多摩川へぶらり散歩 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。



 明日の月曜日は20度と春めいた予測ですが、東京も今日は12度と風もなくいい天気でした。近くの多摩川の河原にぶらりと散歩に行きました。


 いつもの景色ですが、青い空と堰を流れ落ちる水の音で心が落ち着きます。日曜日なので河原で親子が凧揚げをしています。


 川の手摺に寄りかかって川面を見ていたら、一群のカモメが飛んで来て、数羽が手摺にとまって休んでいます。手前のカモメが「何か用かい?」とでも言いたげにこちらを見てます。子供が近寄って来たので、カモメたちが去っていきました。


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 少し歩いていたら、ヴァイオリンの音が聞こえます。音の方に目を凝らすと、30代くらいの男性がヴァイオリンの練習中です。多摩川では若い人が金管やギターの練習をしたり、中年の女性がリコーダーの練習をしたりと色々やってますが、ヴァイオリンは初めてです。


 声をかけてみました。私も若い頃、住宅事情などで30年以上バイオリンを諦めたのです。「自宅で練習すると音で近所迷惑になるから、土日など天気の良い時は河原で弾くんです。近くだから便利ですしね。中学の頃に始めて何年も弾くのを止めていたのですが、新しく楽器を買って、また始めたんですよ」まるで、何か私自身の話のようでした。



練習

 カイザー教則本と小野アンナさんの音階教本、それにヴァイオリン教室に言われてクロイツエルの教則本をところどころ練習しているそうです。


 私自身残念な思いをしていることがあります。大学卒業後就職をしてからヴァイオリンを諦め、30年以上弾いてなかったことです。住宅事情もそうですが、日本経済の成長期で仕事は残業が当たり前、帰宅するのは夜遅く、ヴァイオリンなど弾いている暇などなかったです。同年代に卒業した多くの仲間たちも弾くのを辞めています。定年退職や子育てが済んだ女性など、若い頃を思い出して再開した人達が殆どです。


 卒業後続けて、努力して、地域の小さなミュージックコンクールでメンデルスゾーンの協奏曲を弾いて1位になった後輩の噂を耳にしました。弾くところがないなら、少しでも上手になろうと、河原で練習する彼の姿には頭が下がります。何かこちらまで心が晴れやかになりました。




 Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学(University of Minnesota)へ留学した記録のホームページにもどうぞ