Oとたまこさんがうまくいくなんてあり得ない。
そう思いながらも、
2人にとって最高の未来を想像してしまうこともありました。
(妄想はじめ)
Oは妻と別れ、たまこと結婚した。
「妻とは性格の不一致で別れ、その後たまこと交際が始まって結婚した」
と周囲には説明したので、ダメージは最小限で済んだ。
たまこは心優しい最高の妻だった。
Oは前回の結婚の失敗から学び
たまこを絶対に悲しませない、ずっと大切にすると決めていた。
2人の間に女の子が生まれた。
初めて授かった女の子にOはめろめろになった。
かわいい娘を生んでくれたたまこには感謝しかなく
前回の結婚では考えられなかったほど育児にも関与した。
また、前妻との間の2人の息子たちとの関係も良好だった。
たまこはたちまち息子たちと仲良くなり、
息子たちも異母妹をこよなくかわいがった。
温かい関係がOとたまこ夫妻の周囲に広がっていった。
息子たちが成人するまでは前妻とのやりとりもあったが
Oは自分が前妻とコンタクトを持つことがどれだけたまこを傷つけるか知っていたから
極力弁護士を通すようにしたし、
次男が成人した後は前妻との連絡を一切絶った。
息子たちから前妻の消息を聞くことはあったが、それだけだった。
新しい妻を得て、Oはますます仕事に励み、大きな成果を上げた。
たまこは出会ったころと変わらぬ愛でOを支え、
2人の間には決してほどけることのないきずなが生まれていた。
(妄想終わり)
2人にこんな未来がなかったとは決して言いきれない。
そのことがいつまでも私を苦しめるのでした。