もう10年以上前のことになりますが、仕事を始めて数年経ったころ、「プチ異業種交流会」に参加しました。
20年のブランクを経て仕事を始め、通訳の学校に通って挫折し、夫に反対されてモラハラに耐えながらも仕事を続けていました。仕事と家事の両立でアップアップしていた時期です。
参加者の中に、とても美人のカラーアナリスト(だったような。正確な職業は思い出せません)がいました。「私はときどき霊感を感じることがあって、感じたままに口にしてしまうことがあります。」と自己紹介の時おっしゃっていたので、「そんな方もいるんだなあ。」と霊感ゼロの私はうらやましく思っていました。
直接お話しする機会がないままにお開きとなり、挨拶だけでもと彼女のところに行くと、彼女は私を見て「あっ」と言われました。
そして
「そのままでいいんです。そのまま進んでください」
とおっしゃったのです。
よくわからないので「どういうことですか?」と聞いても
「もう本当に今のままでいてください」
と言われるだけでした。
その時は何のことなのかはっきりわからず、仕事を頑張って続けろという意味かなあと漠然と理解していました。
今振り返って思うのです。
あのころから私のスタンスは全く変わっていません。コツコツと仕事を続け、家のことも精一杯やって、誠実に生きてきました。ぜいたくな生活はせずに自分の財産を築いてきました。夫との関係に悩みながらも家族に対する責任を果たしてきました。
彼女がそのままでいいといってくれたのは、私の心構えのことだったのではないかと。
夫ともいろいろなことがあって、不倫相手もいて、もうダメかもしれないと思いましたが、寒波にやられたラベンダーよろしく、いい関係が復活しましたし、一緒に孫の成長を楽しんでいます。仕事もベテランになり、自分なりの創意工夫ができるようになりました。積立貯金を長く続けて、私だけの財産もできました。あのときのままでいて正解だったのです。
あの時声をかけてくれた彼女に感謝です。