今すぐにでも働きたいんです | フィフィ オフィシャルブログ「All about FIFI」by Ameba

今すぐにでも働きたいんです

 私も子供が6ヶ月過ぎたころから再就職活動をはじめてた。

 当初は企業への再就職が内定していたが、いろいろあって芸能界へ進むことになった。子供が8ヶ月のころから本格的に芸能活動をはじめて、それから2年は週に2度休みが取れればよい程で、地方ロケや泊りの仕事も多く、子供の夜泣きがはじまる時期からは殆ど寝れないまま早朝の移動を余儀なくされた。子供を旦那に預けて家を出るときや託児所を後にする時、いつも子供の泣き声を背に後ろ髪惹かれる思いで現場に向かった。いつまでたってもその状況に慣れることなんて無くて、毎度、胸引き裂かれるほど心が痛くて、時として泣きながら託児所の階段をおりた。でも振り返ったりはしなかった、わかってた。もし振り返れば、いつだって仕事を放り出して子供のもとへ駆け寄ってしまいそうな自分がいること。まず私が強くならなくちゃって思ってた。
 

当時はどれだけ働いても、単価が低くて、とてもじゃないけどシッターを雇ったりタクシー移動を出来るような状況ではなかった。どんどん自分の顔が割れて世間で声をかけられる事も増える一方で、生活や育児環境をレベルアップする余裕なんてなくて、衣装も自分で用意したし、電車で行き来してたし、打ち合わせではギャランティーが発生しないから何とか保育料を抑えたくて子供をつれて局に行ってた。帰りは帰宅ラッシュにぶち当たる時間なので子供が満員で潰されないようにするだけでも必死で。それでも、こんなタイミングでベイビカー乗せてると白い目で見られたり。とにかくフィフィってばれたくなくて深く帽子をかぶってたんだけど、それをよく『タレントきどってるよね』なんてちゃかされたりもした。
 ううん、私はね子供を守りたかっただけなの。どんな編集されるか分からない中で番組に出て素直に発言してるでしょ、でもそれをどう受け取るかは人それぞれで、だから私はどこかで自分と家族を守らなきゃって思ってたのね。自分で言うのもなんだけど、そこそこイケメンの旦那で、子供も可愛いんだけど、決してテレビに出そうとは思わなかったね。旦那なんて、同僚にすら妻がフィフィだって教えてなかったらしいから。まぁ、こんなキャラだからって理由もあるかもしれないけど。
 

便利になったといえども、ベイビカーでの移動はまだまだ不便な時も多くて、階段しかない駅ではベイビカー肩に背負って、子供片手にだっこして、オムツとママさんバックと衣装となんだか買い物袋とかいろいろもう片手にいっぱい持って、ほんと泣きたくなるような思いで上り下りしたよ。しかも私のマンションもエレベーター無くてね、ほんと玄関のドア開けると子供も泣き出しちゃって、私も一緒に泣いちゃって、、もうやめちゃおうなって思えば明日からでもやめてしまうくらい辛かったよ。あのころの自分があまりにも頑張り屋さんだったからさ、今の自分がちょっとしたことでワガママになるのが恥ずかしいくらい。あのころの自分が精一杯努力してくれて、今の自分がいるんだよな、、つくづく頑張らなくちゃと思う。
 これ、ずいぶん長いけど前置き。本題はここから。

 

 先日ネットのニュースでこんな文面を目にした。『0歳児保育が無くなる』
 これは自民党中長期政策体系「日本再興」第六分科会「教育」の内容についてなんですけど、簡単に説明します。
 

 「0歳児保育をなくす」
現在0歳児保育には月に50~60万かかってるんです、それなら企業に月に10万払うから母親にもっと育児休暇を取らせてあげる政策があってもいいかと、または0歳児保育にかけるお金は家の中で子育てしてる母親に児童手当の何倍としてしい給すればいい。むしろ直接母親に20万渡して家庭での教育をし、必要があれば公的機関がフォローすればいい。などの意見が出された。
 これは現在0歳児保育にかかる費用を家庭保育あるいは企業への補助に移行しようという意見であるが、いずれも「母親」に対してと言及しているのは気になる。
 

 この提案での問題点
○まず就職していることが前提である。仕事が見つかっていなければ制度を受けられない。制度が受けられなければ仕事が出来る体制を組めない。これは私が、再就職先を探している際に直面したこと。子供がいながらにして仕事を探す場合、または再就職を希望して保育所を申し込む場合生じる問題。このシステムは矛盾していていかに政策を考える側の人間が子育てに直面していないのかを痛感させられる。

○育児休暇をとりたくても取れない。長く取れない理由は収入が減るからの理由だけではない。長期休暇をとることによって職場への迷惑がかかるのではないかと考えたり自分の居場所がなくなるのではないかと心配するからである。この場合、単純に0歳児保育をお金で支給することで補えることではない。
そもそも育児休暇に関する企業助成はすでに存在しているはずなのだが、結局、中小企業の多くはその存在を知らなかったり、知っていても手続きが面倒だったりで利用するまでに至っていない。仮に「月10万上げる制度」を施行したところで子供手当てと同じでそれは単にばら撒きであって本来回すべきところに回るお金として使われるかは疑問。
 まず、0歳児に月50~60万とゆうお金がかかる内訳を提示して欲しいのだが、なぜそんなにかかるのか。ならば、0歳専門の保育機関を国が設けてそのコストを抑えるべきだと思う。それは公的なベビーシッターのシステムを導入するかまたは託児システムでも良いと思うが、ただ0歳児の家庭に育児手当を支給するとゆう形は、そもそもの、、働きたい、社会と関わりたい、キャリアにブランクを作りたくないとゆう女性たちの想いに、期待に応えられていないと思う。しかもその不正受給もあとをたたない事態になるのではないか?
 

 社会制度作る側はもっと現場の声をくみ上げて制度を考えて欲しい。0歳児の子供を抱えていてもその家庭環境はさまざまで、働きたい以前に働かなければいけない親も多くいる。また働いたことで子供と親との絆が希薄になるとは決して言い切れるものではない。現にここに母親の働く背中を見て育った私がいる。さびしかった以上に、いろいろなものを犠牲にしてまで、それでも私たちを育ててくれた凛々しい母の姿に感謝してる。四六時中一緒にいてくれたからって子供が立派に育つとは限らない。逆に限られた時間、どれだけ自分に向き合ってくれたかの方が大事だったわけで。
 ほら、最近は公園で子供を遊ばせてる間も携帯いじってる親とかいるよね。こんな親にまで育児手当をばら撒くつもりなのかな?働くって悪いことですか?0歳児の母親は後ろめたい気持ちで働かなきゃいけないんですが?そんな特別なことでしょうか?社会がもっと育児に対して協力的で、母親たちが望む育児制度が整備されていれば、何も特別に見られないとは思うし、女性はもっとイキイキ出来ると思うし、なにより少子化に歯止めもかかるし、、もう一人産もうかな??って気持ちにもなってくれるんじゃないでしょうか?