祖父が亡くなったときに長男の父が相続トラブルで大変苦労したので、相続のことでは絶対に揉めないというのは家族の暗黙の了解でした。
母は配偶者だし、弟は父の会社を継いでいるので、2人で話し合って決めたらいい。私と妹は黙って判を押すつもりでした。
母は私と妹にも父の遺産の中から幾ばくかのお金を分けてくれると言ってくれました。「私が貰いすぎている」と気にしていましたが、そんなの当たり前です。相続放棄しろと言われても判を押すつもりでした。いや、父が母に十分なものを遺していなければ、自分から申し出ていました。それが父への感謝の気持ちの表し方だと思っていました。
税理士さんが作成した相続財産分割協議書が届いたのは父が亡くなったから何か月も経った先日のこと。母を心配させないように即刻押印して、お礼の言葉を添えて書留で返送しました。
このお金は父からの贈り物。「fin はよく頑張ってきたから、ご褒美をあげよう。よく考えて使いなさい。」と父に言われているような気がしました。そう思うと、父が亡くなったときにも出てこなかった涙がじわっと少しだけ湧いてくるのでした。
入金等の手続きは後日のこととなりますが、他のものと区別するために新たな口座を作ることにしました。
Oとは仲良くやっていましたが、Oへの精神的な依存から少しずつ解放されていく自分を感じています。