画像はお借りしました | 人生は野菜スープ~アエリエルのブログ、または午前0時&午後3時毎日更新の男

人生は野菜スープ~アエリエルのブログ、または午前0時&午後3時毎日更新の男

元職・雑誌フリーライター。バツイチ独身。午前0時か午後3時に定期更新。主な内容は軽音楽(ジャズ、ロック)、文学(現代詩)の紹介・感想文です。ブロガーならぬ一介の閑人にて無内容・無知ご容赦ください。


 お借りした画像ですが、これはわかりやすくためになります。冥王星が太陽系惑星から外れて準惑星になったのは2006年ですし、京浜工業地帯・中京工業地帯・阪神工業地帯・北九州工業地帯を四大工業地帯とされていたのが北九州工業地帯が外され三大工業地帯とされるようになったのは2010年前後ですから、約20年前に高校を卒業した30代後半以上の世代にとっては基本常識レベルの知識を改めなおさなければなりません。ルーズベルトとローズベルトの表記の揺れは昭和40年代にはすでにありましたが、リンカーンをリンカンの表記にされたのはごく最近のことでしょう。「おくのほそ道」は2000年のNHKの特殊番組でも「奥の細道」でしたが、江戸時代の元禄15年(1702年)の初の木版公刊本から本来の芭蕉自筆本では「おくのほそ道」だったのがほぼ200年の間に「奥の細道」と漢字表記されるのが一般的になっており、それが改めて「おくのほそ道」とタイトルを見直されるようになったのは1996年の芭蕉自筆本発見以降で、それから徐々に国文学者の間で「おくのほそ道」というタイトル訂正が定着しました。

 また「踏絵」が「絵踏」となっているのはともかく、江戸時代の身分制度が「士農工商」から「なし」、さらに「遺伝の二つの型」について「優性遺伝/劣性遺伝」から「顕性遺伝/潜性遺伝」になっているのは、「敗戦」を「終戦」としたり、「障害者」を「障がい者」としたり、「精神分裂病/躁鬱病」が「統合失調症/双極性障害」と呼び替えがあったのと同じ背景によるものでしょう。しかし江戸時代の身分制度が「士農工商」から「なし」になっているのは、実際近代史研究の上で1990年代に実証されたそうですが、武家文化・町民文化・農民文化(例えば松尾芭蕉は武家出身の浪人俳人、与謝蕪村は町民俳人、小林一茶は農民俳人でした)といった江戸時代の文化細分を意識する上での不都合が生じることになりそうです。まあ学説などほぼ30年単位で変わるものですから、2050年の教科書では現在定説の物事がさらに変わっているでしょう。その程度のことと思えばいいことです。