今ギンレイシネマホールでやってる近未来サスペンス。併映は早くもあのアカデミー「ハート・ロッカー」だから観客も多いです。
原題「MOON」、ワシはこっちがいいと思いますが。


制作、監督は新鋭、なんとデビッドボウイーの息子さんだそうです。そんなことは関係なく、なかなか脚本がいいです。
登場人物は事実上ひとり、月面基地に三年間の単身赴任中で帰還まであと2週間。地球には美しい奥さんと可愛い娘が待ってます。
話し相手といえば、散髪までしてくれるロボットですが、四角い本体と別駆動のアームが天井のレールに沿って動く姿はいわゆる人型でなくて却ってリアルです。

この先、ある事故をきっかけにビックリな真実が露わになってくるんですが、最後まで主人公のために働きます。地球本部からの命令を無視しても主人公を守ろうとする健気さ、そうプログラムされているとわかっていても可愛いです。
緊急時ロボットには一体何を優先させるべきなのか、実際に近未来では難しい問題になるでしょうね。

しかし、低予算で宇宙を描くにはちょっと難しい時代になりました。月面を走るビークルの動き、どうみてもミニチュアの模型です。なんか子供の頃に夢中になったウルトラセブンの趣です。
でも本作が描くテーマからすれば、そんなこともご愛嬌かもしれません。


それって意外にあるかも知れないなと困ってしまう、作品です。

ではでは
伊坂幸太郎の新刊文庫が今週発売されました。
舞台はいつもの仙台、東北大学法学部に入学した5人の男女大学生の4年間。伊坂らしい軽妙なタッチの展開の中に様々なプロットが隠されていて、クライマックスに向けて順次発動していくのが楽しい。


特に5人のキャラクターの書き分けが丁寧で皆個性的、主人公北村が最も普通っぽいのだけど、これは読者の殆ど誰もが北村となって仲間達との物語に入っていけるための伊坂の仕掛けでしょうね。
何だか初めは物足らないキャラなんだけど、仲間達との日々によって彼は、そして読んでる自分も、輪郭がハッキリしてくるんですよ。そう、いよいよ社会の「砂漠」に飛び出していくために。


本作もやがて映像化されるんじゃないかな。多分テレビドラマ化でもいいかもしんない。

そうそう、本作を読んでえらく感動した50を過ぎたワシは、来春受験してもう一度大学生になることにしました。

なんてことは、まったくない。

ではでは
久しぶりに国際線機上の小さなモニターで観ました。
サイコやハンニバルの名優、怪優アンソニーホプキンスと、何故だか一瞬ブラピに似て見えるのにやっぱり違うデニトロがどっぷりドロドロの父子を演じ、まるで濃い霧の中で息をするような映画です。

ご存知満月の夜にウルフマンへの変身シーンはリメイク版だからこそ凄絶なリアリティ、全身の細胞の変化はさもありなんて感じです。ネット情報によると特殊メイクは、マイケルのあの「スリラー」を担当した方だとか。こういうスペシャリストの存在が映画を最高のエンターテイメントにしてくれてるのかもしれませんね。

それにしてもアンソニーホプキンスの存在感、デニトロのダメ男眼差しビームは健在、互いに引けを取りません。
モンスタースリラーを超えてずしり重たいサスペンススリラーの出来映えでしょうか。

映画に浸ってみたい方にお薦めです。

ではでは