携帯がなった
「お友達が偶然このホテルに来てるらしくて…ちょっと会って来ますので、社長が来たら電話してくれるように伝えて頂けますか?」
伝言して電話をしながら会場を出た
「愛は?U君、愛、知らないか?」
「さっき電話しながら出て行きましたよ」
「絶対出ちゃ駄目だと言ったのに」
僕は会場を飛び出した
「あっ社長!愛さんから伝言が…」
話中だったが何度かかけている間につながった
「愛!何処だ?外に出ちゃ駄目だって言っただろ?」
「あれ?監督に伝言しといたんだけど…友達に会っちゃって…ティラウンジにいるから来て」
「友達のNさんとご主人。単身赴任のご主人に会いに来てたんだって。友達から私が結婚したって聞いて、電話をかけてくれたら偶然ここにいたって訳」
「松浦晋さんです」
『初めまして』
「初めまして」
『結婚祝いに食事でもどう?』
「晋いい?」
「ああいいよ」
「じゃぁお言葉に甘えてご馳走になります」
パーティを抜け出しNさんたちと楽しい時を過ごし、明日の約束をして別れた
ちょうどパーティもお開きになったみたいで出てきた監督達とばったり会った
「社長も愛さんも何処に行ってたんですか?二次会に行きますけど、一緒に行きませんか?行きましょうよ」
「ところで…社長と愛さんて真珠とえりかみたいじゃないですか?お似合いだし彼らみたいに婚約しちゃったらどうです?」
「実はね…もう結婚してるんだ」
「えー?」
「いつ?」
「正月に…」
「何で隠してたんですか!?」
「隠してるつもりはなかったけど話す機会もなかったから」
「でも愛さん指輪してないじゃないですか」
「してますよ。ほら」
「結婚指輪って左手じゃないですか?何故右手に?」
「それはね…たとえば…彼女とデートする時、監督は彼女のどちら側にいるのが好き?」
「あまり深く考えた事ないですけど…」
「私は彼の左側にいるのが好き。手を繋ぐとほらリングが重なるでしょ、ふふふ」
「もしかしてそのリングは?」
「これは社長の誕生石、社長のは私の誕生石」
「まったく…本当に真珠とえりかですね」
二次会で騒ぎ過ぎたのか帰りにお腹が痛くなった
「晋ちょっとお腹痛い」
「大丈夫?何か変な物食べた?」
「食べた覚えはないんだけど…疲れたのかな?」
「じゃぁおんぶしてやるよ」
「やれやれほんとに…ごちそうさまです」
「愛、明日の段取りを復習してみて」
「明日は、晋が仕事に行った後Nさんが迎えに来てくれて、街を案内してもらってNさんを空港まで送ってタクシーでホテルまで帰って来る」
「本当に大丈夫?心配だな」
「大丈夫。携帯もあることだし」
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