皆さんこんにちは。お久しぶりです。兵庫県で就農準備中のEraと申します。

今日は、イチジクの根域制限栽培について続きを書いてみようと思います。



私は以前から、イチジクの根域制限栽培に挑戦したいと考えていました。

根域制限栽培については、以前ブログにも書いた通りの栽培方法なのですが、この方法、ぶどうやブルーベリーでは割とメジャーな方法になりつつあるのですが、イチジクについてはあまり普及していません。


普及していないということはそれなりの理由があると思います。私がイチジクの有識者の方や実際にコンテナ栽培を実験された研究所の方にお伺いした限りでは、あまり普及していない理由については以下の通りでした。


  メリットが少ない

イチジクの根域制限栽培を行う上で最大のメリットは、早期成園化である。

新潟のデータによれば、溶液栽培を行うことで1年目からそこそこの収量を得ることができる。

しかし、逆に言えば、イチジクの根域制限栽培のメリットは早期成園化ぐらいしか見当たらない。根域制限栽培を行うことによって収量が増えるとか、大幅な品質アップが見込めるとか、収穫時期をずらして単価アップを実現可能とかそういったメリットがあるわけではない。※糖度が上がり味の濃いイチジクができるという意見もあるようです。


  コストがかかる

イチジクの根域制限栽培を始める上で準備しないといけないものがたくさんある。例えばコンテナやポット等の容器、それからタンクやポンプ、チューブなど灌水システムの準備、ハウスなど。初期投資コストがかかる。


  栽培環境のコントロールが難しい

根域制限栽培を行う上ではハウスが必要になってくるが、ハウス内の温度や湿度、またコンテナやポットへの灌水、ECバランスなど、通常の地植えでの栽培と比べて栽培環境のコントロールが難しい。

特に初心者にとっては、基本的な慣行栽培である地植えでの栽培方法や樹の生理もきちんと理解しない上で根域制限栽培を行う事はリスクが大きすぎる。


 結論:イチジクの根域制限栽培はムズい。


以上のような理由から初心者がいきなり根域制限栽培に挑戦することはリスクが高く、あまりオススメしないとの意見を行政や実際の農家さんからたくさんいただきました。


では、どうする?

イチジクの根域制限栽培は、私が就農を決意した当初から試してみたかった栽培方法であり、ぜひ挑戦してみたいと言う気持ちは今でも変わっていません。


しかしながら、私は認定新規就農者になることを目指しており、その上で青年等就農計画の細やかな説明が必要となってくることから、現在のままでは周りを納得させられるような計画を立てる事は不可能と考えています。


やはり、きちんとエビデンスのある、また「なぜそれをやるのか」という問いに明確に答えられるような計画を立てなければいけないと考えています。


私が今考えている案は、根域制限栽培は行う。しかし失敗した際のリスクを少しでも低くするため、小さく始めると言うものです。


当初の予定では、根域制限栽培半分、地植え栽培半分を考えていましたが、これを根域制限栽培の面積を4分の1程度に減らすことで、初期投資の金額を下げ、またリスクを減らすことができると考えます。


3月中もしくは4月には実際にイチジクの根域制限栽培を行っておられる農家さんへ実際に視察に伺うことも考えています。


ざっくりとした概要だけではなくて、一つ一つの資材の金額であったり施肥の種類であったり、様々なエビデンスを集結させて、きちんと行政にも納得してオッケーを出してもらえるような案を考えていきたいと考えています。


この根域制限栽培への挑戦については、引き続きこのブログでも書かせていただこうと思いますので、温かい目で見守っていただけると幸いです。

それではまた次回!