『パーフェクト・ウェポン』 | 続・功夫電影専科

続・功夫電影専科

香港映画を始めとした古今東西のアクション映画の感想などを書き連ねています。


「パーフェクト・ウェポン」
THE PERFECT WEAPON
1991

●以前、マーシャルアーツ映画の特集で多くのスターを取り上げたが、まだまだこういった人材は後を絶たない。今回紹介するこの映画で主演しているジェフ・スピークマンも、そういった隠れたマーシャルアーツ映画スターの1人である。
本作は犯罪アクションだが、特に大きなうねりのない至って普通な内容だ。恩人のマコ岩松を殺されたジェフが、汚いコリアン・マフィアの連中をボコボコにしていくというもので、加えて親不孝で家を飛び出しているジェフと警察官の弟とのドラマを挟みつつ、ジェフが奮闘する姿を描いている。
このジェフ・スピークマンという人は私もあまり知らなかったが、実際に拳法空手などの有段者で、その技のキレはなかなかのもの。冒頭の演舞オープニング(!)からいい動きを見せており、序盤のテコンドー道場における3対1のバトルを皮切りに、クライマックスのヒロポン製造工場での決戦まで安定した素早いアクションを披露している。巧みなカリスティック捌きもキマっているし、もたつく事も無く最後まで自分のテンポを守っていたのも印象的だ。
この映画では、殺陣のリズムも一貫しているし、マーシャルアーツ映画にありがちな蹴り技ばかりの殺陣というわけでもなく、独自のテンポを保持している点も評価できる。
不満があるとすれば、家族間のストーリーが中途半端だったことと、ラストに立ちはだかる敵がただの怪力デブ(元プロレスラーのトール・タナカ)だったことぐらいで特に悪い印象は無く、これもまた1つの"隠れた傑作"といえるだろう。