『レイジング・フィスト』 | 続・功夫電影専科

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「レイジング・フィスト」
原題:FIST OF HONOR
製作:1993年

●おなじみPMエンターティメント作品である本作は、マーシャルアーツ映画と黒社会アクションをドッキングした作品で、主演は『フラッシュ・ゴードン』のサム・ジョーンズある。
サムはマフィア一家の用心棒で、元ボクサーの腕を生かして借金の取立て屋として生活していた。一方、サムを飼っているマフィア一家のボスは、抗争相手のマフィアと和平を結んでいた…が、腹の底では全てを支配してしまおうと画策していた。そして遂にはそのマフィアの親分を殺害し、あろうことかその罪をサムに擦り付けたのだ。
サムはいわれのない罪で投獄され、将来を誓い合った恋人も殺されてしまう。一方、親分を殺されたマフィアは跡継ぎの息子の手に渡っていた。跡継ぎ息子は父の仇を取るために獄中のサムと手を組み、利害の一致した両者はそれぞれの仇敵を殺すため、行動を開始していく…。
この作品、前半はサムの集金とマフィアの行動が完全に分離しているため、「ちょっとダメかな…」と思いながら見ていたのだが、サムが投獄された辺りから次第に物語はヒートアップ。後半以降はそれなりに盛り上がりを見せている。
本作でサムはボクサーだったということで拳闘アクションが中心となっているのだが、その動きはちょっと鈍い。それどころか普通にザコとの戦いでボコボコにされ(結果的には逆転勝ちするのだが)、敵が2人以上だとすぐ劣勢に追い込まれてしまう。この手の作品だったらザコぐらい簡単に蹴散らしてしまうものだが、サムの場合はかなり苦戦気味だった。
作り手はそうすることによって作品にリアリズムを持たせようとしたのかもしれないが、はっきり言って逆効果。サムの技量も関係していたかもしれないが、敵に結構いい動きをする連中が揃っていただけにこうなってしまったのは、非常に勿体無いと言える。マーシャルアーツにするか黒社会にするかハッキリさせていればもっと面白くなりそうだったんだけどなぁ…。