『サイボーグ・ウェポン』 | 続・功夫電影専科

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香港映画を始めとした古今東西のアクション映画の感想などを書き連ねています。


「サイボーグ・ウェポン」
原題:The Mosaic Project/Infernal Soldiers
中文題:魔鬼再制人
製作:1993年

●物々しいタイトルの本作だが、実際はSFでもなんでもないタダのスパイアクションで、SF的な要素は皆無だ。
ストーリーは手術によってパワーアップした主人公達の活躍を描くものだが、その手術というのも単に脳へマイクロチップを埋め込む程度のものでしかない。パッケージはいかにもそれっぽくあつらえてあるが、「看板に偽りあり」もここまで来ると見事というしかないだろう(笑
主人公のジョー・エステベスとジョン・タブラーは中途半端な生活を送るしがないチンピラだった。ところがある日奇妙なチップを拾ったことからCIAによって強化手術を受け、無敵のスパイとして巨悪と戦っていくこととなる…と、話としてはたったこれだけである。
ストーリーはスッカスカでテンポが悪く、ヒロインも悪党も中途半端な死に方をしたりと完全に破綻しており、正直言って全然面白くない。が、本作の格闘シーンはマーシャルアーツ映画にありがちな妙な間を取りながら技の応酬をするものではなく、香港映画のような丁々発止のファイトに取り組んでいる。
アクションシーンの演出もそこはかとなくジャッキー映画の香りが漂っており、序盤の工作員が脱出するシークエンスやラストの刺客2人とのバトルもそれなりの盛り上がりを見せている。主なキャストの中にスタントマンとして二重にクレジットされている人が多々いたので、恐らく本作でいい動きを見せていた人はみんなスタント方面の方々だと推察され、だからこそこのようないい格闘シーンが作られたのだと思われる。
しかし、やはり惜しむらくはストーリーがお粗末過ぎた事だろう。ボンクラコンビが突然超人に!というシチュエーションは料理次第で面白くなりそうな題材だっただけに、そして格闘シーンがいい出来だっただけに、この結果に甘んじてしまったのは残念でならない。監督がアイザック・フロレンティーンとかだったらまだマシだったんだろうけどなぁ。