
「サイボーグコップ2」
原題:CYBORG COP II/CYBORG SOLDIER
製作:1994年
●この映画はデビッド・ブラッドリー主演『サイボーグコップ』の続編ということで、私は最初全く期待していなかった。なにしろ前作はヘボい展開、ヌルいSFX、ショボいターミネーターもどきの博覧会だっただけに、入手した当初はおいそれと見る気にはなれなかったのである。だが今回改めて見てみたのだが…これが面白い(笑)。いや、確かに前作同様ショボいところもあるが、前作の改善点をきちんと処理している点など、やや持ち直した内容になっているのは評価できる。
ストーリーはヴァンダムの『ユニバーサル・ソルジャー/ザ・リターン』と全く同じ。要するに、政府が作っていたサイボーグが突然暴走して人類に反旗を翻して主人公に倒されるという、ごくごくシンプルな話である(ただし『ザ・リターン』は暴走した原因について言及していたが、本作では暴走した原因についての説明が一切無い・笑)。
本作で登場するサイボーグは、前作のハリボテターミネーターから一転し、見た目があんまり人間と変わらない『ユニバーサル・ソルジャー』タイプに変更されている。この措置に関しては正解であるといえるだろう。前作のサイボーグはショボいSFXのせいで見るも無残な結果に終わっていた。この反省を踏まえ、本作では予算が増えたのかメカ部分の描写がパワーアップしており、更にアタッチメント式の武器を装備させるなどして、サイボーグであるという説得力を持たせている。
また、デビッドの格闘シーンも前作より格段に向上しており、打点の高い蹴りを放つデビッドの姿は前作以上の迫力に満ちている。スタント面でも大きな規模の爆破シーンが随所に見られ、前作を越える作品にしようというスタッフの気迫が感じられるのだ。同じ続編でも、最悪な結果になった『キックボクサー2』とはえらい違いである。
しかし、だからといって本作が完璧な作品であると結論付けるにはまだ早い。いい点が増えたが、悪い点も増えているのだ。
例えばサイボーグたちの機能に関しても、疑問符の付くものが多々ある。例えば熱感知システムで標的を追うというシステムが、消火器と発炎筒ごときで撹乱できてしまうというのは、いくらなんでもいい加減すぎるのではないだろうか(爆)。仮にも政府が開発に関わったサイボーグなのに、ちょっと重武装した男女カップルに全滅させられるというのもおかしな話。特にツッコミどころ満載だったのが、ラストのデビッドVSモーガン・ハンターの対決シーンだ。
モーガンはデビッドの同僚を殺した死刑囚だが、政府によってサイボーグに改造される。しかし暴走して研究所を破壊すると、仲間のサイボーグを引き連れてサイボーグの量産に着手し、世界征服を企んだ。相棒の仇であるモーガンを追うデビッドは、次第にサイボーグを巡る死闘に遭遇。そこでサイボーグのボスとなったモーガンと闘う…ここまで盛り上がっていると、ラストバトルはデビッドとモーガンの一騎打ちが展開されるだろうと、誰もが予想するだろう。
ところがデビッドはモーガンとまともに戦おうとせず、モーガンの身体に爆弾を仕掛けたりと卑怯な手を使いまくり、挙句の果てにモーガンを高圧電流で仕留めている。そりゃあ正面からぶつかったら苦戦するのは目に見えているが、いくらなんでもこの戦いぶりはあんまりだ(苦笑)。ここを2人の一騎打ちで終わらせてくれれば一番良かったのだが…。