
武林十八女傑/猛龍大破脂龍陣
英題:The 18 Amazones/Bravado of a Lady Fight/Bruce Lee's Ways of Kung Fu
製作:1977年
▼数あるバッタもん李小龍の中でも、その異様なまでにビルドアップされた筋肉で異彩を放つ巨龍(ドラゴン・リー)。彼の主演作はバッタもん要素を含んだ作品が大多数を占めていますが、中には李小龍の影響を感じさせないものも混じっています。
本作は英題が「Bruce Lee's Ways of Kung Fu」となっていますが、李小龍とは無関係のアクション古装片です。この作品における巨龍は、いつものおかしな怪鳥音やプルプルした挙動を見せず、野性的な衣装のおかげなのか割と格好よく撮れています。
このほかに韓国人女優の林銀珠(パール・リン)、テコンドーファイターの張一道も登場し、全編に渡って蹴りまくりのパワフルなファイトを見せていました。
■(※…下記のあらすじは推測がかなり入っています)
邪悪な拳法家の金珠は、18人の女拳士を始めとした圧倒的な武力で武林を席巻し、悪事の限りを尽くしていた。彼はもともと武林の盟主であったが、かつて祝宴の席で他の3人の盟主を毒殺し、今の力を手にしたのである。
そんな金珠を倒すべく、武林のお偉方たちは鄭真化(エルトン・チョン)を派遣するが、女拳士たちの手にかかって死亡。張一道が第二陣として出立する中、彼に先んじて巨龍が敵の根城に忍び込んだ。しかし逆に捕らえられ、絶体絶命の危機に陥ってしまう。
ところが、彼を女拳士の1人である林銀珠が助け出した。彼女は裏切り者として糾弾されるが、何故そんなことをしたのか頑として口を割らない。一方、敵の追撃を受けた巨龍は漁師に助けられ、再び敵の根城に向かったところを棺桶職人に呼び止められた。
「無闇に突っ込んでも死ぬだけじゃ」と諭された巨龍は引き下がり、棺桶職人の厚意で林銀珠を逃がす事にも成功する。が、脱出した先で彼は敵の追っ手に襲われ、危ない所を世捨て人の達人?に救われた。のちに達人は女拳士たちに殺されるが、巨龍は遺された書物から金珠攻略の糸口を見つけていく。
そして張一道や林銀珠と再会した巨龍は、自分たちが金珠に殺された盟主たちの遺児であったことを知るのだった。決意を新たにした3人は、仲間である鞠禎煥・金東浩が命懸けで切り開いた突破口から敵地に潜入する。
3人は様々な武器を操る女拳士やトラップを突破し、とうとう金珠と対決の時を迎える。果たして強大な敵を前に、強い絆で結ばれた戦士たちはどう闘うのだろうか?
▲運命に導かれるかのように集まった3人の戦士が、力を合わせて巨悪に立ち向かうというアドベンチャー風味の快作です。前半は巨龍と張一道のエピソードがあまり絡まず、最初はまるでニコイチ映画のような印象を受けました。
しかし、それまでバラバラに動いていた3人が集まってくる後半から面白くなり始め、様々なギミックが飛び交う怒涛のラストバトルへと突入。巨龍たちは戦力的に敵より少し劣っており、若干押され気味のバトルがさらなる迫力をかもし出しています。
その後の巨龍・林銀珠・張一道VS金珠もなかなかのファイトですが、双方ともこれといった必殺技や特技を持っていないため、アクションにあまり個性を感じられませんでした。ここさえ充実していれば、本作は『地獄十二關門』と同じくらい面白くなったと思うんだけどなぁ…。