倫理とか道徳とかを取り払ってみると、はっきりしてくるものがありました。

自分の気持ちに従えば、発覚したときに私は大騒ぎして、彼女とその日のうちに別れないのであれば子どもたちを連れて実家に帰っていたはずです。

現実には、自分の生活のこととか、子どもたちの将来のこととか、考えすぎて行動できませんでした。

法律や道徳を盾に夫を取り戻そうとするのも清き明き心とは違います。

無垢な心で対応するなら、Oがたまこさんのことを好きだとわかったとき、私は諦めて、泣いて泣いて泣きつくしてから、前に進んでいたでしょう。

発覚したとき、本当はものすごいショックを受けていたのに、「毅然としなくては」「取り乱してはいけない」と自分に言い聞かせて平然としていました。心に鎧を着ていました。その鎧を着たままここまで頑張ってきだけれど、もういいんじゃない?

自分を解放するきっかけを掴めそうな気がして、その後も自然の中を散歩してみたり、パワースポットと言われる神社を訪ねたりしています。