ヨーロッパ文芸フェスティバル初日の「ギリシャ・ポーランド」に行ってきました(2023.11.21 | figlia-del-soleのブログ

ヨーロッパ文芸フェスティバル初日の「ギリシャ・ポーランド」に行ってきました(2023.11.21

ヨーロッパ文芸フェスティバル初日の「ギリシャ・ポーランド」に行ってきました(2023.11.21)@板橋区立中央図書館

 

地元板橋の中央図書館で開催された ヨーロッパ文芸フェスティバルの初日に行ってきました!! 

 

板橋区立中央図書館が2021年春にリニューアルなって ビッグイベントがぞくぞく開催されて嬉しい限りです😊 

 

といってもギリシャ文学はまったく知らないのですが...あまりに近所なもので(*ノωノ)

 

     *     *     *

 

  ギリシャ大使館主催

 

ギリシャ:   『ギリシャは詩人の国:  2人のノーベル賞詩人、セフェリスとエリティスの紹介』 講師:  茂木政俊(現代ギリシャ詩研究家)

 

ギリシャ文学は 古代ギリシャ文学がともかく有名だが 今のギリシャ文学がギリシャにとって重要であること 現代ギリシア文学の流れについて アテネ派ではなくイオニア派が残った経緯 1901年の福音書事件について等

 

特定の過去の栄光にギリシャ性を求めるのではなく ギリシャ史全体に延々と流れる伝統をギリシャ性とすること 純粋化から複合化への変化について等を伺いました

 

コンスタンディノス・カヴァフィス(Κωνσταντίνος Π. Καβάφης, )についての外からの評価についての私見 

 

外交官でもあったイオルゴス・セフェリス(Γιώργος Σεφέρης)が大戦中に亡命し キプロスの問題とかかわり 1963年ノーベル文学賞を受賞したのち 1967年に軍事クーデターが発生し その後BBCで軍事政権を批判する声明を発表したこと 当時文化人の最高位であった人物の声明が大きな影響力を及ぼしたこと 1971年に死去

 

オディッセアス・エリティス ( Οδυσσέας Ελύτης)は 大戦中にアルバニア戦線で腸チフスにかかりアテネに帰還 終戦後に沈黙しパリに移住 アテネに帰還したのち『アクシオン・エスティ』を刊行 やはり軍事クーデター(1967)でパリに亡命し のちにアテネに帰還 執筆を続け1979年ノーベル文学賞を受賞 1996年に死去

 

両作家の作品は残部僅かですが古書店で入手できるそうです📖

 

     *     *     *

 

ポーランド:  『ヴィスワヴァ・シンボルスカ茨木のり子、ポーランドと日本 講師: 池澤夏樹(芥川賞受賞作家)

 

  ギリシャ・ポーランド両国の様々な本が展示されていました

 

講師の池澤夏樹氏は ギリシャ文学を翻訳され 前半のギリシャのお話をなつかしく聞いていらしたとのこと ポーランド文学はかの工藤幸男氏に手ほどきを受けたそうです😊 

 

世界文学全集にリシャルト・カプシチンスキ Ryszard Kapuściński)(ルポルタージュ文学作家)の『黒炭』を収録されたそうです

 

ルポルタージュ文学のユリシーズ賞(ベルリン)に審査員で参加されたお話も伺いました チェチェン問題を扱ったアンナ・ステパーノヴナ・ポリトコフスカヤА́нна Степа́новна Политко́вская)が受賞した授賞式で カプシンスキーに会ったエピソード等...

 

また 日本とポーランドの地理的条件の差による歴史の違い (地続きで他国に占領され続けたポーランド 島国で占領の過去を持たなかった日本) 3.11でシンボルスカの詩を身近に感じ 同じテーマの茨木のり子の詩とともに いくつかの詩をご紹介いただきました 文体が平易で難しい表現を使わず テクストがなくとも十分わかる詩です

 

3.11のあとのがれきの山 原発が偶然で大きな被害を免れたこと そしてまたそろそろ戦争を...と考えている輩がどの国にもいる 小説はエンジンがついているが 詩は自分で歩かなければならない等の言葉が 印象に残りました

 

次は 11月24日(金)のイタリア「動物奇譚における現実と幻想ー文学的探究(イタリア文化会館)に行く予定です😊

 

ヨーロッパ文芸フェスティバル2023(2023.11.21~26)は こちら 

 

ポーランド映画祭2023は こちら