見当識障害 | 糸と布

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 野ばら手芸部

 見当識障害・・・ですが

この事を ご説明するには かなり難しいので 書ききれないんですが・・・

私の亡母<アルツ認定でした>の場合・・

○ 炊飯器の内釜を入れず お米・お水を入れたために ご飯は勿論炊けず
  オロオロして 炊飯器ごと水洗いなどしてしまった

○真っ青なトマトを美味しいそうに食べていたのを私に勧めてくれて・・
   青いのは・・皆 カビだった

○ 早朝4時ごろ 一軒ずつ 学校に行きなさいよ!っとインターホンを押して回った

○ 留守宅の ご近所の宅配の荷物を預かり
  中身を皆食べてしまって 不在通知を持って引き取りに来られた方が激怒された

・・・・ まだまだ 沢山 有りました

そして 今 支援している ○御婆ちゃんが

電気湯沸かし器に水入れて 電子レンジでチンされてしまった

冷蔵庫の中身のあらゆるものを コップに入れて 飲まれる直前に
   私の見回り訪問で間一髪・・・でした


・ 御高齢者のご家族さん ・ご親戚・近隣の方々など

このような行為に対応される時に とても混乱されておられるかと思います

まず  判ってあげていただきたいのが

加齢による 症状なのです

腰が痛かったり 関節が痛かったり 内臓のどこかが調子悪いetc・・

などなど 加齢によることで 出てきてしまった 日常行為の 異変症状のひとつなのです


是非! 是非! 分かってあげていただきたいです


御高齢者の 加齢による・・あるいは 

年齢の早い段階で この見当識障害の症状が出る時が有ります

私も 亡母の時 物凄く叱ってしまいました

その後 介護職につき 様々な 見当識障害のの事例に 担当させて頂き

母にきつく叱った事 大失敗だったと 反省しきりでした




見当識は・・・
時間や場所、自分自身や周囲の人を正しく認識する能力の事です



この能力が低下すると・・

「今日は何月何日なのか」 「いまどこにいるのか」がわからなくなります

さらに進行すると、例えば娘の顔を見ても

「誰なのかわからない」「自分の娘であることすらわからない」と・・てな事もおきます



実行機能・・・は、目的を果たすためにいくつかの作業を順序立てて行う能力の事ですが・・

この能力が低下すると、やろうと思っていた行動の途中で

「次は何をすればいいのか」わからなくなってしまい

電話をかける、料理を作る、掃除する、洗濯するなどなど・・

何をしようとしていたのかさえ判らなくなって

いくつかの動作を組み合わせた行動が 極端に難しくなります。


うまくしゃべれなくなったり、相手の言っていることが理解できなくなります


そして・・
今までちゃんと出来ていた

服を着るなど・・また 季節に応じた服装や生活様式なども


それまでできていた単純な行為ができなくなります

真夏に 厚着したり 真冬に シャツ1枚で 一日いたり

ストーブや扇風機・コンロなどの家電<前述の亡母は炊飯器の機能は理解していたが使い方が 途中で判らなくなってしまったんですね> 


リンゴを見ただけではそれが何であるかわからなくなってしまったり・・

などなど・・


今まで 判ってた・・ 誰もが意識もせず 当然のように日々過ごしていた

生活の関わる 多方面に 影響が出てくるのが

見当識障害です


では どのように対応したら良いのか?です




ご高齢者が 以前とは違う 以前には考えられなかった 言動・行動をされた時に

絶対してはいけないことは ・・・

叱らない

詰問しない

大声を出さない

人格否定しない

怖い顔で 話をしない


・・・・    なかなか 咄嗟には 無理な事ですが 

親御さんや ご近所んじょ方に 老いの兆しが出始めたら 

ちょっと 思い出していただきたいです

実は 上記の 正反対の対応をしてしまうと

更に 状況が悪化してしまうのです

怒られた 否定された・・・・悲しくって パニック的な感情が

ますます見当識障害を進める結果になるのですね


今起きた 現状を 出来るだけ維持して頂くには 

是非 対応する側が パニックにならない事です



補足ですが 毎日なじんだものを変える事、

たとえば お茶碗だったり 家具の配置だったり

古くなったからとかで変えがちですが こうゆう 今までと違った身の回りの景色が

変わる事でも 見当識障害が 進んでしまいます

便利だからとかで コンロを電磁調理器具に変えたり

ウォッシュレットを設置したりは・・ 本当に受け入れが出来なくなられています

私達にとって 良い!は けっして御高齢者にとっては 良いとは限らないものです


異食や感電大ヤケドや脱水など 死に至ることも

 悲しいけれども起きてしまう事も有りますから

御高齢者様の 身辺の安全には 気を配らなくてはなりません

小さな老いの兆しが 見当識障害に 進む事も充分有りますので

どうか お気にかけて差し上げてくださいませ


また 見当識について 書いてみたいと思います

妄想 幻覚 幻聴 作話・抵抗 ・異食・多食・徘徊・弄便行為<便遊び>などなど

こちらが パニックにならなず対応していきたいものです