『猛獅』 | 続・功夫電影専科

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香港映画を始めとした古今東西のアクション映画の感想などを書き連ねています。


猛獅
The Brave Lion
1974

●本作は『空手ヘラクレス』によく似た一本である。
舞台は第二次世界大戦中の日本軍が管理する強制労働施設。血気盛んな主人公の衛子雲らが、劣悪なボス(なぜか似合わないアロハシャツ着用…って、当時のハワイは日本の占領下じゃないだろ!)と戦う話だ。材木を運ぶ施設なので構図的にも寂しく、殺風景な埠頭が舞台だった『空手ヘラクレス』によく似ている。功夫アクションもしょぼいキャストに比してあまり華のないものになっていて、ここもまた『空手ヘラクレス』同様のヒドいクオリティになっているのも似ているのだ。ラストもマラソンバトルもどきが無駄に長すぎてグダグダだし…。
労働者たちと管理するボスとの力関係がいまいち掴めなかったが、『空手ヘラクレス』での楊斯的ポジションに相当する役の鄭富雄(『天中拳』や『Mr.Boo!インベーダー作戦』でマヌケな用心棒役に扮していたデブ。柔道が得意らしく、日本でのアダ名は"ブタマン・キング"だとか)や、主人公を恋敵だと勘違いする短気なナイスガイの蔡弘(『少林五祖』で狄龍と闘った人)というキャスティングには、若干だけど意外性があるし、そこだけに限るなら『空手ヘラクレス』より良かったと思われる(『空手ヘラクレス』は主人公を含めて全員が地味過ぎるキャラで寒々しかった)。
その後、ボスと鄭富雄によって蔡弘が殺され、衛子雲が怒りの鉄拳アチョー!な展開になるのは別に書かなくても大丈夫でしょう。全体的には李小龍ブームの風潮に乗って作られた多くの作品の中の1つといったものですが…評価は『空手ヘラクレス』よりは少しだけ上かな?