような手に職を持たない主婦が私にその言葉を投げかけたということは非常に重要なことでした。専業主婦になるということはリスクを伴いますが、そのリスクを負うのは自分自身であるということ。私自身にそれだけの覚悟があって専業主婦になるのであれば、何があっても泣き言をいうはずがなかったのです。そのときの私には周囲に言われて主婦になったという甘えの気持ちがありました。
悔しい気持ちを切り替えて仕事を始めると、人生はいい方向にくるくると回っていきました!
その後、あんなに私に甘えるな、自活しろと言っていた夫が、「仕事を辞めろ!」とほとんどDVまがいのやり方で私を退職させようとした時、それに従う気持ちは全くありませんでした。「finが仕事を続けるなら離婚する」とまで言われましたが、離婚覚悟で仕事を続ける気持ちでした。
今では夫は「仕事をする私」を表面上は受け入れてくれています。でもそれもいつまで続くかはわからない。
自分の人生を相手にゆだね切ってしまうのは大変危険だということを経験から学びました。