
「デビルズ・ストーム」
原題:NATURE UNLEASHED: TORNADO
製作:2004年
▼90年代のアメリカでは多くの格闘俳優が誕生しましたが、安定した人気を保ち続けたスターは一握りしかいません。ピークを過ぎた俳優たちはマーシャルアーツ映画から卒業し、別のジャンルで自らの方向性を模索しました。
とりわけパニック映画とSF映画に出演する割合が高く、落ち目の格闘俳優たちが数多く参加しています。ドルフ・ラングレンは『レトログレイド2204』、ゲイリー・ダニエルズは『ターミネーターNEO』でSF映画に挑戦。あのマーク・ダカスコスも、最近はSF映画への出演が多くなっているようです。
一方、『コブラ・キラー』のロレンツォ・ラマスはパニック映画の常連となり、他にもブライアン・ジェネスなどが同ジャンルへ進出しています。『ブラッド・スポーツ2』のダニエル・バーンハードも例外ではなく、本作のようなB級パニック映画に何度か顔を出していました。
■父を竜巻で亡くした過去を持つカメラマンのダニエルは、取材でルーマニアへ行くこととなった。当初は気が進まなかったが、父の残した資料からロマ族(実在する少数民族)の伝承に行き着き、邪教集団が巨大竜巻で災厄を引き起こそうとしている事を知る。
彼は同僚のルース・プラット、ロマ族の占い師であるアンヤ・ラヒリと協力し、邪教集団のアジトを突き止めた。事件の黒幕はロマ族の保護を訴えていた大臣のラリー・デイで、本当の目的はロマ族の抹殺だったのだ(保護を訴えていたのは集会でロマ族を一網打尽にするため)。
伝説に記された巨大竜巻…メタ・テンペストが迫る中、ダニエルはロマ族を救うことが出来るのか!?
▲本作は竜巻をテーマにした災害パニック映画ですが、竜巻を自然現象ではなく操られた災厄として描いています。実際に突風を起こして車や物を飛ばしたり、本物の竜巻の映像を使用したりと、災害描写に関してはそれほど悪くありません(一部のCGはアレでしたが…)。
ちなみにメタ・テンペストとは、”悪魔の顔が浮かぶ竜巻”というケレン味あふれる代物。前兆として登場する竜巻にオカルト的な描写があり、メタ・テンペストがどれだけ猛威を振るうのか期待したのですが、まさかあんなにアッサリ消滅するとは思いもよりませんでした(笑
この他にもツッコミどころの多い本作ですが、主役がダニエルということで格闘シーンもちゃんと用意されています。しかし、彼が闘うのは後半にアジトへ潜入した際と、ラリーの手下と戦うシーンの2つだけ。終盤には竜巻の目前でラリーと殴りあいますが、どれも大したアクションでは無かったですね。
本作のようなB級以下の作品に出演したスターのうち、先述のドルフやゲイリーは第一線に返り咲きました。私としては、ダニエルやダカスコスも第一線への復帰を望んでいるのですが…誰かこの手のキャストを勢揃いさせて、『ミニ・エクスペンダブルズ』でも撮ってくれないかなぁ?