先日、司馬遼太郎作の「最後の将軍、徳川慶喜」を読みました。
残念ながら彼には、「日本のために何を成し遂げよう」という理念のようなものはありませんでした。
しかしながら、その時々の時勢を読み、ベターな施策を選ぶ能力がありました。
反幕府体制に対する征伐の途中でいきなりの撤退を命じることもありました。
ビジネスにおいては
目標に対して理念を掲げることはマイナスにはなりませんが、
理念が根拠のない自信を生み、時勢を読めず、撤退条件を見誤る人がいます。
(撤退条件さえ置かない人もいますが・・)
有限な資金と時間をどのように使うのか、しっかりと判断しなくてはなりません。
ちなみに慶喜は、趣味に没頭しやすい性格で
大政奉還後は政治に一切関らず、隠居先で自転車を乗り回し、
周囲から奇異な目で見られたとのことでした。
いつの時代も変人が改革を実行するのでしょうか。