紅茶
風邪気味になったので、生姜湯に入り、生姜茶を飲み、身体を温めた。
生姜をすったものを湯船に入れると身体が非常にポカポカになる。
自分は、最近はコーヒー党。ちょっと前はハーブティー党。子供の頃は紅茶党だった。
小学校の頃、甲斐君の家に遊びに行くと紅茶が出ると有名になったことがあった。母は、子供相手でも高級そうな紅茶カップを惜しみなく使い紅茶を出してくれた。家族みんな紅茶が好きだった。
そんな紅茶好き家族が災いしたことがあった。
小学校3年の写生会の時、廃墟のようなセメント工場跡地を写生しに行った。周りには何も無く、ただ野原が広がっているだけ。トイレにも困るくらい何もない場所だった。
持っていく物は、鉛筆、消しゴム、図画板、絵の具セット、水、お弁当と、先生から指示が出た。
現地に着いて、早速、その工場跡地を書き始めた。自分は絵が得意だったので、やる気満々で、ひとりでいいポジションを位置取り、スラスラと鉛筆で下書きから始めた。
鉛筆での下書きが完成する頃、ちょうどお弁当の時間になった。
午後の部になり、いざ、絵の具で描き始めようとた自分は愕然とした。
水筒には満タンの紅茶を入れてきてしまっていたのだ!
しかも、香り漂うホットのレモンティー!
周りには水を汲む所など無かった。
みんなは、当然のように水筒から水を出して絵の具を溶かしてスイスイ描き始めている。
マズイ!
小学校3年生の自分には、水って飲む水のことかと思って紅茶をもってきちゃいました、などと、恥ずかしくて言えなかった。
急に自分の絵が進まなくなった。。。
というか、進められなくなった。
こんなときに限って、先生が巡回しに来て、「甲斐君、何やってるんだ、もうみんな絵の具に入ってるよ。」と、せかされた。
マズイ。。。マズイ。。。。
必要以上に下書きの鉛筆の線をなぞり、それ以上先に進めないのを見た別の先生が、「早く絵の具に移りなさい!」、「今日完成させて、明日は全員のを廊下に貼るんだから!」、と、やや怒りながら促した。
その後も、複数の先生が入れかわり立ちかわり自分の所に来て、進度が一人だけ遅いことを怒りとばしていった。
翌日、全員の絵が廊下に貼り出された。
自分以外は全員完成品。
自分だけは下書きのまま。カラフルな水彩画に交じり、ひとりだけ白黒写真バリだった。。。
そんなことを、生姜茶を飲みながら回想してしまった。
小学生の皆さん、先生が、明日お水を持ってきなさいと言ったら、それは何に使うお水かよく考えてみましょう(笑)