夢とロマンを追い、南海の黒ヒョウを探しに海を渡る (第1話/4話)
5月8日、新宿FACEでおこなわれる「FIGHTING AID 1」。
自分は強豪外国人選手と試合がしたい。
実力は伴わなくても、その道の猛者に挑戦をしてみたいのだ。
海外で、格闘技の強い国といったらどこを思い浮かべるだろうか?
アメリカ?ロシアやその独立国?ブラジル?オランダ?
自分はまだ見ぬ未知の強豪が存在していそうなサモア系やミクロネシア系に非常に興味がある。
5月8日のFIGHTING AIDの自分の対戦相手として、自分はそういう選手と対戦がしたかった。
ある日松永先輩に唐突に電話をし、「戦いの夢とロマンを求めて、南海の黒ヒョウを探しに太平洋の島に一緒に渡ってもらえませんか?」とお願いした。
松永先輩は、突然のそんなバカなお願いに、噴き出し笑いながらも、「OK,いいよ」、と即答してくれた。
お互い、アントニオ猪木世代。その手の格闘ロマンにはワクワクしてしまう間柄だ。
外国人の友人に情報をお願いすると、サイパンにまだ世の中に露出していない強豪選手がゴロゴロいる、その中でもひとりものすごいファイターがいる、という情報とともにその選手の写真も送られてきた。
これはまさに、南海の黒ヒョウだ!!
自分が立ち向かうのはどう考えても無謀ではあるが、その相手に対戦を挑みに海を渡る格闘ロマン、また、そのような強豪に挑戦するということの素晴らしさに酔いしれ、もう自分の脳は制御が効かない状態になっていた。
選手名と、その選手が住んでいるらしいという情報だけをもとに、その選手を探し対戦を受諾してもらうためにサイパンに行く決意をした。
それだけの情報のみで出発するのも冷静に考えると無謀だが、サイパンに旅立つ事が決まった。
果たして南海の黒ヒョウは本当にそこに存在するのか、そして自分との対戦を受諾してもらえるのか、そんな相手と自分が試合をしたらどうなってしまうのか。
出発前夜までそういった不安が頭から離れなかったが、まず、動かない事には何も始まらない。
いざ!サイパンへ!