ポリンキーは三人組だった! | 人生は野菜スープ~アエリエルのブログ、または午前0時&午後3時毎日更新の男

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元職・雑誌フリーライター。バツイチ独身。午前0時か午後3時に定期更新。主な内容は軽音楽(ジャズ、ロック)、文学(現代詩)の紹介・感想文です。ブロガーならぬ一介の閑人にて無内容・無知ご容赦ください。


 自宅病気療養中で一日自炊を二食、二食で約1,000kgcalと食の細い筆者は、小腹が空いた時のために栄養補助食品やチョコレート、スナック菓子を常備していますが、特に好みもない(ただしポップコーンは苦手なので避けます)ので近所のドラッグストアでセール中の最安の品をまとめ買いしています。今週のスナック菓子のセール品は湖池屋のポリンキー、一袋68円でした。賞味期限だけ気をつけて一週間分まとめ買いしてきて、菓子棚に収めようとしてよく見ると、同じようなのに図柄が三種類、微妙に違うではありませんか。菓子袋を裏がえすと、ポリンキーたちはスリーポリンキーズでジャン、ポール、ベルの三種類あるのがわかりました。


 なんでジャン、ポール、ベルかと言うと、もちろん昨年お亡くなりになったフランス映画・演劇界の名優、ジャン=ポール・ベルモンド(Jean-Paul Belmondo, 1933年4月9日生 - 2021年9月6日没)様にかけているのでしょう。そんな具合にすぐ気づくのも、アニメ『薔薇王の葬列』のタイトルでおいおい、松本俊夫(1932-2017)監督の長編映画第一作で当時16歳のピーター(池畑慎之介)さんの主演作のアート系ゲイ映画『薔薇の葬列』(ATG, 1969)まんまじゃないかというくらいの映画好きの世界でしか通じないかもしれません。ベルモンドといえばジャン=リュック・ゴダール(1930-)の初期作品『勝手にしやがれ』1960、『女は女である』1961、『気狂いピエロ』1965で名を上げてフランスの国民的俳優になった名優ですが、当時のゴダール夫人で初期ゴダール映画のヒロイン、アンナ・カリーナ(1940-2019)の逝去はすぐに広く報じられたにもかかわらず、ベルモンドほどのお方が昨年お亡くなりになっていたとは初めて知りました。あいつぐ多くの著名人の訃報に紛れてあまり大きく報道されなかったのでしょう。映画監督ゴダールは90代になってなお現役なので、思わず遠い目になってしまいます。まさかポリンキーがきっかけでジャン=ポール・ベルモンドの逝去に気づくとは思いもよりませんでした。ベルモンド主演映画の数々を思い出としている40代~50代以上の映画好きの方も多いと思われます。ありし日のベルモンド様の面影を浮かべつつ、ジャン、ポール、ベルのポリンキーを瞑目しながらいただきたいと思います。

※昔のパッケージでは「ベル」は「ベルモンド」だった、というご指摘をコメントでいただきました。だとしたらおそらく、人名も商標登録扱いになるとのことで、短期間で変更されたのだと思われます(ジャン、ポール、ベルモンドをそのまま商標登録するのは実在人物に基づき審査が通らないでしょうから)。故ベルモンドさんはこんな話、生前にご存知だったでしょうか。
ジャン=ポール・ベルモンド(Jean-Paul Belmondo, 1933-2021)