真冬のウナギ蒲焼き丼 | 人生は野菜スープ~アエリエルのブログ、または午前0時&午後3時毎日更新の男

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元職・雑誌フリーライター。バツイチ独身。午前0時か午後3時に定期更新。主な内容は軽音楽(ジャズ、ロック)、文学(現代詩)の紹介・感想文です。ブロガーならぬ一介の閑人にて無内容・無知ご容赦ください。

 1月も下旬になって何ですが、この年末年始は多少食費にお金がかかっても自炊を楽に過ごしたいと思い、レトルトや冷凍パックで丼物の素を買いこみました。食生活関係の文のたび触れていることですが、一人暮らしで病気療養中の筆者は基本的には一年中自炊です。食が細いので一日二食とせいぜい軽い夜食が基本と、江戸時代までの庶民のような食生活を送っています。貧乏なので一日の食費は平均して500円未満で、朝=納豆ご飯と味噌汁、昼=ざるそば、夜食=手製サンドイッチなどどいう日は食費300円未満という場合もあります。朝=手製サンドイッチ、昼=目玉焼きつき豚コマ野菜炒めと味噌汁に沢庵かキムチ添え、夜食=鍋焼きうどん、という組み合わせも多いです。朝=カニかま・桜えびチャーハンと味噌汁、昼=手製サンドイッチ、夜食=手製鮭フレークあえチーズクリームパスタ、などどいう場合には、食材でいちばん高くつくのがチーズだったりします。またハムとスライスきゅうりの手製サンドイッチなど作るときゅうりがいちばん高い食材になったりします。厚生省の推奨摂取基準では成人の一日の緑黄色野菜摂取量は300gとされますが、筆者もがんばって野菜炒め以外にドライフード野菜、冷凍ほうれん草やブロッコリを食事のつけ合わせにしているものの、一日100g摂れているかどうかだと思います。一人暮らしだとキャベツひと玉や人参5本入り袋など買ってくると食べきる前に腐らせてしまうか、冬場でもしなしなにさせてしまいます。何の話だったっけ?そう、自炊はかくも手間もかかれば計画性にも気を配らなければならないので、この冬はレトルト食品や冷凍パックを買いこんだ、という話でした。
 レトルトカレーやレトルトハヤシは冷やご飯をかたづける時によく食べるので、もともとレトルトとしてはコスト安ですが飽きがきてしまっています。なのでこの冬はスーパーやディスカウントストア、ドラッグストアを見較べ、中華丼の素や牛丼の素、親子丼の素を買いこみ、通販サイトでも送料込みで店頭価格と近い中華丼や牛丼の素を買い、年末年始くらい良かろうと気張ってウナギの蒲焼きの冷凍パックを買いました。1切れ50gパックで10パックの詰め合わせ2パック、タイムセールで通常1万2千円が1万円で出ていたところを注文しました。20パックで1kgですから100g千円ですが、20食分と思えば1食500円、外食やスーパーのうな重弁当より断然安く、やや小ぶりとはいえもともと小食で1食ご飯3/4合が腹八分目なので十分です(厚生省の推奨では成人の白米摂取量は一日4合ですが)。タレと山椒もついていますが、これはつゆだく・山椒マシの方がよかろうとスーパーで「すき焼きの割り下」ボトルと小瓶入り山椒を紅生姜とともに買ってきました。すき焼きの割り下は牛丼の素をつゆだくにしたり、鍋焼きうどんにも使えます。山椒はスパイスでも高いのですが、せっかくうな丼を食べるのですから心残りはしたくないものです。紅生姜は牛丼にはともかくうな丼には邪道かもしれませんが、添えてみるとつゆだくな蒲焼きと実に合います(甘みの強い親子丼には相殺しあいすぎてあまり合いませんが)。
 何より年中鬱病の人間は睡眠障害と摂食障害、過敏性腸症候群は慢性的持病なので、1~2週にまったくの不眠が来れば食欲不振にも陥り、無理して食べれば、または絶食すれば胃腸炎を起こしたように腹痛に悩まされる、眠れない、とウロボロスのような負のスパイラルに陥るので、自炊しても調理に疲れて食欲不振のまま無理して食べるか、そもそも自炊の気力すら起きないことがままあります。レトルトカレーやカップ麺はそういう時の出番ですが、自然に食欲が回復しないとそれも大して美味しくない、もうどうしようもなくそのサイクルが続くとさすがに食欲不振も限界が来て、冷蔵庫で三日目の冷やご飯をお茶漬けかチャーハンにして「ああ、俺なんかが適当に作ったお茶漬けやチャーハンでも美味いな」と復活の日を迎えるのですが、病状が本当に悪かった時には一週間の完全絶食と向精神剤中毒に陥り死線をさ迷う緊急入院沙汰になりました。入院生活、鬱病人の場合は精神病棟の入院生活はそれもそれなりに得がたい体験になりましたが、事前に防げるなら越したことはありません。

 何の手間もかけずに自宅で牛丼が目の前にあれば、かなり重度の食欲不振でも食べようじゃないかという気になるものです。うな丼ならばなおさらで、かかりつけの内科では医療保険外でニンニク注射、ニンニク&総合栄養点滴を行っておりますが、それは費用が食費10食分にもなりますので食事で摂れるに越したことはありません。それで入院が回避できるほど持ち直せれば、普段の自炊より割高のレトルト、または冷凍食品も安いものです。今回グリコ食品の「Donbri亭」レトルト、松屋の冷凍パック、吉野家の冷凍パックを食べ較べて、味覚バカでもまざまざと品質(食べ応え)の差を知りました。筆者は40代にもなって浮浪容疑で警察署に何度か補導されたことがありますが(この国は住所不定というだけで逮捕できる治安国家です)、取り調べ待ちに本当にカツ丼の出前が出たので頬でもつねりたくなりました。素泊まりホテルを見つけるために最寄り駅を探して川沿いの道を歩いているうちに突然パトカーに逮捕されて連れて行かれた警察署で食べたカツ丼は美味かったです。このブログは音楽記事や詩の記事ばかりでめったにコメントが寄せられないのですが、「食生活の記事が面白いです」とよく言われるので、今回も書いてみました。こんなものしか書けませんが、蒲焼きひとつでつながる命なら実にありがたいという気がします。