バロック音楽は教会で | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

 昨日の日曜日は暑かったですね。夕方から大久保の教会へ行ってきました。バッハの音楽会があったからです。遅く着いたので一番後ろの席でした。


教会

 プログラムはバッハのカンタータが3曲と2つのヴァイオリンのための協奏曲でした。12人ほどの器楽奏者と4人の独唱者が入れ替わり立ち代わり曲に合わせて演奏します。楽器は全員古楽器を使っています。


チラシ


 ドイツはプロテスタントの国です。バッハもプロテスタントです。でもミサ曲を書いています。私はクリチャンではありませんが、教会の牧師さんの友達もいましたし、アメリカでは教会にもよく行きました。しかしミサ曲なんってカトリックのものでプロテスタントのものではないと思ってました。


 そこで調べてみました。バッハはルーテル派だったのです。ルターはバチカンの法王ではく、イエスキリストの言葉のみ、即ち福音書のみを信じると言ってます。ルターはラテン語をよく理解していたので、カトリックの礼拝方式を取ったのです。ですからコラールやカンタータのような声楽曲をとり入れたのです。


 今日の音楽会でチェンバロを弾いている上薗さんは洗足学園を卒業し、20年ほど前に、フランスのストラスブール国立音楽院(コンセルヴァトワール)に留学し、チェンバロ科を首席で卒業されました。現在は同学園で教えると共に他の大学の講師も務めています。


上薗さん


 我々もその後、溝口の洗足学園ホールや新宿のオペラシティ・小ホールなどで開かれた演奏会に聴きに行きました。暫く振りの音楽会です。彼女が出る音楽会は7月にも9月にも予定されているそうです。


 彼女との関係はストラスブールへの留学前に、当時妻が務めていた小さな語学学校にフランス語を習いに来た時です。基礎は充分に出来ていたので、後は会話を練習したそうです。


 日本ではプロテスタント教会とはいえ木造の建物ですから、荘厳な響きにはならないでしょう。だが会場のハンデに関係なく素晴らし演奏でした。但し、教会でのバロック演奏会は友人が昔よく開いてましたが、ベンチ式椅子に長時間座っているのが大変です。


 久々に彼女が元気に活躍されていて、頼もしい思いでした。通奏低音のチェンバロなので、微かに聞こえてきましたが、とっても素晴らしく、楽しい音楽会でした。


 Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学(University of Minnesota)へ留学した記録のホームページにもどうぞ