危ないこともあるけれど、大切なのは、危ないと気づいたり、困ったと思ったときに、誰に、どのようにして頼ればいいかを教えることです。
それをしないまま、「危ないからルールを決めましょう!」と言うのは、大人が安心したいだけであまり意味がないです。
でも、ルールを決めましょう!的な講演は、保護者の方に結構ウケるみたいです。対策できると思えるし、どうすればいいかわかった気になれるから受け入れられやすい話なんだろうな。それで、ルールを守れなかったら子供を責めるんでしょ。
そんなことばかりしていたら、子どもは困ったとき、「怒られるかな、迷惑がられるかな、自分が悪かったし」と思って助けを求められなくなります。大切なのは、ルールを破ってしまったときでも、信頼して話せる、頼れる大人がいること。
子どもを守るのは、ルールではなくて関係性です。保護者や教員、地域の大人、子どもに関わるすべての皆さんに、そこを忘れないようにしてほしいです。
》子どもたちにとってSNSは、悩みや本音を打ち明けられる場として機能しているという現実も無視できない。
性被害などに遭った女子中高生らを支援する一般社団法人「Colabo(コラボ)」代表の仁藤夢乃さんは「中高生が誰にも言えない悩みをSNSで打ち明けることはよくある。励ましの言葉をもらったおかげで生きてこられたと明かす子もいる」と話す。
子どもとSNSについて話し合う際は、制限ありきではなく、地域や家庭を基盤にした温かい人間関係を築いていこうとする姿勢が大事だろう。