『アルティメット・ディシジョン』 | 続・功夫電影専科

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香港映画を始めとした古今東西のアクション映画の感想などを書き連ねています。


「アルティメット・ディシジョン」
原題:U.S. Seals II
製作:2001年

●『人質奪還/アラブテロVSアメリカ特殊部隊』は傑作である。映画の中で新鋭スコット・アドキンスが見せたアクションは、「もはやマーシャルアーツ映画も香港映画に負けないアクションを構築できる」と体を張って示した、そう言い切ってもいい素晴らしいバトルだった。そんな『人質奪還』の興奮再び!といえるのが本作だ。
かつて特殊部隊に属していたマイケル・ワース(!)。彼は同じく特殊部隊に属していながら外道へと堕ちた同僚ダミアン・チャパの事件が元で、現在は退役していた。ところがそのダミアンがテロ組織を率いて物理学者を拉致。核弾道を武器に10億ドルを要求してきた。ダミアンが根城にしている島はメタンガスの立ち込めた、銃器の一切使えない危険な孤島だ。ダミアンを倒すべく、依頼を受けたマイケルは仲間を集めて敵地へと殴りこむ!

正直、私は監督のアイザック・フロレンティーンにはあまりいい評価をしてはいなかった。
確かに『人質奪還』は面白い。だが、『ハイボルテージ』では李香凝(シャノン・リー)を起用しておいて、アクションの中心はガンファイトばかり。『ブラック・ソルジャー』では世界観にばかり気を配っていたせいで、肝心の格闘アクションも派手さが控えめという結果に終わっている。なので『人質奪還』意外のアイザック作品にはあまり高評価を下していなかったのだ。
さて、その点本作はというと…これがまさにど真ん中ストライクな出来だったのである!
ストーリーは『人質奪還』をちょっと膨らまし、特攻野郎Aチーム(どっちかというと『フォースファイブ』か?)が大活躍するという至極簡単なもの。だが本作はアクションの連続で画面を彩っており、おまけにメインの出演者ほぼ全員がスコット・アドキンス並みの実力者揃いなのが嬉しい。
部隊のメンバーはマイケルを筆頭に、日本刀のカレン・キム(日本人役)、棍術の黒人とナイフの白人、チェーンを振り回すアジア系に大型ナイフの殺し屋、『人質奪還』でも頑張っていたマーシャル・ティーグという顔ぶれ。一方、敵側には香港映画からソフィア・クロフォード、本作の武術指導も務めているアンディ・チェン(『ナイスガイ』等のジャッキー作品にも参加しているところを見るに、成家班出身か?)も出演している。
この面々が全編に渡って画面狭しと暴れまわるのだ、これで面白くないはずが無い!
本ブログとしては、やはりソフィア・クロフォードに注目しておこう。香港映画で見なくなってから10年ほど…さすがにちょっと老けたかな?とは思うものの、技のキレに関しては全く衰えを見せていない。幾多の猛者が登場する本作において、彼女はラストバトルでカレン・キムと対決する。
ここでソフィアは日本刀を振りかざすカレンと壮絶なソードバトルを展開するのだが、そのテンションはさながら『皇家師祖』系列の勢い!これには香港時代を知っているファンも、さぞ嬉しい事だろう。
それにしてもここまで楽しめる作品には久しぶりに会ったなぁ…どうやらアイザック監督の評価を下すのはまだ早かったようです。しかしこうなると、残るアイザック監督の未見作品『ザ・フォース』『デッドロック2』、そして最新作『ザ・プロテクター』も是非制覇してみたいところである。