
「となりの凡人組3」
製作:1994年
●表の顔は平凡なマイホームパパ、裏の顔はヤクザのドンである倉田保昭。そんな彼の前へ、20年前に手を付けた兄貴分の女・近藤理枝が姿を現した。
慌てる倉田と顔を引きつらせる妻だが、今度は近藤の娘である春木みさよまで登場する。一気に修羅場に突入か!?と思われたが、この2人は複雑な事情を秘めていた。
春木は倉田の兄貴分・椎谷建治の娘であり、当の椎谷は娘の出産に反対。この一件がきっかけで近藤は広島に移り住み、内緒で出産した春木とつつましく暮らしていたが、広島連合会のボス・黒部進に目を付けられてしまう。
事情を知った椎谷は黒部のもとに攻め込み、追われる身となったため近藤が倉田に助けを求めたのである。自分の組からも尻尾を切られ、行き場をなくしていた椎谷を保護した倉田は、カタギになって家族と暮らすよう勧めた。
だが、あくまで黒部を討とうとする椎谷はこれを拒否。やむなく倉田は大親分の助力を乞い、彼を強引に引退させて手出しされないようにするのだった。
この采配に椎谷は憤るが、執念深い黒部は近藤と再会した彼を襲撃し、報復の銃弾を撃ち込んだ。幸い、春木は荒貝組の若頭・菊池健一郎と会っていたおかげで難を逃れ、あとの2人もどうにか一命は取り留めた。
怒りに燃える倉田は、たった1人で大勢の敵が待つ広島連合会の事務所に向かっていく。伝説の”黄金の唐獅子牡丹”を背負って……。
和製ドラゴン・倉田保昭が主演を務めたVシネシリーズの第3作にして、最終作となる作品です。今回はコメディ描写が前半のみで、椎谷が中心となる後半からはシリアス一色となっています。
どちらのパートも悪くない…と言いたいところですが、椎谷と春木が和解するまでの工程が非常にザックリとしており、ラストの展開がやや唐突に見えてしまいました。
また、前作までのレギュラーだったお隣さんやあき竹城の不在、クライマックスの展開に菊池が絡んでこない点など、スケールダウンしている感も否めません。
気になる倉田さんのアクションは今回も最後だけで、殺陣のレベルは普通のヤクザVシネ程度。なので立ち回りの派手さは控えめですが、槍使いの用心棒とのラストバトルは上々の出来だったと思います。
ちなみに前作と前々作にチラッと登場していた中村浩二ですが…今回もしっかり出ていました!エンドテロップにこそ名前は無いものの、最終決戦で倉田さんが敵の事務所に突入する際、締め上げられて放り出されたのが彼です(一瞬アップになります)。
スーツアクターとして、アクション俳優として日々躍進を続けている中村浩二。その初々しい姿を見たい方は本作をチェック…しなくてもいいかな?(苦笑